バスファン(別称:バスマニア、)とは、バスに関する事象を趣味としている人のことである。バスは、本来鉄道と同様に身近な存在の交通機関であった。個人による車両の撮影事例があることから明らかなように古くから鉄道と同様に趣味とする人はいた。しかしながら、バスの趣味をサポートする動きがなかったわけではない。例えばバスの趣味団体として、1976年4月日本バス研究会が、1980年に日本バス友の会が設立された。日本バス研究会の会誌「バスファン」は1976年6月創刊されたが、一部の模型店(ミニカーショップ)で会員外にも販売された。鉄道趣味雑誌の鉄道ジャーナル誌上では1984年から「BUS CORNER」の連載が開始され、1985年にはバス趣味雑誌「バスメディア」が創刊された。この時期にはTBS「そこが知りたい」において、「日本全国各駅停車路線バスの旅」シリーズが放送された。これは基本的にバス旅であるものの、放送内や単行本ではバスに関する趣味的な視点からの豆知識なども紹介されていた。また、「バスラマ・インターナショナル」57号(2000年1月号)に掲載されている書評において、編集長の和田由貴夫は「日本にバスファン層が市民権を得た20年間」と書いており、和田は「1980年代以降にバスファン層が目立ってきた」と解釈しているとみられる。これらのことから、バス趣味に対して有用な情報が、出版物や放送メディア等を通じて一般に手に入りやすくなったのは、主に1980年代に入ってからと推定できる。他方、鉄道ファンがバスファンを兼ねるようになるというケースがある。鉄道ファンからバスファンに移行したことを示す例として、SLブーム時代ににわかファンが増えたのに嫌気が差してバスへの比重を高めたという人物が、バス雑誌「バスラマ・インターナショナル」13号 p46で紹介されている。種村直樹は鉄道ジャーナル誌連載の「レイルウェイ・レビュー」において、「かつてローカル線に向けられていた情熱がローカルバスへ移る傾向がみられる」と分析している。また、画一化する鉄道に飽きたり、趣味者同士の知識比べに嫌気が差したことから、バス趣味に移行する人もいるという。それは鉄道雑誌にバスの情報を掲載するようになったことからも伺い知れる。例えば鉄道ジャーナル誌は1980年の11月号(通巻165号)で「鉄道と自動車」を特集として取り上げ、和田由貴夫の「バス趣味」についての記述を含む長距離バスに関する記事を掲載している。同誌は1980年の1月号で特集「鉄道は航空機と共存できるか」を組み、さらに10月号では路面電車特集を組んだ。11月号では座談会「共存こそ鉄道とバスの生きる道」や長野電鉄の電車とバス両方にまたがる記事なども掲載している。また1984年からは通常3ページである同誌連載の「BUS CORNER」が、バスについて細かく取材された記事から構成されるようになる。その「BUS CORNER」を担当している鈴木文彦(自らも日本バス友の会に所属)は、雑誌を問わずバス関連の記事を寄稿し、バス関連書籍も著している。また、もともと鉄道関係の作家であった宮脇俊三や種村直樹も、ローカルバスなどを題材にした文章を雑誌上に連載し、それぞれ「ローカルバスの終点へ」(日本交通公社出版事業局)および「バス旅春夏秋冬」(中央書院)といった単行本となって出版されている。このように、趣味や旅行の分野でもバスを主な題材としたものが増えてきた。種村直樹は雑誌にとどまらず、バスファンを対象としている書籍の「バスジャパンハンドブックシリーズ」にも紀行文を掲載している。例として、バスジャパン・ハンドブック14「ジェイアール東海バス」には『東名ライナー乗ったで降りたで』、バスジャパン・ニューハンドブック40「遠州鉄道」には『浜名湖一周バス紀行』と題した種村直樹の紀行文が掲載されている。趣味者人口の増加に伴い、バス事業者側でもバスファンを対象としたイベントを開催する例が見られている。例として、「京急ファミリー鉄道フェスタ」では京浜急行電鉄のグループ会社である川崎鶴見臨港バスの車両展示があった。鉄道趣味の中の「乗り鉄」に相当するものを指す場合が多い。国鉄末期~JR発足初期の地方交通線廃止に伴い多くの秘境路線が廃止されたが、これらの路線を引き継いだバスも秘境ローカル線の雰囲気を楽しめることから、趣味的な乗り歩きの対象となることがある。机上でもできる、運行ルート、ダイヤ、あるいは運賃の研究もここに含まれる。鉄道趣味の場合、分野が多岐にわたっており、それに応じた書籍やWEBサイトが幅広く普及されているが、バス趣味ではそもそも母体人口が少なく、さらに路線研究を対象とするものはほとんどおらず、これらを扱った書籍やWEBサイトはほぼ皆無である。後述する趣味団体や趣味雑誌でも車両研究を題材にしている。バス事業者や車両、路線について研究した結果を1冊にまとめたものを同人誌として発行することもある。これらの同人誌の中には、東京都の書店「書泉グランデ」で販売しているものもある。下記以外にもバス趣味サークルが存在し、たとえば種村直樹のファンクラブであった「種村直樹レイルウェイ・ライター友の会」にも、会員有志によるバス趣味サークルが存在した。中には 「東京バスリサーチ」のように後年法人化し、貸切バス事業に参入したサークルも存在する。を発行している。
出典:wikipedia
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