


ガブリエル()は、イスラエルが開発・製造した対艦ミサイルである。また、派生型として中華民国(台湾)海軍が雄風I型(ゆうふういちがた、)を開発している。1967年のエイラート号事件において、イスラエル海軍の駆逐艦「エイラート」が撃沈されると、イスラエルでも対艦ミサイルの開発が促進され、独自開発の対艦ミサイルとしてガブリエルが開発された。イスラエル海軍のミサイル艇向けに開発され、1970年に登場した。製造は、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズが行なっている。初期型であるガブリエルMk.Iの射程は20km程度とされていたが、Mk.IIでは40km、最新型のMk.IIIでは推定射程60km前後まで伸びた。しかし、対艦ミサイルとしては比較的射程の短い小型のミサイルであるため、イスラエル海軍ではより射程の長いハープーン(射程120km以上)と併用されている。また、Mk.IIIの派生型として、空対艦ミサイル型(III A/S)も開発された。1973年10月7日、第四次中東戦争におけるイスラエルとエジプト・シリア間で勃発したラタキア沖海戦で、ガブリエルによりシリア軍艦艇を撃沈している。この戦闘ではイスラエルのミサイル艇(サール3型ミサイル艇)が、シリアの魚雷艇・掃海艇・ミサイル艇(コマール型ミサイル艇とオーサ型ミサイル艇)と交戦し、シリア艦艇5隻を撃沈した。この戦闘では約50発のガブリエルが発射されており、シリア側もP-15を発射していることから、これが、世界初の対艦ミサイル搭載艦艇同士のミサイル戦とされる。また、翌日から発生したエジプト海軍との交戦()でもエジプト側のオーサ型ミサイル艇を撃沈している。対艦ミサイルの導入を進めていた台湾は、1968年にイスラエルから技術供与を受ける合意を得た。イスラエルより輸入したガブリエルMk.Iを「天使」の名称で配備する一方で、ガブリエルの国産化と射程延伸を図る「雄蜂計画」を開始した。開発は難航したが、1981年に雄風I型として制式化することに成功し、雄風I型は海鴎型ミサイル艇などに搭載された。射程は、ガブリエルMk.IIとほぼ同程度の40kmとされる。後継として、ハープーンと同規模の雄風II型ミサイルが1992年から実戦配備された。
出典:wikipedia
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