駅帝(えきてい)とは、「駅弁帝国大学」の略語及び俗称である。具体的には地方国立4大学(名古屋大学、東北大学、九州大学、北海道大学)を指すことが多い。近年における東京一極集中による地方の学術研究の衰退から、国公立大学や東阪の大手私立大学に対し優位性を保っていないことから、これらの大学と対比する場合、近年特に使用されるようになっている。戦後の学制改革によって全国各地に大学が新設され、大宅壮一はこれを諷して「急行の止まる駅に駅弁有り、駅弁あるところに新制大学あり」と発言したとされる。これを嚆矢として駅弁大学という言葉が普及した。一方で、駅弁呼ばわりされた一部の新制大学側は、それならば、内地の帝国大学網が完成し、外地における帝国大学の設立が主眼に置かれるようになった後、1930年代に内地で設立された大阪帝国大学(1931年設立)及び名古屋帝国大学(1939年設立)もやはり駅弁大学ではないか、と反発した。この際に「駅弁帝国大学」の語が使用されている。また、名古屋大学の経済学部・法学部は名古屋高等商業学校をその起源としており、その意味においては旧制高校・高商・高工・師範学校等の看板を架け替えることによって開校した全国のいわゆる「駅弁大学」と同じであるとの見方もある。例えば終戦時点の学制では、名古屋高等商業学校(現・名古屋大学経済学部)を卒業後、上級の教育を受けるために大阪商科大学(現・大阪市立大学経済学部・商学部)に進学するルートが一定数みられた。なお、かつての旧制高等学校卒業者は、文科系においては定員を無視していた京都帝国大学に希望者全員が入学可能であったため、戦前における地方帝国大学文科系学部の定員充足率は20% - 25%程度で推移しており、残りの定員を旧制専門学校卒業者の受け容れによって埋めていた。現在では、下位旧帝国大学を示す場合に使われることがあり、その場合には、名古屋大学・東北大学・九州大学・北海道大学の「地方帝大」が主にグルーピングされている。使用される場合、その選出基準をなどが社会科学系の有力校や関東の有名私大に劣る、もしくは東京一極集中の影響により地方における人文・社会科学系学術研究の衰退、ビジネススクールに代表される専門職大学院教育の出遅れ、大学国際評価機関が発表する人文・社会科学分野における世界ランキングの低迷などがその根拠であると説明される。
出典:wikipedia
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