へっぐ号銃撃事件（へっぐごうじゅうげきじけん）とは、1982年に発生した日本のタンカーがフィリピン国防軍の攻撃機に銃撃された事件である。1982年1月15日、日本のケミカルタンカーである「へっぐ号」が、フィリピンのミンダナオ島沖を航行中にフィリピン国防軍の攻撃機（T-28D）に銃撃された。この銃撃で船員1名が重傷を負った。この銃撃に対しフィリピン側は「同船が国旗を掲げておらず、停船命令にも応ぜず、武器密輸船の疑いがある国籍不明船であるため銃撃した」旨を説明し正当性を主張した。それに対してへっぐ号側は事実無根であると主張したが、実際にはフィリピン側が主張したように、日章旗を掲げず、再三の停船命令にも無視して航行を続けていたことが判明し、へっぐ号側の虚偽が明らかになった。なおフィリピン側がこのような武力行使に出た経緯であるが、ミンダナオ島周辺海域は海賊が出没するうえに、ミンダナオ島ではイスラム系モロ族の反政府ゲリラがテロ行為を続けており、へっぐ号がゲリラへの武器を運搬する輸送船と疑っていたにもかかわらず、停船に応じないため逃走と判断し銃撃したというものであった。

出典:wikipedia