大城 将保(おおしろ まさやす、昭和14年(1939年) - )は、沖縄県出身の歴史研究者、作家。ペンネーム「嶋津与志」(しま つよし)で作家活動を行っている。沖縄国際大学講師。「沖縄平和ネットワーク」代表世話人。特定非営利活動法人沖縄県芸術文化振興協会理事長、新沖縄県史編集委員。沖縄戦での住民の被害調査、平和研究、小説執筆などを行っている。沖縄戦研究では沖縄県史の編集に携わった後、県立博物館長などをつとめた。嶋津与志名では『琉球王国衰亡史』や映画『GAMA 月桃の花』のシナリオ作品などがある。また家永教科書裁判や大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判では原告側(集団自決への日本軍による強制を否定する側)の引用文献著者として登場する。2007年、沖縄戦「集団自決」の教科書検定意見撤回運動の高まりの中で、教科書検定の内容、「集団自決」訴訟での状況について告発書『沖縄戦の真実と歪曲』を執筆した。大城将保は著書の中で、2007年の教科書検定や訴訟について以下のように書いている。NHKクローズアップ現代(2007年6月21日放送分)にて、実際に軍命令が正式にあったかどうか、そうしたものが文書としては残っていないのでは?とのインタビュアーの質問に「命令は口頭で伝えられたと考えており、文書は初めからない。だから結局、唯一の証拠は証言しかない」「「集団自決」というのは住民が日本軍に裏切られた心の傷なんだ、米軍と日本軍の谷間で行き場のない住民に日本軍は手榴弾を渡し死ぬように追いつめた=これを強制・誘導と言わずして何が強制か。自分の聞き取り経験からはっきり言えるのは日本軍のいた所で集団自決がおきた=これは軍と住民の間におきた事件だ。「させられた」という短い文句が削られただけで殉国美談にすり替わってしまう=軍隊の論理になってしまう。それは、ああした悲劇をまた生みかねない」などと語った。 大城は『沖縄戦を考える』(1983)で、集団自決の強制性を否定した『ある神話の背景』について「曽野綾子氏は、それまで流布してきた従来の説をくつがえした。『鉄の暴風』や『戦闘概要』などの記述の誤記や矛盾点などを丹念に指摘し、赤松隊長以下元隊員たちの証言をつき合わせて、自決命令はなかったこと、集団自決の実態がかなり誇大化されている点などを立証した。事実関係については今のところ曽野説をくつがえすだけの反証は出ていない」と書いた。しかしこれについては、近著『沖縄戦の真実と歪曲』で、沖縄戦研究がまだ不十分であるという主旨であり、「曽野綾子に対しずいぶんと甘い点をつけたものだ」と記している。1986年6月6日付神戸新聞では、『沖縄県史』の解説文で梅澤命令説を記述した大城は、「紀要」に梅澤隊長の手記を掲載したうえ、梅澤命令説の根拠となった手記『血塗られた座間味島』を書いた宮城初枝自身が「真相は梅澤氏の手記のとおりであると言明している」と記述し、実質的に県史を修正し、「宮城初枝さんからも何度か話を聞いているが、「隊長命令説」はなかったというのが真相のようだ」と報道された。しかし、近著『沖縄戦の真実と歪曲』では、神戸新聞の取材を受けておらずまったくの捏造記事だと書いている。また『沖縄県史』が梅澤裕の証言により改訂されたように書いてあるが、梅澤証言は採用しておらず、改訂していないと記した。
出典:wikipedia
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