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神々の黄昏 (楽劇)

『神々の黄昏』(かみがみのたそがれ、)は、リヒャルト・ワーグナーが1869年から1874年までかけて作曲し1876年に初演した楽劇。ワーグナーの代表作である舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』四部作の4作目に当たる。『ニーベルングの指環』四部作は、ひとつのプロローグと3日を要する舞台上演と見なすことができ、本作『神々の黄昏』はその「第3日」(Dritter Tag)に当たるとともに、四部作の最後を締めくくる作品である。「指環」四部作はそれぞれ独立した性格を持ち、単独上演が可能である。『神々の黄昏』は序幕を含む全3幕からなり、上演時間は約4時間20分(序幕および第1幕110分、第2幕70分、第3幕80分)。四部作中もっとも長大であり、劇的変化に富む。序幕と第1幕の間奏曲「夜明け - ジークフリートのラインへの旅」や第3幕の間奏曲「ジークフリートの葬送行進曲」及び「ブリュンヒルデの自己犠牲」の音楽は演奏効果が高く、しばしば管弦楽のみで独立して演奏される。物語は、叙事詩『ニーベルンゲンの歌』を始めとするドイツ英雄伝説や『エッダ』、『ヴォルスンガ・サガ』など北欧神話の物語を下敷きにしつつ、ワーグナー独自の重層的・多義的な世界が構築されている。『神々の黄昏』はこのうち『ニーベルンゲンの歌』によるところが多い。直接引用されてはいないがギリシア神話の影響も見られる。『神々の黄昏』の台本は、作曲者が1848年に草案として書いた『ジークフリートの死』を原型とし、構想の拡大に伴って1852年に手直しされた。音楽は1869年から1874年にかけて作曲された。1876年8月13日から17日まで開催された第1回バイロイト音楽祭において、『ニーベルングの指環』四部作全曲として初演された。バイロイト音楽祭では四部作が連続上演される。内訳は以下のとおり。1876年8月17日、バイロイト祝祭劇場にて開催された第1回バイロイト音楽祭において、『ニーベルングの指環』四部作として初演。指揮はハンス・リヒター。主な配役は次のとおり。四部作中、合唱が採用されているのは本作のみである。『ラインの黄金』とほぼ同じ4管編成。打楽器が異なる。弦楽は人数が指定されている。序幕付の全3幕、11場からなる。序幕と第1幕の間に休止はなく、各場は管弦楽の間奏によって切れ目なく演奏される。序奏は「覚醒の動機」のライトモティーフで始まるが、『ジークフリート』(第3幕第3場)のときより半音低い変ホ短調で、拍子・速度指定も異なる。エルダの娘で「運命の女神」である3人のノルンが登場し、「過去」、「現在」、「未来」を語る。第1のノルンは、『ラインの黄金』以前の前史、第2のノルンはヴォータンの槍が叩き折られたこと(『ジークフリート』第3幕第2場)、第3のノルンは世界終末を予感・幻視する。やがてノルンたちが操る綱が切れ、3人は大地の下に姿を隠す。ここより管弦楽による「夜明け」の音楽。「ブリュンヒルデの愛の動機」が繰り返され、高揚したところでブリュンヒルデとジークフリートが登場する。ジークフリートは「支配の指環」をブリュンヒルデに愛の証として預け、ブリュンヒルデは愛馬グラーネをジークフリートに贈る。新たな勲を求めてライン川に向けて旅立つジークフリートを、ブリュンヒルデは岩山に残って見送る。管弦楽による「ジークフリートのラインへの旅(ライン騎行)」が第1幕への間奏曲となる。「闇の領域」を表す、暗く重々しい序奏。「角笛の動機」に「苦痛の動機」が応える不吉な序奏。『神々の黄昏』は、ワーグナーが1848年に台本草案を書いた『ジークフリートの死』が元になっている。すなわち、本作は『ニーベルングの指環』で最初に構想されたものであり、同時にこの四部作の結論でもある。ワーグナーは、この結論から、『若きジークフリート』(後の『ジークフリート』)を前編に置いた二部作構想、さらにさかのぼって前史までを描く四部作へと構想を広げていった。『神々の黄昏』には、ド・ラ・モット・フーケの戯曲三部作『北方の英雄』の影響が見られる。とりわけ『北方の英雄』の第1部『大蛇殺しのジグルト』(1805年)には序幕が置かれ、ノルンの登場、ブリュンヒルデの自死、頭韻が不完全ながら用いられているなど、本作との共通点が認められる。とはいえ、歌劇の台本に頭韻を用いたのは、ワーグナーが最初である。1848年10月初め、ワーグナーはエッセイ『ニーベルンゲン神話』の草稿を書き、これをもとに10月21日には『ジークフリートの死』全3幕の散文草稿を仕立て、それぞれエドゥアルト・ドゥヴリアン(俳優・演出家。デフリーントとも)に朗読して聞かせた。ドゥヴリアンは絶賛しながらも、一般になじみのない北欧神話を題材としたことや、内容に叙事的な語りが多いことへの懸念を示したという。ワーグナーはこれを受けて新たに序幕として「ノルンの情景」を置き、ブリュンヒルデとジークフリートの別離の情景を草稿に追加し、韻文による『ジークフリートの死』初稿とする。この序幕追加は、後に四部作へと構想が拡大するきっかけとなった。その後、12月には「リヒャルト・ワーグナーによる3幕の英雄歌劇」と題された『ジークフリートの死』浄書稿が完成したと見られる。当初の構想が二部作、さらに四部作へと拡大するなかで、1852年に『ジークフリートの死』はその前編に当たる『若きジークフリート』とともに手直しがされ、1863年に『ジークフリートの死』は『神々の黄昏』と改題された。とくに『神々の黄昏』では、『ジークフリートの死』よりも結末が悲劇的なものに変えられているのが特徴であり、これによってテクストにも大きな差が生じている。主な相違点は以下のとおり。『神々の黄昏』第3幕の終結部分、「ブリュンヒルデの自己犠牲」の語りには、現在の形で完成するまでに以下の2種類の歌詞が残されており、ワーグナーがこれらの選択のなかでどれを選ぶか探っていたことを伺わせる。ワーグナーは最終的にはこのいずれも採用せず、歌詞でなく音楽にすべてを委ねた。幕切れの音楽で高く奏される「愛の救済の動機」は、「フォイエルバッハ的結末」を暗示しているとも受け取れるが、言葉を欠いているために自由な解釈の余地を残している。このことは、音楽によるメッセージは多様な解釈を許容するものの、そのいずれかに一義的に還元されることを拒んでいるといえる。また、神話も多様な解釈を許すが、単一の解釈への還元を拒むのであり、「可能態としてはそのすべてでありながら、実際はそのいずれでもない」というところに『ニーベルングの指環』の神話的形象としての独自性がある。このようにして世界の全体像を描き出したこの作品を、フリードリヒ・ニーチェは「概念形態によらない巨大なシステム」と呼んだ。『ニーベルングの指環』四部作のリブレットの行数を比較すると、『ラインの黄金』1,876行、『ヴァルキューレ』2,317行、『ジークフリート』2,770行、『神々の黄昏』2,085行であり、一幕構成の『ラインの黄金』を除けば『神々の黄昏』がもっとも短い。しかし、上演時間で比較すれば『神々の黄昏』が最長となる。これは、『神々の黄昏』には序幕と第1幕の間奏「ジークフリートのラインへの旅」や第3幕の間奏「ジークフリートの葬送行進曲」など、管弦楽部分による間奏部分が多いことが一因であり、同時に、一般に言葉以上に音楽がものをいう場面が多くなっていることの結果である。その最たるものが、上記の第3幕の幕切れである。ワーグナーは『ニーベルングの指環』四部作で、物語の登場人物、あるいは道具や概念などを短い動機によって示すライトモティーフ(示導動機)の手法を駆使している。フランスの音楽学者アルベール・ラヴィニャック(1846 - 1916)によれば、『指環』四部作中に計82のライトモティーフが数えられ、そのうち『神々の黄昏』に現れるのは8個である。しかし、前作までのモティーフの繰り返しを含めると42で構成されるとする。『神々の黄昏』で新たに登場する主なライトモティーフは以下のとおり。すでに述べたとおり、『ニーベルングの指環』四部作は、台本については『神々の黄昏』の前身となる『ジークフリートの死』が最初に成立し、ここから順次さかのぼる形で手がけられたが、作曲は逆に上演順にすすめられ、『神々の黄昏』が最後となった。これにより、本作では『ラインの黄金』以降の豊富な動機群を思うさま利用できたことになる。『神々の黄昏』に先立つ『ジークフリート』の作曲期間に10年以上の中断があることから、『ジークフリート』第2幕と第3幕で作風様式の変化がよく指摘される。しかし、指揮者・作曲者のピエール・ブーレーズは、『神々の黄昏』序幕の冒頭26小節の異例ともいえる短さ、「ノルンの情景」に見られる和声語彙の充実、テクスチュアの豊饒、主題操作の想像を絶したコンビネーションを考えたとき、ワーグナーの作曲手腕の成熟はむしろ『ジークフリート』と『神々の黄昏』の間に見られるとし、ワーグナー晩年の様式はこの「ノルンの情景」と「ハーゲンとアルベリヒの情景」(第2幕第1場)に始まっていると説く。。一方、当初はワーグナーの洗礼を受けながら、後に反発した作曲家クロード・ドビュッシーは、本作のようにライトモティーフが短い間に頻繁に交錯することについて「注意深く聴かれたがる小うるさい短い楽句のぎっしりつまった音楽」と揶揄している。第3幕第2場と第3場の間奏曲として演奏される「ジークフリートの葬送行進曲」は、これに先立って瀕死のジークフリートがブリュンヒルデの覚醒を回想する場面とともに、『ニーベルングの指環』全体の「第一フィナーレ」の役割を果たしている。音楽は独立した管弦楽曲としても演奏される。曲は、音楽の機能によって「哀悼」、「葬送」、「舞台転換」三つの部分に分けられる。

出典:wikipedia

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