ジンジャーパンチ (") は、アメリカ合衆国の競走馬である。2007年のブリーダーズカップ・ディスタフなどG1競走6勝を挙げた。2007年度エクリプス賞最優秀古牝馬。主戦騎手はラファエル・ベハラーノ。2006年に3歳でデビュー。ラファエル・ベハラーノが初騎乗した4戦目で、2着に9馬身という大差をつけ初勝利を挙げると、その後も好走を続け3歳シーズンを6戦2勝2着3回の好成績で終える。翌2007年1月、喉に腫瘍が見つかり春先までをその治療に費すと、4月にG2ヴァイネリーマディソンステークスで復帰。ここを2着して関係者を安堵させ、以後のシーズンは重賞戦線を歩みながらの活躍を始める。一般戦での勝利、G1オグデンフィップスハンデキャップ2着を経て、7月にG2ファーストフライトハンデキャップを5馬身差で圧勝し重賞を初制覇すると、続くゴーフォーワンドハンデキャップ、ラフィアンハンデキャップとG1を2連勝して古牝馬の筆頭格となった。続くベルデイムステークス3着を挿んでアメリカ最強古牝馬決定戦ブリーダーズカップ・ディスタフを迎えたが、ジンジャーパンチは出生当初ブリーダーズカップに登録をしていなかったため、18万ドル（約2000万円）という高額の追加登録料を払っての出走となった。レースでは先団を進み、直線入り口からヒステリカレディーと激しい競り合いとなると、残り200メートル地点では同馬に押圧されるという不利を受け一度は後退しながらも、最後は驚異的な差し返しを見せクビ差での勝利を収めた。この年はこれが最後の出走となったが、翌年1月には2007年度のエクリプス賞最優秀古牝馬を受賞した。2008年緒戦はカリフォルニア州・フロリダ州産馬限定競走の祭典サンシャインミリオンズ・ディスタフステークスに出走、この競走を6馬身差で圧勝し、ブリーダーズカップからの連勝を果たす。しかし続くアップルブロッサムハンデキャップでは、ここまで3戦3勝の新鋭ゼニヤッタから大きく離された3着と敗れた。しかしその後はルイヴィルステークス (当時G2) 、ゴーフォーワンドハンデキャップをいずれも圧勝。次走のパーソナルエンスンステークス (G1) にも勝ってG1競走を5勝とした。しかしブリーダーズカップ連覇を目指して出走した前哨戦・ベルデイムステークスではUAEのココアビーチに敗れ、連勝は3で止まった。迎えたブリーダーズカップ・レディースクラシックでは、ヴァイネリーマディソンステークス以来1年半振りのオールウェザーでの競走で積極的に先行したが、直線入り口で失速しゼニヤッタの6着と敗退。これを最後に競走馬引退となった。競走馬引退後は故郷アデナスプリングスファームで繁殖生活に入った。その後、2009年11月10日のファシグティプトン社ミックストセールにおいて、ノーザンファーム代表の吉田勝己によって落札されたため、現在は日本のノーザンファームで繁殖生活を送っている。※メイドン=未勝利戦 アローワンス=一般戦 H=ハンデキャップ S=ステークス BC=ブリーダーズカップ SM=サンシャインミリオンズ父Awsome Againは1998年のブリーダーズカップ・クラシックの優勝馬。母Nappelonはアメリカで70戦17勝の成績を残した頑健な馬で、G2カムリーステークスに勝利している。ほか大伯父に111戦11勝でG3ヘシアンハンデキャップを制しているEscapedがいる。

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