株式会社ジェイ・キャスト(英語:"J-CAST, Inc.")は、日本のニュースサイト運営会社。J-CASTニュースの運営と配信、eラーニングサービス事業、メディアサービス事業、Web制作事業などを行っている。ジェイキャストは1997年8月25日に、雑誌『AERA』元編集長・発行人の蜷川真夫によって設立された。ジェイはJapanや情報の略だと言う。1998年の長野オリンピックではsalon.comと共同で実験的なニュース配信を行い、これが「1.5次情報」のコンセプトにつながった。その後は『日経ネットナビ』『週刊東洋経済』などの雑誌編集の受託作業や、eラーニング、ライコス日本語版の製作などを行っていたが、2005年にJapan Information Networkの英文ビジネスニュースを受託した。JINは社団法人「海外広報協会」のポータルサイトからスピンオフした民間会社であり、これを契機に日本語ニュースサイトの構想が始まった。2006年からは「J-CASTニュース」と改名し、現在は月に1100万人以上の読者が訪れるニュースサイトに成長している。2009年からはエリア・ターゲティング事業や「東京バーゲンマニア」や「BOOKウォッチ」などを手がけている。J-CASTニュースは、ミドルメディア的な独立系ニュースサイトである。発行人は蜷川真夫で、編集長は雑誌『週刊朝日』元編集長の大森千明である。過去には『ニコニコニュース』編集長の亀松太郎が副編集長だったこともある。ウェブサイトは「ニュース」「テレビウォッチ」「モノウォッチ」「会社ウォッチ」「ショップ」「ブログ」「がんばろう日本」に分かれている。この他に「BOOKウォッチ」や「東京バーゲンマニア」などがあり、日本語版のほかに英語・中国語版の「J-CAST Business News」がある。一部のニュースはポータルサイトなどに有料配信されており、広告掲載やオンラインショップも収益源である。コンテンツの特徴は第一に“一・五次情報”である。これは「一次情報」である新聞・ニュースをもとに、二次情報である週刊誌的な切り口で記事を作成する方法と称している。自らの調査報道は殆どない。第二はインターネットから各種メディアまで幅広いソースのメディア・ウォッチである。一般のメディアが取り上げないような新聞や週刊誌のスクープ記事、テレビのワイドショー、ブログや2ちゃんねるなどネット上の「炎上」「祭り」も記事として取り上げている。第三はWeb 2.0の双方向性である。読者のコメントによって記事を補完しており、「会社ウォッチ」では「コメントピックアップ」のコーナーも設けられている。これらの特徴から、ミドルメディアと評されることもある。基本的に取材は電話取材のみで運営は低コストである。当初は記者が3~4人、コンテンツマネージメントシステムはMovable Typeを改良してスタートした。Movable Typeを大規模に使った実績が高く評価されており、記者会見オープン化の対象にも指定され、会見取材も行っている。フリージャーナリストの藤代裕之は、J-CASTニュースのような掲示板やブログの情報をまとめるメディアを、CGMとマスメディアの中間という意味で「ミドルメディア」と定義している。一方で、蜷川は“独自コンテンツを作っており、Googleニュースのような単なるニュース・アグリゲーターではない”と自負しているので、藤代のミドルメディア説に異議を唱えている。J-CASTニュースは2ちゃんねるやブログをニュースソースとし、テレビのワイドショーの感想や、取材もせずにコピー・アンド・ペーストで軽いネタをそのまま報道する、“ゴミカスのようなメディア”という意味で「Jカス」、また、“炎上”している話題を報道して騒動を煽るメディアという意味で炎上メディアと呼ばれることもある。藤代は、と論じている。このようなメディアのあり方に対して、報道される側は特に反発することがある。例えば、松本人志の発言とネットの反応を報じた記事について、松本の所属事務所である吉本興業は、「放送の一部を恣意的に切り取ったものであり、ネット上の個人の無責任な発言をいたずらに流布する報道姿勢」として抗議した。PJニュースはこの件について「事実関係を疑問視し反発する声でJ−CAST自体が炎上」と報じた。またテレビ東京「経済ドキュメンタリードラマ ルビコンの決断」の「ソニー ウォークマンの逆襲」(2010年1月20日放送)についてソニーをヨイショし過ぎで公平性に欠けると書き、取材拒否された。これに対して蜷川は以下のような趣旨の反論をしている。また同業他社の社員の破廉恥行為(主として痴漢)は積極的に記事にしながら、自社社員のそれはたとえ事実でも黙殺する、という批判を受けている。ジェイ・キャストは企業向けの広報誌や教科書などを製作している編集プロダクションでもあり、J-CASTニュースのコンテンツも専用の書き下ろし記事が大半を占めているとされている。カテゴリーごとに毎日数十本の記事を配信していると言う。「ニュース」(ビジネス&メディアウォッチ)は長文のニュースと短文のトピックスで構成され、メディア、経済、ファイナンス、社会(政治)、IT、エンタメ記事を掲載している。「ひと登場」のようなインタビュー記事もあり、「東京めたりっく通信物語」や「テレビ崩壊」、『元「お妃選び班記者」が推理する「テニスコートの恋」の「真相」』のような連載記事も時々掲載している。「モノウォッチ」は新商品やイベントを紹介するカテゴリーである。書籍など9つのジャンルの記事があり、Yahoo!ショッピングなどの売れ筋や共同購入クーポンなどの情報も掲載している。「会社ウォッチ」は会社内の人間関係をテーマにしたカテゴリーであり、長文の特集と短文のトピックスの他に、署名コラムで構成されている。城繁幸、野崎大輔、高橋洋一、井上トシユキ、小田切尚登などの外部の専門家が招かれ論陣を張っている。「ニュースショップ」はオンラインショップであり、グッドデザイン賞を受賞した商品などを販売している。メディアサービス事業部が出版した「針聞書 虫の知らせ」や「週刊 松本清張」を販売したり、「大学崩壊」や「テレビ崩壊」のようなJ-CASTニュースの連載を書籍化して販売するメディアミックスを試みた時代もあった。J-CASTニュースはYahoo! JAPANなどのポータルサイトやMobageなどの携帯サイト、夕刊フジやBlue Ocean(TOKYO-FM)などのマスメディア、中国経済日報ネットなどの海外メディアにニュースを配信している。2006年7月にJ-CASTニュースを開始した当初は、広告ビジネスが成立する最低条件である1000万ページビュー/月を目標とした。最初はライブドアやエキサイトなどからハイパーリンクをクリックして訪れる読者が多かったと言う。一方でこの時期は炎上報道が多く、2ちゃんねるにはジェイキャストの記事をソースとしたスレッドが熱心に立てられたとも言われる。SEOは行わなかったが知名度が上がったことで、googleなどの検索エンジンからの訪問も増え、1年後の2007年7月には目標を達成した。2007年9月からはYahoo!ニュースへの配信を開始した。ちょうどこの頃、日本では世帯の過半数がブロードバンドを利用するようになり、コンテンツが求められていた。ジェイキャストの読者は急増し(2008年3月)、1年で3倍の約500万人に達した。その後も順調に読者数を伸ばしており、最近の読者数は約1111万人/月に及ぶという(2011年8月)。パソコンからの閲覧が多く、フィーチャー・フォンの割合は約1割(2011年8月)だと言うが、スマートフォンの割合が15%を記録したこともあると言う(2011年10月)。ジェイ・キャストはネット利用者を都道府県別に判別して、広告などを都道府県別に表示する「エリア・ターゲティング」の特許を持っている。ダブルクリックなどのインターネット広告会社や広告代理店、日刊スポーツや産経デジタルなどの新聞社で使われている。
出典:wikipedia
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