九錫(きゅうしゃく)とは、中国漢朝、晋朝、南北朝時代等で皇帝より臣下に下賜された、9種類の最高の恩賞。錫は賜に通じる。前漢で王莽に下賜された「九命の錫」が原型とされている。『韓詩外伝』巻8によると、これらのものは通常は天子にのみ使用が許されたものであり、これらの使用を有徳の諸侯に許可することで恩賞とした。この恩典は天子である皇帝に準ずるものであり、禅譲の前段階であると考えられていた。『後漢書』献帝紀章懐太子注には九錫「一曰車馬、二曰衣服、三曰楽器、四曰朱戸、五曰納陛、六曰虎賁、七曰斧鉞、八曰弓矢、九曰秬鬯」と異なる順序での記載もある。梁冀や董卓など九錫の一部を恩典として受ける例もあった。後漢の権臣であった梁冀は九錫賜与を希望し、九錫賜与の建議を配下に行わせたが、司空黄瓊の反対によって受けることができなかった。一方で九錫下賜を辞退した例も見られる。249年には司馬懿が曹芳より九錫を受けるよう命があったが辞退している。蜀において李厳は諸葛亮に対し九錫を受けてはどうかと勧めたことがあったが、諸葛亮が魏を滅亡させた後になら、九錫どころか十錫でも受けると回答している。また公孫淵は223年に孫権によって九錫を授けられたが、その使者を殺害し、魏に差し出している。
出典:wikipedia
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