赤の女神(英:Red Goddess)、は、テーブルトークRPG『ルーンクエスト』の背景世界グローランサに登場する架空の神性。セデーニア(Sedenya)の神名でも呼ばれる。神話時代に殺されていたが、太陽暦(S.T.=Solar Time、作中の暦法)1222年に当時の頑迷な長老達の支配を嫌った一部の英雄達の手によって人間―ルフェルザ(Rufelza)という名の女児―として再び生を受ける。彼らの庇護の元ルフェルザは見る見るうちにかつての神の力を取り戻し、『青の城の戦い』にてついにオーランスを打ち破り、正式に神々の一員に迎え入れられることになった(この事により、オーランスを信奉する蛮族たちからは女神はシェペルカート(Shepelkirt)―彼らの言葉で『毒の血』を意味する―と呼ばれるようになった)。1247年、女神が天に昇るとき彼女はその足元の大地をひとかけら、中空の彼女の領地へと持ち去った。この大地のかけらこそ、今見ることのできる赤い月であり、その跡が彼女の息子、赤の皇帝のしろしめすルナー帝国の首都、グラマー市郊外に広がるクレーターである。彼女の教えは寛容と中庸であり、グローランサの他の宗教圏では見られない『啓発』(illumination)と呼ばれる独特の倫理観を持つ。これは『物事の判断の基準は最終的には個々人の心の中にしかない』という悟りを一種の禅問答とともに啓いていくものであり、既存の非ルナー勢力にとっては伝統的な規律や価値観を破壊する悪魔の教えの様に思われている。1970年代当時、アメリカ西海岸でもヒッピー文化と絡んで流行を見せていた禅宗の教えを、ヒッピー経験もある作者のグレッグ・スタフォードらが取り入れ、東洋的で神秘的、深遠で不可解な哲学を持つ新鮮な敵役像を作り上げたものといえる。この独特の世界観に基づき、他地域では邪悪な禁忌と恐れ忌避される混沌でさえも有用なら使役する帝国の指針と啓発の教えに、非ルナー諸部族からは疑いの目で見られるのが常である。帝国首都グラマーの上空に静止する天体で、赤く輝く光は銀色の影を落とし、不可思議なことに帝都から遠く離れた地点からは地平線にかかるほど低く大きく、近付くにつれて高く小さく見えるようになるという。赤の女神そのものであると同時に、七母神らを含むエギと呼ばれる半神が集い、時として帝国の対内/対外政策上の最重要人物が招かれることもある、真の王宮とも言える。この月の宮殿に集う“エギの評議会”の決定がグラマー市に坐す赤の皇帝に伝えられ、帝国の重要な国策に影響を与えていると言われる。神話時代に殺されてから再び甦ったため、大いなる盟約に従って、女神は生と死を7日周期で繰り返している。これがグローランサにおける月の満ち欠けの由来であり、彼女にその源を持つルナー魔術の多くは、月の満ち欠けによってその威力を増減する。この魔術的不利益をカバーするため、『昇月の女神』ヤーラ・アラーニスのカルトが帝国全域に張り巡らせている魔術的結界が『グローライン』である。『昇月の寺院』を基点とするグローラインの内部では赤い月は常に満月の状態が続いており、その加護の元でルナー魔術は最大の効果をあげることができるようになる。ルナー帝国はグローランサ北方のジェナーテラ大陸中央部ペローリア、ダラ・ハッパ地方にそれまで存在した太陽/イェルム崇拝のダラ・ハッパ帝国の皇統を赤の皇帝が継ぐ形で成立した。また赤の女神の教えと帝国の支配を受け入れる限りにおいて土着の信仰や以前の支配者の自治についても寛容な政策を敷いてきたため、太陽神殿や地方主要神信仰が今も根強く残っている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。