


神宮外苑花火大会(じんぐうがいえんはなびたいかい)は、毎年8月に東京・明治神宮外苑で開催される花火大会である。主催者は、日刊スポーツ新聞社。隅田川花火大会や東京湾大華火祭と並び、東京三大花火大会のひとつと称される。第1回は1980年(昭和55年)8月1日に明治神宮鎮座60年記念として神宮球場で開催され、球場バックスクリーン横から打ち上げられる3000発の花火、110mのナイアガラ花火に、当日詰め掛けた多くの観客が酔いしれた。以後、毎年の恒例となり、神宮球場をはじめ、国立霞ヶ丘競技場、秩父宮ラグビー場、軟式球場の4会場で開催されている。1981年(昭和56年)の第2回以降、打ち上げ花火は神宮第二球場から打ち上げを行っている。また仕掛け花火は神宮球場で披露される(レフト外野席の一部分を利用。他会場でもスクリーンで上映)。総打ち上げ数は例年約10,000発だが、節目の年(『○回記念』『日刊スポーツ創刊○周年』など)の記念大会の場合は10,000発以上になることもある。2009年(平成21年)以降は最多となる12,000発が打ち上げられている。毎年、4会場延べ15万人前後が来場する人気の花火大会だが、神宮外苑周辺の花火見物可能エリアを含むと100万人前後に達する。花火大会としては珍しく都心部で行われるため、神宮外苑周辺から1km以内にある住宅やマンション、ビルなどからも観覧することが可能。本大会で打ち上げる花火にはそれぞれ協賛スポンサーがつく。なお主催である日刊スポーツ提供の花火は最後に打ち上げられる。正式名称は「日刊スポーツ主催 (西暦)神宮外苑花火大会」だが、節目の年(「○回記念」「明治神宮創建○周年」「日刊スポーツ創刊○周年」など)にはタイトルの一部分が変更される。東日本大震災のあった2011年(平成23年、第32回)以降は被災地復興支援のチャリティー大会となり「東日本大震災復興チャリティー」をタイトルに追加、大会キャッチコピーも「日本を元気にする花火」となり、以後毎年使用している。さらに2016年(平成28年、第37回)は熊本地震が発生したことから、追加タイトルが「東日本大震災・熊本地震復興チャリティー」に変更されることとなった。なお、入場料収益の一部は東日本大震災および熊本地震の被災地に義捐金として寄贈される。なお、2020年の東京オリンピック開催決定に伴い、2014年より国立競技場が改築工事に入ったため、2015年以降は神宮、秩父宮、軟式球場の3会場を中心に開催している。花火以外のアトラクションとして、各会場とも花火打ち上げ前に大物ゲストが出演してライブパフォーマンスを行う。出演者はJ-POPをはじめアイドル、歌謡曲、演歌、ラテン系、K-POPなど幅広いジャンルのアーティストが出演している。音楽ライブの他、チャリティーセレモニー等が催されるほか、各協賛社のCMに出演するタレントが特別出演することもある。初代の総合司会はフリーアナウンサーの宮田輝(元NHKアナウンサー)が務め、その後落語家の三遊亭楽太郎(現・6代目三遊亭圓楽)や、フリーアナウンサーの志生野温夫(元日本テレビアナウンサー)、お笑いタレントの松村邦洋らが務めた。2014年(第35回)からはフリーアナウンサーの辻よしなり(元テレビ朝日アナウンサー、2015年を除く)が務めている。また、日刊スポーツと同じ朝日新聞系列のテレビ朝日も後援に係わっている観点から、同局のアナウンサーも司会を務めている。2016年(第37回)は同じく後援に関わっている文化放送の女性アナウンサーユニット「JOQgiRl」が務めた。神宮球場ではすべての花火打ち上げ終了後にスペシャルステージが行われ、他の各会場でもモニターで上映される。また、軟式球場では独自にアフターライブが行われる。また、国立競技場の改築工事に伴い、代わって、2014年(第35回)の開催前日(8月15日)には神宮球場にて前夜祭が行われた。前夜祭にはMAX、水谷千重子らが出演したほか、仕掛け花火等も披露された(詳細はこちらを参照)。さらに2015年(第36回)より、秩父宮ラグビー場では独自のアトラクションをやめ、神宮球場の模様を同時中継している(その前に2011年(第32回)は東日本大震災の影響から軟式球場ではアトラクションを自粛し、神宮球場の同時中継を行った)。各会場では来場者全員にうちわが配布される。2011年まではうちわに抽選番号が記載されており、花火大会終了後、豪華プレゼントの抽選会を行うのが恒例だったが、2012年からは方式を変更し、手持ちの半券に印刷されている各会場の座席番号から抽選を行っている。なお、抽選番号は花火大会翌日の日刊スポーツ紙面に掲載される。また、2012年から2014年までは、花火大会終了後に抽選番号を公式ホームページにも掲載していた。軟式球場では日刊スポーツ特製のオリジナルレジャーシートが配布される。この他、神宮球場では、協賛スポンサーの製品が来場者に配布される。(2015年現在)本花火大会における寄付金は東京善意銀行、新宿区、渋谷区を通じて社会福祉施設へ寄贈される。本大会で打ち上げる花火や仕掛け花火のほか、プレゼントの提供などでスポンサーがつく。以下は主なスポンサー。ほかほかメディアでの取り扱いは様々だが、媒体によって異なる。主催の日刊スポーツはもちろんのこと、後援の朝日新聞、テレビ朝日などといった朝日系列メディアが主に取り上げているが、神宮球場を本拠地とする東京ヤクルトスワローズとの関係や、後援に文化放送とニッポン放送も加わっているためか、両局が入るフジサンケイグループ(フジ・メディア・ホールディングス)の産経新聞(サンケイスポーツ)・フジテレビでも大きく取り上げることがある。一般の花火大会では社会面や地域面で写真付き(カラー、紙面によってはモノクロ)で取り上げることがあるが、本大会は芸能人が出演することから、スポーツ新聞の芸能面で多く扱われる傾向になる。特に日刊スポーツは主催者であることから、ページ数を割いて紹介することがある。また、出演者第1次決定の際には日刊スポーツが独占して掲載する。毎年7月ごろに発売の情報誌(首都圏向けタウン誌など)の花火特集にて、大会の基本情報のほか、花火を観賞するためのベストスポットや、場所取り、近隣の店についての情報を掲載している。また、チケット情報や出演者の情報を掲載する雑誌もある。一般の花火大会では当日夜から朝にかけてニュース番組で取り上げることがあるが、本大会はショー形式であるうえ、翌日の情報・ワイドショー番組の芸能情報枠を中心に取り上げる。また、会場および周辺の情勢(近隣住民や警備の密着企画など)をニュース・ワイドショー番組で特集することもある。ただし、放送する局および番組によっては取扱い方が異なる。また、夏季オリンピック開催年は五輪との兼ね合いにより芸能枠が縮小され、特に開催期間と重複する場合は紹介を見送る場合もある。本大会のテレビ中継番組は現在はないが、BSデジタル放送のBS朝日で開局初年度の2001年のみ神宮球場から生中継されたことがある。しかし翌年以降は『全国高校野球選手権大会中継』(ABC制作)との兼ね合いや権利料の問題などから行っていない。なお、2015年は同業者のBS11がスポンサー協賛に加わったが、同局では中継しなかった(これもBS朝日と同様権利料の問題などが理由)。当日開催の可否について、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、J-WAVEの放送内で告知する。主催者である日刊スポーツ新聞社がオフィシャルサイトを設けているほか、花火関連のサイトではたいてい紹介されている。また、2010年のみニコニコ生放送にて生中継を行った。
出典:wikipedia
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