投球(とうきゅう、英:pitch)とは、野球、ソフトボール、クリケットにおいて投手が打者と対戦するためにボールを投げること、または投げられたボールのこと。投手の試合全体における成績や立振舞い様を表すこともある。野球の試合は投手の投球を打者が打ち返すことで成立する。そのため投手の投球には、特有の成績が幾種類も記録される。投球は以下のように行われる。投手の投球を打者が打たず、空振りもしなかった場合、ストライクゾーンを通過した投球はストライクとなり、外れたものはボールとなる。三塁走者が本盗を企図した場合、投手は捕手に向けて送球することもあり、投球とは区別される。公認野球規則8.01項には、ワインドアップポジションとセットポジションの2つの正規の投球姿勢が規定されている。投手は、どちらを用いて投げてもよい。ワインドアップポジション(wind up position)は、2つの正規の投球姿勢の内の1つである。塁上に走者がいない場面でよく用いられる。一般的なワインドアップは、以下の様になる。上記の動作の中で、自由な足を投手板の後方に引く動作は比較的時間がかかる。従って、塁上に走者が居る場面で一般的なワインドアップを用いると、盗塁されやすくなる。そのため、塁上に走者が居る場合はセットポジションが用いられるが、二死・2ストライク・3ボール・満塁時や大きく点差が離れ、盗塁を気にしなくても良い場合では、塁上に走者が居てもワインドアップが用いられることがある。一般的には、振りかぶるワインドアップポジションは、体を大きく使えるために球速を得られる一方、精緻なコントロールが難しいとされている。下半身強化は、身体のバランスを安定させてその問題を改善する目的もある。ノーワインドアップは動きに制限があり、球速が出づらいが、重心がぶれにくいのでコントロールしやすく、VTRによる解析・研究が活発になってからは、手元を見せないので球種が分かりづらいというメリットがある。また、球速についてはプロレベルでは大差ないという意見もあり、近年のプロ野球選手の多くがこちらを選ぶようになっている。プロ入り後にワインドアップからノーワインドアップにフォーム改造する選手もいる。特にドン・ラーセンは改造が成功し、好成績を挙げた好例である(高校生だった王貞治も彼を参考にフォーム改造している)。セットポジション(set position)は、2つの正規の投球姿勢の内の1つである。セットポジションは、ワインドアップの条件に加えて自由な足の位置やボールの持ち方を制限した投球姿勢である。一般的なセットポジションは、以下の様になる。セットポジションはワインドアップポジションよりも速やかに投球することが出来、塁上の走者を牽制しやすいため、塁上に走者がいる場合に用いられる。ワインドアップではコントロールが定まらないなどの個人的な癖により、走者の有無に関わらず常にセットポジションを用いる投手もいる。なお、このセットポジションの基準や実情については、国ごとに微妙に異なる場合があるため、外国から他国のリーグに移籍した投手が移籍先のリーグで登板する際にこれに悩まされることもある。投手板に触れないで打者に投げた投球、クイックリターンピッチ(バッタースボックス内で打者の構えが不十分なときを狙って虚をつくことを意図した投球。クイックピッチとも)は反則投球となる。また、前述した公認野球規則の規定に反する投球動作(2段モーションなど)による投球も、反則投球である。反則投球の場合、塁上に走者がいなければボールが宣告され、ボールデッドとなる。球審がこの投球が反則投球であることを知らせる。なお、反則投球にもかかわらずプレイが続けられた場合(例えば打者がこれを打って安打になった場合など)は、攻撃側の監督は、プレイの結果を活かしたい旨を球審に通告することができる。また、塁上に走者がいる場合はボークが宣告される。先述の通り、同じ投手が投げる球であっても「投球(ピッチ)」と「送球(スロー)」は明確に区別されている。「ピッチ」の語源の英語「」は「放る・投げ与える」の意味を持つ言葉であり、初期の野球のルールでは、打者が打ちやすいように手首のスナップを使わないアンダースローからのピッチ(今で言うスローピッチ・ソフトボール投手の投法に近いもの)のみが許可されていた。ルールの改正により、スナップスロー、サイドスロー、オーバースローと許可されるに伴い、「ピッチ」は本来の語義にそぐわなくなるが、「投球」そのものを意味する言葉として定着し、スロー ()とは区別されている。また、投球術の伴わない力任せな投球をする投手に対して、「ピッチャー」ではなく「スロワー」と評する場合がある。
出典:wikipedia
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