カース・マルツゥ(casu marzu)は、イタリア・サルデーニャ地方のチーズの一種。別名カース・モッデ(casu modde)、カース・クンディードゥ(casu cundídu)、もしくはイタリア語でフォルマッジョ・マルチョ (formaggio marcio) とも呼ばれる。その特徴は生きた蛆が入っていることである。カース・マルツはサルデーニャ語で「腐ったチーズ」を意味する。日常会話ではうじ虫チーズ、虫入りチーズとして知られている。元はペコリーノ・サルドというチーズである。カース・マルツゥの熟成はチーズバエの代表種"Piophila casei"の幼虫の摂食に伴う体外消化により通常の発酵を超え、知らない者が見れば腐敗と思う段階まで進む。製造段階で意図的に成虫に卵を産み付けさせるため、ペコリーノにこの幼虫がつく。チーズバエの活動は、高レベルの発酵とチーズの脂肪の分解を促進する。チーズは非常に柔らかくなり、サルデーニャ語で「涙」を意味するラグリマ(lagrima)と呼ばれる若干の液体がにじみ出す。幼虫それ自身は、長さおよそ8ミリメートル程の半透明の白い虫である。この幼虫は触られると最高で15センチメートルほど飛び跳ねるため、チーズを食べるときは目を保護することが推奨される。食べる前にチーズの幼虫を取り除く人も、幼虫ごと食べる人もいる。『ウォールストリート・ジャーナル』の2000年8月23日版でヤロスラウ・トロフィモフはこのチーズを次のように描写している。スーザン・ハーマン・ルーミスは2002年にグルメ雑誌 "Bon Appétit" でカース・マルツゥとの遭遇を次のように報告している。このチーズはサルデーニャのパン(パーネ・カラザウ)と強い赤ワインであると一緒に食べるのが一般的である。カース・マルツゥについてはいくつかの食品安全問題が提起された。イタリアの他の地域にも、次のような生きた昆虫の幼虫を含むチーズが知られている。ピエモンテ州、特にフランス国境のアルプス山脈(海のアルプス)では、発酵方法は必ずしもカース・マルツゥに類似しているとは限らない。例えば、 "Piophila casei" の幼虫がチーズに自然に湧くまでチーズを戸外に放置し、それから、チーズに強い味を付け、また幼虫が羽化するのを防ぐために、白ワイン、ブドウと蜂蜜に漬けて熟成させる。
出典:wikipedia
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