コンピュータにおけるアーカイブ()とは、コンピュータ上のデータの保全のために、データとメタデータとを関連づけを一体に保って保管することを指す。データの世代管理の目的などのための手法である。一つ以上のファイルとメタデータを一体にして一定の形式で保管するファイルをアーカイブファイルと呼ぶ。データ保全のためのアーカイブはデータの書き換えを想定しない。例えば電子文書のような保管することそのものに重点を置いたものを指す。データを保管状態で管理する際、閲覧や検索のしやすさを保持して利便性を高める工夫も多い。なおデータ保全のためのアーカイブという用語はバックアップと似ており、しばしば混同される。バックアップはデータの最新版を保存してシステムダウン時にロールバックしやすくするものである。電子メールを例に考える。1年前のメールは今日届いたメールにくらべて重要度は低いことは明らかであるが、過去のメールを保管しておくこともビジネスの上で必要となるケースがある。重要度が低く何度も読み返すわけでもないメールは、今日届いたメールと同じ条件で表示できるようにしておく必要はない。そこで、常用するシステムには高速アクセスできるものへ保存し、データの保存がメインのものは低速だがメディアが安価なものへと保存するようにストレージを階層化(階層型ストレージ管理技術を利用)することでデータの検索性を保持したままストレージのコストを抑えられる。メールのアーカイブとして身近な例はGmailのアーカイブ機能である。見終わったメールを削除ではなくアーカイブすることで、見終わったメールは受信メールに表示されないが、過去のメールを閲覧したいときには検索をするだけで閲覧するという利便性が担保される。アーカイブ目的などのために、一つ以上のファイルとメタデータとを合わせて一体の形のファイルへ変換することが多く行われ、そのファイルをアーカイブファイルと呼ぶ。日本語で書庫とも呼ばれる。このアーカイブファイルを作成する工程をアーカイブあるいは書庫化といい、その際に使用するプログラムをファイルアーカイバあるいは単にアーカイバと呼ぶ。また、アーカイブファイルから元のファイルを取り出す操作を展開()または抽出と呼ぶ。アーカイブファイルのためのファイル形式として、arやtarが代表的である。主なアーカイブファイル形式は、関連項目の表を参照。アーカイブファイル作成において同時にそれをファイル圧縮することが多い。ZIPのように自動で行う方式も多い。複数のファイルをまとめて1つのアーカイブファイルを作成する際に同時にファイル圧縮することは、まとめて符号化を行えるのでデータ圧縮の効率を高めることができる。これをソリッド圧縮という。ただし、そのようなアーカイブファイルの中から、1つファイルだけを解凍することも考慮したフォーマットが多い。例えば、ZIPではファイルを圧縮した後にアーカイブする。他にもデータ圧縮時に決まったサイズのブロックに分けて符号化することで、目的のファイル周辺だけを解凍して取得することができる方式もある。データ圧縮規格の成熟にともなってデータ圧縮機能とアーカイブ機能を統合して同時に処理でき利便性の高いソフトウェアも増えてきた、というような理解をしている者があるようだが、Unixの世界では以前から今も分業が当然の基本であり、むしろMS-DOSのようなまともなマルチタスクとパイプが無い、旧時代のパーソナルコンピュータの貧相な環境における苦肉の策であったと見るほうが正しいであろう。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。