礒崎 陽輔（いそざき ようすけ、1957年10月9日 - ）は、日本の政治家、自治・総務官僚。自由民主党所属の参議院議員（2期）、農林水産副大臣（第3次安倍第2次改造内閣）、参議院行政監視委員長。内閣総理大臣補佐官（第2次安倍内閣・第2次安倍改造内閣・第3次安倍内閣、国家安全保障担当）、参議院文教科学委員長などを歴任。大分県大分市生まれ。大分県立大分舞鶴高等学校、東京大学法学部卒業。1982年、自治省（現総務省）に入省。和歌山県、静岡県、堺市への出向や自治大学校研究部長・教授、消防庁企画官、内閣官房内閣参事官（安全保障・有事法制担当、内閣官房副長官補付）、総務省自治行政局国際室長、救急振興財団審議役・救急救命東京研修所副所長を経て、総務省大臣官房参事官を最後に2006年に退官した。2015年に国会で審議されていた集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案をめぐり、内閣総理大臣補佐官の礒崎は、7月26日に「考えなければいけないのは我が国を守るために必要な措置かどうかで、法的安定性は関係ない」と講演で語った。安倍内閣が提出した同法案は、野党と多くの憲法学者から憲法に違反すると批判されていたが、内閣は法案によっても法的安定性は保たれていると説き、それが国会論争の焦点になっていた。礒崎の発言は内閣の見解に反するものだが、「安保政策を憲法より優先するというのが安倍政権の本音ではないか」と疑われた。民主党は「その時々で中身や解釈が変わる恣意的な法律があっていいわけがない」と咎め、礒崎の更迭を求めた。連立与党の公明党も礒崎の発言を批判した。『朝日新聞』・『毎日新聞』・『東京新聞』などのメディアも批判した。安倍晋三内閣総理大臣は、礒崎の発言について「法的安定性を確保するのは当然のことだ」と参議院で釈明し、電話で礒崎に注意した。安全保障関連法案を審議する参議院の特別委員会は、この問題で礒崎を参考人として招致することを決めた。8月3日に参考人として立った礒崎は「発言を取り消し、深くおわび申し上げます」と陳謝した。

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