リオ・プラタノ生物圏保護区(リオ・プラタノせいぶつけんほごく)は、ホンジュラスのカリブ海に面した生物圏保護区である。その名の通り、プラタノ川(リオ・プラタノ)流域を対象とした保護区で、グラシアス・ア・ディオス県、コロン県、オランチョ県にまたがっており、この国最大の熱帯雨林地域を含んでいる。1982年にユネスコの世界遺産に登録された。プラタノ川は全長100kmの川で、流域にはホンジュラス最大の熱帯雨林が残る。16世紀以降スペイン人らがアメリカ大陸に入植したあとも、熱心に開拓されることはなく、先住民族のミスキート人らが細々と暮らす余り人の分け入らない地として、その環境が守られてきた。流域には熱帯雨林、サバナ、湿地帯、川辺のマングローブ林など、多彩な植生になっているが、平地は少なく、登録地域の90%が山地である。生物圏保護区としての価値に関わるものではないが、保護区内の川底からは「色塗られた石」と呼ばれる彫刻を施された石が発見されている。また、古代マヤの幻の都市「白い町」()もこの一帯にあったのではないかともいわれている。ニカラグア政府がホンジュラスとの国境付近でミスキート人の大規模な入植を推進したことや、貧しいメスティーソが入植したことで、森林資源の過剰な伐採、川の水産資源の乱獲などの問題が起こるようになった。さらには密猟なども横行し、貴重な生態系が危機にさらされたことから、1996年に「危機遺産」リストに加えられた。危機遺産リストからは2007年に一度取り除かれたが、ホンジュラス政府の要請によって2011年の第35回世界遺産委員会で再び危機遺産リストに加えられた。その背景には、違法伐採、密猟、土地に不法占有が直接的な原因であるが、さらには、遺産を管理しているホンジュラス政府が、治安の悪化と麻薬の密輸に労力を割かざるを得なくなり、管理しきれなくなっていることも背景として挙げられる。
出典:wikipedia
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