ルーイカット（Rooikat：アフリカーンス語でカラカルの意味。ロイカットとも表記）は、南アフリカ製の8輪式装甲車であり、偵察や火力支援、対戦車戦闘を主な任務とする。同車は、フランス製のAML装甲車とそのライセンス生産型であるエランド装甲車の後継車両として開発された。フランスのAMX-10RCやイタリアのチェンタウロなどの類似車両は105mm砲を搭載しているが、ルーイカットの主砲は、艦載用のオート・メラーラ 76 mm 砲と同系列のものとなっている。これは小口径ではあるが、仮想敵であるアンゴラ軍の主力戦車であるT-54/T-55、T-62の装甲を貫通させられる程度の威力を有する高初速弾（76 mm × 900）であり、この選択により、車輌に搭載可能な主砲の砲弾数を増加させている。なお、イスラエルのメルカバ戦車や韓国のK1（88式）戦車の初期型も同様の理由で105mm砲を搭載していた。2000年には、主砲をGT7 105mm対戦車砲に換装する改修が行われた。輸出は振るわず、採用は南アフリカのみにとどまっている。南アフリカ軍では、1993年のアパルトヘイト政策廃止までアンゴラ侵攻やナミビアのSWAPO（南西アフリカ人民機構）掃討作戦にラーテル歩兵戦闘車などと共に従事した。

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