低ナトリウム血症(ていナトリウムけっしょう、)とは、血中ナトリウム濃度が135 (mEq/l)以下になることを言う。血清Naの基準値は135〜145 (mEq/l)であり、尿中Na量は4〜8 (g/日)である。Naの摂取経路は経口および輸液であり、排出はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系による調節と心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)によって決定されている。体液の調節機構はCV系とVQ系とVV系という3つを想定するとわかりやすい。重要なことは体内ナトリウム量が細胞外液量を規定し、血清ナトリウム濃度が血漿浸透圧を規定するということである。上述のCV系の働きにより通常ならば低ナトリウム血症は滅多な事では起こりえない。それが起こるにはそれなりの理由が必要である。血漿浸透圧が低下するのも関わらず、自由水が排出できない、即ち尿が低浸透圧にならない病態があるのである。そのようになるものは2つほど知られている。ひとつは自由水を作っているヘンレの上行脚に充分量の尿量が到達しない、もうひとつは血漿浸透圧が低下しているにもかかわらずバソプレシンがの分泌が亢進しており集合管で水の再吸収が起こっている場合である。臨床上は以下の4つのタイプが観測されている。これらを鑑別するには身体診察やバイタルサインによることが多い。細胞外液量が低下しているときは皮膚、粘膜の乾燥、脈拍増加、血圧低下(特に起立性低血圧)などで判断する。逆に浮腫があれば細胞外液は増加していると考える。こういった所見がなく、明らかな病歴がなければ細胞外液量は正常とみなして考えていくのが一般的である。そして尿中のナトリウム濃度を調べる。細胞外液や有効循環血漿量や血圧が低下した時は、細胞外液を維持するため腎臓はナトリウムを再吸収しようとするので腎臓が適切に働いていれば、尿中ナトリウム濃度は10 (mEq/l)位と低値になっているはずである。治療法がわかってこそ、診断には意味がある。まずは血漿浸透圧、尿浸透圧を測定する。次に病歴から急性か慢性かを診断する。急性であったら治療に緊急性が生じてくる。次に原因の詮索をする。以下のような表が有名である。しかし、臨床的には実際の濃度より進行速度とよく相関することが知られている。とはいえ急変時の重症度をみるには濃度が進行速度と比例するため有効である。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。