オットンガエル（"Babina subaspera"）は、両生綱無尾目アカガエル科バビナ属に分類されるカエル。日本（奄美大島、加計呂麻島）固有種体長オス9.3-12.6センチメートル、メス11.1-14センチメートル。頭幅は体長の約41%。皮膚の表面には疣（いぼ）状の突起が多数並ぶ。疣状突起の先端は白い顆粒状。背面の色彩は黄褐色で、不規則な黒褐色の斑紋が入る。腹面の色彩は黄白色で、不規則な暗色斑が入る。前肢の第1指の内側に肉質の指（拇指）を持つ。この拇指からは棘状の骨を突出させることができる。。卵は直径約0.2センチメートル。幼生は全長8-9センチメートル。丘陵から山地にかけての森林やその周辺に生息する。外敵に掴まれると拇指から骨を突出して相手を攻撃する。食性は動物食で、昆虫、甲殻類、陸棲の巻貝などを食べる。繁殖形態は卵生。4-8月（主に7-8月）に渓流や水溜りの近くの砂地や泥に直径30センチメートル、深さ5センチメートルに達する周囲を砂泥で囲んだ穴を掘り、その中に800-1300個の卵を産む。水溜りや人工的にできた水場（池、イノシシ猟用の落とし穴にできた水たまり）に産卵した例もある。幼生はその年の秋季か翌年の5-6月に変態し、幼体になる。森林伐採や道路敷設、土砂流失などによる生息地の破壊などにより、生息数は減少している。2016年に、種の保存法により国内希少野生動植物種に指定されている。

出典:wikipedia