苫小牧貨物駅(とまこまいかもつえき)は北海道苫小牧市一本松町に位置する日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅である。開業以来苫小牧駅として扱われてきたが、2011年(平成23年)3月12日のダイヤ改正を機に、実態に合わせて現在の名称に改称された。東西に通る室蘭本線の上下本線と日高本線の南側に、長さは約1.5kmにわたって広がっている(下り貨物列車は室蘭本線上り線及び日高本線と、上り貨物列車は日高本線とそれぞれ平面交差)。コンテナホームは3面あり、西側(旅客駅側)が第1コンテナホーム、東側のものが第2コンテナホーム、さらにその南側に第3コンテナホームという配置である。また、営業窓口であるJR貨物道央支店苫小牧営業所も駅構内にある。第1コンテナホームは長さ430 m・面積1万1385平方メートル、第2コンテナホームは長さ449 m・面積1万1338平方メートル、第3コンテナホームは長さ455 m(うち、荷役可能長さ410 m)・面積1万2740平方メートルで、いずれも20両編成対応となっている。貨物設備はかつて苫小牧駅の駅舎東側に置かれていたが、1991年(平成3年)11月に旧・苫小牧操車場跡地に移転し、第1コンテナホームが使用開始された。その後、1999年(平成11年)9月に第2コンテナホームが、2008年(平成20年)10月1日には第3コンテナホームが順次使用開始された。駅の着発線は合計5線ある。第2コンテナホームの北側には、着発線荷役方式(E&S方式)を導入し荷役作業が可能な着発荷役線が隣接し、その北側には着発線である副本線が3線敷設されている。第1コンテナホームの北側に接するのも着発荷役線であるが、西側(旅客駅側)のみ着発線で、東側(副本線側)は側線扱いとなっている。第3コンテナホームは構内配線の関係で着発線荷役ではなく、入換で入線する。これらのほか、仕分線、留置線なども敷設されている。駅構内は電化されていないため、入換作業は本線での牽引作業も行うJR貨物DF200形ディーゼル機関車が担当している。札幌貨物ターミナル駅の補完機能を担っており、千歳線の運行障害時には下り貨物列車から苫小牧でコンテナをトラックに積み替えて輸送する体制になっている。コンテナ貨物の取扱駅となっている。JR規格の12フィートコンテナ、20フィート・30フィート大型コンテナ、ISO規格の20フィート海上コンテナを取り扱っている。取扱品目は、発送貨物では紙、食料工業品、自動車部品などが主なもの。駅における産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の取扱許可を得ており、これらが入ったコンテナの取り扱いも可能。また2003年(平成15年)10月より、石油資源開発の液化天然ガス (LNG) 輸送の拠点となっている。LNGは苫小牧市内にある勇払油ガス田で採掘された天然ガスを冷却したもので、出荷基地からタンクコンテナで駅に持ち込まれる。LNGの発送先はパイプラインが整備されていない地域で、2011年現在北旭川駅・釧路貨物駅・帯広貨物駅・北見コンテナセンターの4か所。着駅から先はガス事業者(着駅それぞれに対応して、旭川ガス・釧路ガス・帯広ガス・北海道ガス)へ配送される。以下、2014年3月15日現在の統計を記述する。高速貨物列車は、下り列車の札幌貨物ターミナル駅行きが1日4本、当駅始発の帯広貨物駅行きが1日1本停車し、上り列車(東室蘭駅方面行き)が1日14本(そのうち当駅終着が2本で、うち1本が帯広貨物駅発)停車する。上り列車の行き先は、隅田川駅、名古屋貨物ターミナル駅、百済貨物ターミナル駅、大阪貨物ターミナル駅などがある。専用貨物列車の発着駅となっているが、当駅では貨車の中継作業のみを行う。苫小牧操車場から分岐し、苫小牧港西部に広がる苫小牧市長保有の公共臨港線があった。この臨港線は途中日本セメントや宇部興産(現宇部三菱セメント)のセメント包装所への専用線などを分岐し、苫小牧港西埠頭・南埠頭にある倉庫群へ至っていた。また石炭埠頭(現・入船埠頭)にあった三菱金属工業・住友石炭鉱業の貯炭所への専用線も分岐し、石炭の海上出荷基地となっていた。公共臨港線は1963年(昭和38年)4月に開通し、運行は苫小牧港開発及び苫小牧埠頭が担当していたが、1991年(平成3年)3月に廃止された。苫小牧駅の記事も参照。
出典:wikipedia
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