メルセデス・ベンツ・W116("Mercedes-Benz W116" )は、ドイツの自動車メーカーであるダイムラーがメルセデス・ベンツブランドで展開しているSクラスの、初代モデルである。W116はそのコードネーム。1972年から1980年まで製造・販売された。なおロングボディ仕様には別途「V116」というコードネームがあるが、通常はそれも含め「W116」と呼ばれる。W116(以下、V116も含む)は、メルセデス・ベンツとして初めてSクラスと正式に命名されたモデルである。なお、それ以前から同クラスのセダンは非公式に「Sクラス」と呼ばれていた。W116は、ボディサイズが実質的な先代にあたるW108/W109より大型化しているが、事故から乗員を守るための新しい安全基準で設計されたため、室内は先代モデルより狭くなっている。 W116の総生産台数は473,035台で、1979年のW126の登場まで販売面で健闘した。W116はヨーロッパ、北米、アジア、中東、アフリカおよびオセアニアで販売された。燃料噴射仕様車(モデル名にEが付く。ドイツ語: "Einspritzung" の頭文字)や、ホイールベースを延長し後席スペースを拡大したロングボディ仕様(モデル名の最後にLが付く。同 "Lang" の頭文字)が用意された。スペシャルモデルとして6.9リッターの「450SEL 6.9」が登場するとともに、経済的なターボディーゼル車も用意された。なお、クーペやカブリオレは設定されなかった。モデル末期の1978年からはABSがオプション設定されており、これは乗用車用として世界初である。W116は1975年の欧州の排出ガス基準改正に伴い、その基準を満たすために若干のパワーダウンを強いられたものの、1978年には新しい燃料噴射装置の採用により本来のパワーに戻っている。なお、300SDセダンはアメリカ仕様のみに設定された。W116には、メルセデス・ベンツによる徹底した安全対策や、当時の最新技術が組み込まれている。大型高級セダンとして、当時最先端の諸性能を持つ。 これら先進的な設計や徹底した安全対策は、メルセデス・ベンツの他車種や後継車へも引き継がれており、W116以降のメルセデス・ベンツの個性・特長ともなっている。先代モデルにおける「300SEL 6.3」を受け継ぐスペシャルモデルの450SEL 6.9は、W116の最強仕様であった。このモデルに搭載されたエンジン・6.9リッターV型8気筒は、メルセデス・ベンツの乗用車用エンジンでは戦後最大級である。450SEL 6.9のサスペンションはシトロエン方式のハイドロニューマチックである。
出典:wikipedia
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