日本のIP電話(にほんのアイピーでんわ)は、2003年より電話番号が割り当てられたサービス(→#電話番号割り当て)が開始され、一般電話網からの直接着信が可能になり、ISPが提供するADSLやFTTH契約のオプション商品やセット商品として、提供されている。また、公衆交換電話網を利用せず、VoIP網を直接接続する動きもある。電話番号計画として、市外局番から始まる加入電話と同じ番号(0AB - J番号という)と、050から始まる11桁番号がある。主な利用方法としては、などがある。企業などでは、1人に1個ずつ人事異動で変更されない電話番号を割り当て顧客などからの問い合わせに直接応答するなど業務の効率化を目指した利用法もある。また、2005年頃から、大手企業の問い合わせ先窓口の電話番号にもIP電話が導入されるケースが登場した。電話番号の使用数(厳密な契約数ではない)は、050番号は2006年12月の1040万が最高で2016年3月末には771万に減少し、0AB - J番号は2016年3月末には3,075万となった。アクセス回線工事と同時の場合は、番号ポータビリティの手数料のみの追加の場合が多い。また、設定変更のたびごとに手数料が発生する場合が多い。月額料金 = アクセス回線料 + 電話基本料 + 専用機器レンタル料 + 電話番号追加数×単価 + 同時通話数×単価 + 付加機能料 - 割引月額料金は、ADSLと加入電話(1回線)との合計と、FTTHとIP電話(1チャネル)との合計とが、ぼほ同水準である。付加機能には、アクセス回線ごとに料金がかかるものと電話番号ごとに料金がかかるものとがある。2015年現在、IP電話利用の通話料金には以下の特徴がある。とくに安価な遠距離・国際通話はコストを安くできるVoIPの特色になる。なお、これらは主に050番号のIP電話の場合であり、0AB - J番号のIP電話の場合は一部異なる場合がある。2002年9月より、電気通信事業法および電気通信番号規則の条件を満たすIP電話網に電話番号が割り当てられている。条件は電気通信事業者が提供する部分についてのみ適用され、利用者の設置する部分(屋内)は利用者の責任とされている。アクセス回線として光ファイバーインターネット接続・ケーブルテレビ・高速専用線を用いるIP電話サービスは通常の市外局番 (0AB - J) の割り当てが認められているものがある。しかし、ADSLを用いるものは、通話品質クラスAを満たさないと言う事で"050"の識別番号の割り当てが一般的である。IP回線のエラーレートの高低は、IP電話の通話品質に直接の影響がある。すなわち、ADSL上のIP電話はその他の回線に対して品質上、不利である。インターネットを経由するものは電気通信事業者が通話品質 (QoS) に責任を持つことが不可能とされ、050または (0AB - J) の電話番号割り当ては認められていない。ただし、050番号の発着信をITSP上のIP電話サーバで扱い、当該サーバと利用者との間でインターネット電話的にVoIP接続することにより、050番号ながら(ユーザ末端において)プロバイダーフリーとしているサービスも一部にある。インターネットを利用した接続であることをトーキーまたは特定の呼び出し音で発信者に知らせることになっているが、行われていないものも多い。なお、R値・呼損率は、95%以上の確率で満たさなければならない。通話品質クラスC以上で電話番号と設置場所の対応がとれないシステムは、050の識別番号の割り当てを受けることができる(次の「プライマリ電話」の項に示されている条件を満たさないと、通常の市外局番 (0AB - J) の割り当ては受けられない)。また、その多くは固定電話と併用して利用する「セカンダリ電話」(「第二電話」)とされる。特に、個人向け等(セカンダリ電話で050番号)の物については以下のような制限がある。なお法人向けのIPセントレックスなどでも050番号は使われているが、こちらは仕様が異なる。050番号のIP電話サービスは、(専用IP網上で)通話品質クラスC以上が条件ではあるが、基本的に回線の帯域保証はなくベストエフォートである(通話セッション数の保証を含む。ただしインターネット経由と言う意味ではない)。そのため、回線の(一時的な)切断、ノイズ(特にADSL)や輻輳などが原因で、またさらには、回線事業者やISP (ITSP) における障害やメンテナンスなどが原因で、IP電話の掛け受けが出来なかったり、雑音が入ったりする可能性もある。セカンダリ電話のIP電話では、サービスの利用可否に細かい区分がある。特に光ファイバーインターネット接続などに切り替えて、固定電話の利用を止めた場合に問題が顕在化することも多い。これらの利用可否は、技術的・制度的なものではなく、事業者側が、設備投資等の営業上の理由等から、固定電話の併用を前提とし、各種電話網との相互接続やサービス提供を実施していないためである。これらの番号の通話はNTT電話網を使用して通話することができる。ただし通話料がかかる。強制的に0を4回付けると自動的にNTT電話網から通話できる。この方法はIP電話が停電又は故障の場合の方法である。ただし契約電話会社から通話料あり。※サービスの利用可否、および利用可否の一部除外対象は、それぞれIP電話事業者ごと、および除外対象事業者との組み合わせごとに異なる。なお2003年から2005年にかけて、セカンダリ電話であるような050のIP電話において、緊急通報(110/119番など)を可能とするような技術的・制度的検討が総務省等でなされている。次の条件を満たすものは、通常の市外局番 (0AB - J) の割り当てを受ける。その多くは固定電話を代替する「プライマリ電話」(「第一電話」)とされる。2015年11月27日より、0AB-J IP電話の品質要件が変更された。「音声パケットの優先制御」及び「音声とデータの帯域分離」をアナログ電話用設備と同等の安定性確保のための具体的な措置として定めた。ソフトバンク提案のベストエフォート網で、自社網内の品質測定用サーバと端末設備(TA)との間の通信品質を10分以下の間隔で定期的に監視し、最悪値・95%最悪値・平均値及び中央値を報告し、一定以上の品質低下を検知した際代替回線による迂回を実施する方式も認められた。2005年、NTT東・西の「ひかり電話」およびKDDIの直収IP電話である「メタルプラス」、QTNet・「BBIQ光電話」が、対応していると謳いながらも、一部地域で未対応など完全には対応していない状況でサービス提供を開始するなどの問題があったとして、総務省から行政指導を受けた。NTT東西の固定電話の番号をそのまま継続使用できる「番号ポータビリティ」がある。しかし、事業者の営業上の競合関係の直収電話と同様に、利用できなくなるサービス・電話番号なども一部に残る。(ただし、IP電話は停電時に不通になると言う短所もある一方、長距離の通話料が相対的に低めに設定してあると言う長所もある。)導入のメリット・デメリットその他は直収電話の項目も参照。また、一部のプライマリ電話のIP電話サービスにおいても、フリーダイヤルのような着信課金電話番号(提供事業者によりサービス名は異なる)の着信先回線としての設定が可能になった。緊急通報に対応しない (0AB - J) 電話番号を複数割り当て可能な複数チャネルの企業向けのサービスとしては、2003年7月にフュージョン・コミュニケーションズが直収IP固定電話サービスを、10月にはフォーバルがFTフォンを、開始した。個人でも加入可能な、緊急通報対応の複数チャネル・複数番号サービスは、2005年4月にJ:COM札幌のJ:COM PHONE、5月にSTNetのピカラ光でんわ、11月にNTT東・西のひかり電話、2006年9月に中部テレコミュニケーションのコミュファ光電話、2007年1月に九州通信ネットワークのBBIQ光電話、4月にケイ・オプティコムのeo光電話で開始された。これは、個人や小規模商店のISDNの完全置き換えを目的としたものである。IP電話サービスを提供する事業者をITSP (Internet Telephony Service Provider) と呼ぶ。インターネットサービスプロバイダ (ISP)を兼業している事業者と、ITSP基盤提供専業の事業者とがある。050番号のもの・0AB - JのCATVにおいて、基幹IP電話基盤(IP電話の幹線網・IP電話サーバ/ゲートウェイ交換機・課金システムなどの総合システム)提携で、ISPが無料通話グループとなっている場合がある。ADSLやFTTHにおいてはアクセス回線事業者とISPとが別々で2者に別れている場合があるが、そのブロードバンドサービス上で利用できるIP電話サービスについても同様に、ITSPが別の事業者に別れている場合もある。合わせて3つの別々の事業者によりサービスが提供される場合があり、少々複雑になる。NTT東・西のひかり電話・光回線サービスの卸売を利用したものは、0AB - J番号と、050番号とで基盤提供事業者が別の場合もある。(注1)グループが異なっていても、掛ける方向によっては無料の場合がある。(注1)グループが異なっていても、掛ける方向によっては無料の場合がある。050のものについて、ITSPの名称(一部には、複数のITSPから選択できる場合もある。@niftyやBIGLOBEなど)を明示し、ユーザに対してIP電話の通話料をISPが徴収代行する事が多い。2010年代、スマートフォンのインターネット電話・プロバイダフリーのIP電話への050番号付与が行われるようになった。ADSLサービスでは050 IP電話用の機器が標準添付のものもあったが、光回線で050 IP電話サービスを使おうとすると専用の機器や付加オプション料金が必要な場合が出てきている。2015年時点でサービス開始から10年前後経過し、(0AB-J)番号のIP電話の普及による加入者減少・代替または推進サービスと重複することなどを理由に、050 IP電話サービスの終了またはその予定が表明され始めている。主要ITSP(グループ)と、そのITSP(IP電話基盤)につき対応・提供する主要ISPのうち、主要なものを以下に列挙する。
出典:wikipedia
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