おおぐま座γ星は、おおぐま座の恒星で2等星。北斗七星を形成する恒星の1つでもある。ひしゃくの水汲みの側から3番目に位置する。北斗七星の星は、ポラリス（現在の北極星）に近い方から順にバイエル符号をつけられたため、3番目のγが与えられた。水素ガスを放出しており、周囲に円盤状の雲を形成しているとみられる。このガス雲の影響で、速い自転が引き起こされていると考えられている。スペクトルに輝線が見られ、そのためにスペクトル分類に接尾記号eがつけられる。スペクトル型はA0Veであるが、スペクトル型Aで輝線の見られるものは稀で、2008年現在、100個ほどしか見つかっていない。接尾記号eのつけられる星は大概がスペクトル型Bで、アケルナルなどが該当する。この星はスペクトル型Aeの星としては典型であるようだ。この恒星はおおぐま座運動星団と呼ばれる散開星団に属している。北斗七星の星は、α星、η星以外はこの星団に属している。この星団に属する星は、宇宙空間において、同じ方向に動いているとみられている。Gamma Ursae Majoris、略称 γ UMa。固有名フェクダ（Phecda）の由来は、アラビア語のفخذ（"fakhdh" [faxð]）で、『大熊の股』を意味する語から名付けられた。他にフェグダ、ファドなどの別名を持つ。中国名も知られ、『史記』「天官書」など正史の天文志では天（てんき）、唐の密教教典『仏説北斗七星延命経』では禄存（ろくぞん）と呼ばれる。

出典:wikipedia