イソプロテレノール(Isoproterenol)又はイソプレナリン(Isoprenaline)は、徐脈、房室ブロック、気管支喘息の治療に用いられる医薬品の一つである。非選択的β作動薬であると同時に(TAAR1)作動薬である。日本では錠剤が高度徐脈の治療(特にアダムス・ストークス症候群予防)薬としてカプセル剤が「めまい」治療薬として、注射薬がアダムス・ストークス症候群発作治療薬、急性心不全及び術後低心拍出量症候群治療薬、気管支喘息重症発作治療薬として、吸入薬が喘息治療薬(気管支痙攣の緩解)として承認されている。心臓のを刺激して、何れも陽性の、、を発揮する。吸入薬として気管支喘息の治療にも用いるが、その使用頻度は少ない。あらゆる種類のβ受容体を刺激するので、交感神経β受容体作動薬であるサルブタモール等と同様に気道平滑筋を弛緩させて換気量を増加させる。気管支喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患治療薬として注射・用アンプルが販売されている国も有る。注意して用いると、後天性の機序に因るトルサード・ド・ポワントの治療に使用出来る。この際は硫酸マグネシウムを同時に投与し、心臓ペースメーカーのも併用する。イソプロテレノールは交感神経β受容体・β受容体作動薬であり、β選択的作動薬であるサルブタモールが開発される以前は喘息治療薬として広く用いられていた。イソプロテレノールの作動効果は、チラミン等の内因性に類似した薬力学的効果を付与しているが、半減期が短い為に、中枢神経系のTAAR1刺激に基づく持続的向精神薬作用は有さない。投与経路は様々であるが、吸収後の半減期は約2分である。イソプロテレノールの循環器への非選択的作用は、細動脈のに存在するβ、β両受容体への作用に因る。β受容体が刺激されると細動脈平滑筋が弛緩して血管が拡張する。イソプロテレノールは心臓に対する陽性変力作用及び陽性変時作用を持ち、これらの作用は血圧を上昇させるが、血管拡張効果の為血圧は低く保たれる。結果的に全体としてはは低下する。禁忌の内容は剤形毎に異なっている。虚血性心疾患を持つ患者に投与してはならない。何れの剤形の添付文書にも、重大な副作用として 重篤な血清カリウム値の低下 が記載されている。又、注射剤では 心筋虚血(異型狭心症、非Q波梗塞等)も重大な副作用とされている。イソプロテレノールの副作用も又、多くは心血管系への作用の結果である。心室性期外収縮や心室性頻拍、更に致死的不整脈を生ずる事が有る。米国では連邦規則集(CFR)第21巻201.305節に従い、過量投与時の逆説的気道抵抗上昇及び心停止に関する警告文が添付文書に記載されている。1963年から1968にかけて、イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドで喘息治療を目的にイソプロテレノールを使用した患者の死亡が増加した。その原因の多くは過量投与であった。これらの地域では1回に吸入される薬物量が米国およびカナダの5倍であった。イソプロピルアミン基がβ受容体への選択性を担っている。カテコールの水酸基が露出している事で代謝酵素への感受性が維持されていると考えられている。
出典:wikipedia
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