『月光』(げっこう)は、「花とゆめ」(白泉社)1993年19号から1995年23号まで連載された、那州雪絵による異世界ファンタジー漫画。また同作のプロトタイプとして1993年2号から4号まで短期連載されたファンタジー漫画『Over the lights・Under the moon -月下飛行-』(オーバー・ザ・ライツ・アンダー・ザ・ムーン げっかひこう)についても、便宜的にこの項で扱うこととする。主人公は普通の高校生・高野藤美と、ロックバンド『Over the light』のボーカリストに身をやつした異世界の宮廷騎士・カイトのふたり。主に藤美の視点で物語は進行してゆく。後述の「月光」とはいささか趣が異なり、実際の東京を舞台にした作品で、実在の地名や建物等が多数使用されている。ごく普通の女子高生・高野藤美は、偶然耳にした新人ロックバンド「Over the light」の曲に聞き惚れているうち、そのボーカリストの落とし物を拾う。バンドの素性を良く知らないまま、落とし物を返す為に彼女はコンサート会場へ向かう。しかしそこで見た物は、突然現れた"虹色の竜"に乗ってバンドメンバーが飛び去る姿だった。しかしボーカリスト・カイトは、消え去る直前に藤美の姿と「落とし物」を発見する。後日、テレビジャックをして落とし物の返却を要求してきたカイトの為、藤美は真夜中に待ち合わせ場所へ向かうが、奇妙な姿をした怪物に付け狙われるようになる。間一髪のところをカイト達に助けられた藤美は、彼等の正体が異世界から竜の暴走に巻き込まれ「この世界」へやって来た女王を救出する為やってきた宮廷騎士団だと知る。「マーカー」(詳細は後述)と呼ばれるカイトの落とし物を返した後もふたりの交流は続き、お互いに惹かれあうようになってゆくが、竜や怪物の姿は日ごとに増えていった。そんななか有楽町で女王が見つかり、騎士団は急遽救出に向かう。そしてカイトと別れたくない藤美もまた、有楽町行きの地下鉄に乗り込んでいた。基本的に、「Over the lights・Under the moon」で提示された情報のみを記載する。一応「Over the lights・Under the moon」の続編とされ、前作の内容を踏まえていないと物語が判りにくい。しかし物語のカラーはかなり異なり、架空の異世界を舞台にしたバトルファンタジーになっている。物語は前作に比べ三人称的になり、主に藤美とカイトを中心に進んでゆく(二人が共に行動するシーンが多い)が、時折サバ、エービーなど他の登場人物の視点も差し挟まれている。藤美の内面の独白も少なくない。女王を無事救出し、彼等の世界「光の半球(ユース・ドーム)」の天空宮へ戻ったカイト一行。しかし彼が藤美との別れ際にマーカーを彼女に渡してしまったことが問題となり謹慎処分となる。しかしその晩、300年間光の半球を統治していた女王が後継者を見つけ出せないまま崩御し天空宮は大混乱となる。折しもサバの養母が死去し長期休暇を取ることになったが、休暇の最中に彼が何者かに襲われ、マーカーと共に姿を消す。女王崩御とともに「光の半球」の治安が悪化してゆくなか、彼はギンガという自らを次期王だと名乗る男とともに「闇の半球(ディス・ドーム)」の王として再び天空宮へ現れる。そしてサバは藤美の持つカイトのマーカーを奪う為、ギンガの開けた空間の穴を使って「異世界(ドーム・ヌイ)」の藤美の元へ向かう。カイトとエービーの機転と、一緒に異世界へ渡った騎士団長・シファカの立ち回りで、カイトのマーカーは無事彼の元へ戻るが、同時に不可抗力で藤美を「光の半球」へ連れてきてしまう。女王崩御の影響で世界の力がコントロールを失っていくなか、カイトは謎の力に目覚めはじめ、藤美は異世界の人間であるにも関わらず「女王候補者」となってしまう。そんななか、各地で宮廷への反乱が起こりはじめる。前述した人物については、前作との相違点のみ記載する。白泉社 花とゆめCOMICS 現在はいずれも絶版となっている。白泉社 白泉社文庫
出典:wikipedia
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