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イースタン航空401便墜落事故

イースタン航空401便墜落事故( イースタンこうくう401びんついらくじこ、)は、1972年12月29日にアメリカ・フロリダ州のエバーグレーズで起きた航空事故である。イースタン航空のロッキード L-1011 トライスターが、乗員の不適切な行動によりマイアミ国際空港付近にあるエバーグレーズ国立公園の湿地帯に墜落、全176名(乗客163名、乗員13名)中103名が死亡。史上初のワイドボディ機の全損事故であり、ヒューマンエラーによる事故の代表例として有名。着陸に備え車輪を出すが前輪が出たのを示すランプが点灯せず、自動操縦で空港付近を旋回。ランプ/前輪の問題に対応する間、意図せず機長が操縦桿に触れたため自動操縦が解除。高度低下に気づかないまま沼地に墜落した。1972年12月29日の21時20分(アメリカ東部標準時)にニューヨークを発ったイースタン航空401便は順調に飛行を続け、29日深夜にマイアミ国際空港へ着陸進入を行った。操縦していたのは39歳の副操縦士であり、55歳で29,000時間もの操縦歴を持つベテランの機長は、脚や補助翼の操作、管制官との交信を行っていた。またコックピットには航空機関士と整備士らも搭乗していた。事故当日の天候は良く、視程も良好であり、401便はILSの誘導に従い降下していた。ところが、いよいよ着陸態勢に入ってロフト機長が脚を降ろすレバーを操作したところ、前脚が降りたことを示す緑ランプが点灯しなかった。このため、機長は着陸復行を行うことを管制に告げ、その後航空機関士に床下へもぐって前脚が降りているかどうかを調べるよう命じた。この時401便は高度900フィート(約270メートル)まで降下していたが、管制の指示に従って2,000フィート(約600メートル)まで上昇して滑走路上を通過。左へ旋回して再び進入コースへ向かった。ところが、401便は急に2,000フィートから高度を下げ始めた。しばらく他の航空機との交信に気を取られていた管制官は、23時41分40秒にレーダーが表示している401便の高度が900フィートになったことに気づいて、「イースタン航空401便、そちらはどうなっているのか?」("Eastern,ah,four oh one,how are things comin' along there?")と尋ねたが、機長からは「大丈夫だ。我々は旋回して進入コースに戻る」("Okay,we'd like to turn around and come,come back in.")という返事しかなかった。その後、401便は左旋回の許可を求め、管制も承認したが、このとき既に401便の高度は300フィート(約90メートル)しかなかった。23時42分(東部標準時)、401便は左主翼をエバーグレーズ国立公園の地表に激突させて墜落。機体は分解しながら進行し、残骸が幅百m、長さ数百mに渡って散乱、原形をとどめていたのは尾翼部分だけだった。偶然近くでボートに乗ってカエル漁をしていた地元住民が炎を発見し、ボートを利用して15分ほどで現場に到着し、溺れそうになっていた数十人の乗客を助け出した。墜落から30分以内にアメリカ沿岸警備隊のヘリコプターが到着したが、ジェット燃料が流出し、ワニも生息していた湿地帯での救助活動は難航した。しかし、速度と高度が低かったこと、地面が柔らかい湿地帯であったこと、トライスターの座席が床に頑丈に取り付けられていたことなどが幸いし、機体が大破した事故にも関わらず生存者は多かった。湿地帯の泥は墜落時の衝撃を和らげる役割を果たしたが、逆に泥に含まれる有害な細菌が傷口から入り、ガス壊疽などの感染症を引き起こし入院した者も数名いた。また、救助に当たった住民及び生存者たちは漏れ出たジェット燃料により皮膚に薬傷を負った。機長は救助活動時には瀕死の状態で生存していたが、間もなく息を引き取っている。当時最新鋭の旅客機であり、高度な自動操縦装置を備えていたトライスターが、何の異変の連絡も無く墜落した原因は人為的なものだった。着陸復行をした際、副操縦士は方向と高度を自動操縦装置に入力し自動操縦にセットしていた。トライスターは、方向と高度をダイヤルで入力するだけで希望通りのコースを飛ぶことが出来る機能を備えており、これは当時としては最も進んだ機能を備えたハイテク旅客機であった。従って、自動操縦が正常に作動していれば何の問題もなかったはずである。しかし、フライトレコーダーとボイスレコーダーを解析したところ、思わぬ事実が明らかになった。副操縦士は、自動操縦を設定してからすぐに、点灯しなかったランプを外して調べていた。ランプは球切れしていた。また、副操縦士はランプを戻そうとしたが、その際に誤って取り付けてしまった。一方機長は、後ろを振り向いて航空機関士に床下へもぐって前脚が降りているかどうかを調べるよう指示している。この時なぜか自動操縦が解除され、わずかに高度が下がっていたことが事故後の調査から明らかになっているが、2人ともそのことに気づいていなかった。トライスターに限らずアメリカ製の旅客機は、操縦桿を押すと自動操縦が解除されるようになっているが、実はこの時機長が誤って肘か何かで操縦桿を押していた。操縦桿が押されたため自動操縦が解除、高度が1,900フィートに下がったが、クルー達はランプを元通りに取り付けることに気を取られていた。墜落の2分40秒ほど前に速度を落とすためにエンジン推力が絞られている。これも高度を下げる原因となったが、2人はまだランプに気を取られていた。高度が1,750フィート(約525メートル)を切った際に警報音が鳴ったが、2人が気づいた形跡は無く、相変わらずランプの取り付け方について会話を交わしていた。もし、401便が市街地の上を飛んでいれば、街の灯りでクルー達は高度が下がっていることに気が付いたかも知れないが、実際の機体の下は真っ暗闇の湿原であり、気が付くことは出来なかった。墜落の32秒前に高度の異常に気が付いた管制官が呼びかけた時も、機長は前脚のトラブルのことを聞かれているものと思い、「大丈夫だ」と答えていた。ここで管制官が具体的に高度が下っていることを警告すれば事故は防げた可能性もあったが、その最後のチャンスも失われた。高度が低いまま、401便が左へ180度旋回をはじめた後の、墜落7秒前、副操縦士はようやく高度の異常に気づいた。機長が叫んだ直後に着陸復行が可能な高度(30m)を切った事を知らせる警報が鳴ったが、既に手遅れであった。クルー達は自動操縦装置が作動しているものと思い込んでいたため、ランプの交換に没頭して約4分もの間計器の確認を一切していなかったのである。こうして、たった1つのランプに気を取られ、また自動操縦装置を過信していたために、多くの人命が失われた。この事故は、ハイテク旅客機の思わぬ落とし穴を認識させた。事故を調査した国家運輸安全委員会 (NTSB) は、自動化された装置に依存し、より手の掛かる作業に気をとられてしまう危険性があると警告を発している。その後の旅客機では、この教訓を元に自動操縦が解除されたことを警報で知らせる機能が加えられている。

出典:wikipedia

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