ヴァン・ダインの二十則(ヴァン・ダインのにじっそく)は、推理小説家S・S・ヴァン・ダインが1928年に『世界短編傑作集』の序文で示した、推理小説を書く上での20の規則である。ノックスの十戒と並んで有名な規則であり、推理小説へ入門する者にとっての基本指針となっているが、この二十則を意図的に破った作品も数多く存在する。あくまで指針という意味合いが強く、必ずしも守らなければならないというものではない。むしろ、あえてこれを破ったトリックやプロットを用いた名作も多く、また他ならぬヴァン・ダイン自身がこの法則を守っていたとは言い難い。ただ、制定したヴァン・ダイン自身は原則論として用いている。例えば、発表年より前になるが、第2項(いわゆる「叙述トリック」の否定)を元にアガサ・クリスティの『アクロイド殺し』の非難の急先鋒となったのは有名である。しかし逆に言えば「叙述トリック」が既にトリックの一ジャンルとして確立している以上、やはり指針的な意味合いでしかない。またヴァン・ダインの二十則を考える上で、制定されたのが1928年と古く、価値観の変移・多様化、新たな手法や科学技術の進歩により、ミステリは大きな変化を遂げている点について注意が必要である。また、テレビや漫画、ゲームなどの小説に限らない媒体などが登場している点についても、念頭に置くべきである。
出典:wikipedia
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