日立レールイタリア(Hitachi Rail Italy S.p.A.)は、大量輸送用の車両を制作するイタリアの企業である。2015年2月に日立製作所がフィンメッカニカから買収したアンサルドブレーダ （"AnsaldoBreda S.p.A." ）が前身である。日立製作所傘下で、鉄道車両の機械部品（車体、台車）や電車の電装品（整流器、インバータ、モーター、操作機器）と電気設備の製作と企画を行っている。車両の操作と搭載電子機器に特化したアンサルド・トラスポルティと、鉄道機材の分野で世界的なブレーダ・コストゥルツィオーニ・フェッロヴィアリエとの合併により成立した。ナポリをはじめ、ピストイア、レッジョ・ディ・カラブリア、パレルモに事業所がある。イタリア内外に対し、E402やETR500、TAFなど、多くの鉄道車両を製作した。イタリア以外では、北米の鉄道事業者からの受注にも力を入れている。ブレダ社時代の1990年代中期頃、マサチューセッツ湾交通局（ボストン）及びサンフランシスコ市営鉄道（サンフランシスコ）からボーイング・バートル社製LRV車両（）の老朽代替車両を受注した。これら2都市に対してはその後2000年代まで継続して多数のLRV車両を納入している。その他ロサンゼルス郡都市圏交通局(MTA)向け地下鉄電車(レッドラインとブルーライン)およびLRTゴールドラインの製造に携わっていることでも知られる。なお、この地下鉄電車も1993年当時からの旧ブレダ社時代に建造されており、車両ドアステップにはアンサルド社との合併以前旧称ロゴマークの｢BREDA」が刻印されている。都市交通部門の最新引渡し製品としてはミラノ、ベルガモ、ナポリ、サッサリ、アテネ、ヨーテボリ向けのシーリオ路面電車がある。

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