『M-MSV』(ミッシングモビルスーツバリエーション)は、バンダイ発行の雑誌『SDクラブ』誌上で1990年1月~7月にかけて連載された大河原邦男による『ガンダムシリーズ』のメカニックデザイン企画、及び、その中で発表された一連のバリエーションを指す。なお、連載時のタイトルは「大河原邦男モビルスーツコレクション」であった。なお、本項では企画公開と同時に発表された関連小説『モビルスーツコレクション・ノベルズ』についても併せて記載する。本企画は、宇宙世紀において本来は秘匿とされていたが、情報公開法の改正によって公開された「失われたモビルスーツバリエーション」という設定である。一年戦争、グリプス戦役、第一次ネオ・ジオン抗争、第二次ネオ・ジオン抗争の時期に登場したモビルスーツのバリエーションタイプが多数設定された。発表当時はSDガンダムブームであり、また商品化可能なMSが残っていなかったため、従来のMSVにおいて、文字設定のみが存在していた機体にイラストレーションをつけるという形で企画された。それ以外は既存の機体のプロトタイプ、量産型、フルアーマーなどが多い。これらはバンダイ発行の雑誌『SDクラブ』(No.8~NO.14)にて連載され、発表機体を題材にその活躍を描いた小説『モビルスーツコレクション・ノベルズ』(No.8~NO.14)や漫画『シークレットフォーミュラ』(No.13~NO.19)などの関連作品も併せて発表された。しかし、デザインした大河原は当時『機動戦士ガンダムF91』などで、MS一体一体の接合性を過度に意識したデザインのMS(オプション機能を考慮したマウントラッチが多数ある、それを意識した窪みのようなものが機体の至るところにある、といった特徴を持つ)を数多く発表した時期であった。そのためデザイン面では、それぞれの元となった機体が設定されている各年代よりも、これらがすべて同じ年代のMSと言っても不思議ではないほど統一感のある内容になっている(特にガンダム7号機は『F91』の時代のMSといっても過言ではないデザインとなっていた)。また、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するガンダムNT-1は、元々ガンダムの4号機を改造したという設定だったが、本シリーズにおいて別デザインのガンダム4号機が設定され、さらにはア・バオア・クー宙域にてビグロ改と交戦したという小説まで発表されたため、混乱が起こった。近年、本企画の機体はゲーム作品や模型商品などでも用いられるようになる。しかし、その際に前述のデザイン問題を克服するため、主にカトキハジメによる各時代設定の整合性を持たせたデザイン修正や機体設定の変更が行われている。名称の後に「●」の付いている機体はMSVで文字設定のみ存在していた機体である。バンダイ発行の雑誌『SDクラブ』にて連載された小説作品。『M-MSV』で企画されたMSの活躍を描いたオムニバス形式の内容で、全7作が発表された。1〜3作は沢藤健、4〜7作は境秀樹がそれぞれ執筆を担当している。連載誌の休刊のため未だに単行本化されていない。また、現在のガンダムシリーズとは設定面で矛盾点もあり、特に第2作「ア・バオア・クー攻防戦」はゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』内の外伝作品『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』の題材となるものの、前述のデザインや設定の変更の影響からか大幅に内容が改変されており、わずかにゲーム内のifルートとして名残を示す程度である。
出典:wikipedia
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