『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』("KINGDOM HEARTS Birth by Sleep"、略称:BbS、KHBbS)は、2010年1月9日にスクウェア・エニックスより発売されたPlayStation Portable用コンピュータゲーム。ディズニーとスクウェア・エニックスのコラボレーション作品である『キングダム ハーツ シリーズ』の一作で、東京ゲームショウ2007において、シリーズ新プロジェクトの一つとして『キングダム ハーツ コーデッド』『キングダム ハーツ 358/2 Days』と同時発表された。『キングダム ハーツII ファイナル ミックス+』(の2枚組のうちの一つ『キングダム ハーツII ファイナル ミックス』)のシークレットムービー「Birth by sleep」をサブタイトルに冠している通り、このムービーで提示された謎を明かす作品。ストーリーは第一作『キングダム ハーツ』の10年前と、シリーズ中で最も過去のものとなり、シリーズに登場する様々なキャラクターの過去の姿や『KH』の時点で崩壊していたワールドが登場するのも特徴。PSPの性能と容量を生かし、PS2版『キングダム ハーツII』に近い操作性やグラフィック、イベントシーンの量など、前述の同時発表された3作の中では本流の『KH』に最も近い作品である。また本作のコンセプトの一つが「進化した『KH』」であり、基本的なインターフェースは『KH2』をベースとしてバトルや成長のシステムには新たな要素が加えられている。ディレクター・野村哲也は「ソラが主人公でないからナンバリングをつけなかっただけで、ボリュームや密度の濃さはPS2の時と大差ない」と語っている。また、『KH』『KH2』と同様に、追加要素を加えた英語音声版『ファイナル ミックス』が発売されている(後述)。開発は『Re:チェイン オブ メモリーズ』(Re:COM)を開発したスクウェア・エニックス大阪開発部。開発は早くから始まっていたものの、『Re:COM』のリメイクを担当することが決まり本作は一時中断となっていた。その後システムなどの全面的な見直しが行われ、その結果同時発表された『358/2 Days』『コーデッド』の中では最初に開発が始まりながら、最後に発売される作品となった。『COM』のゲームボーイアドバンスSPや『358/2 Days』のニンテンドーDSiと同じく、本作も野村によるオリジナルデザインのPSP-3000を同梱した限定版が発売された。限定版を含め発売初週で51万本を売り上げ、PSP用ソフトの初週実績としては歴代3位(当時)を記録した。また、2012年12月6日に廉価版「アルティメットヒッツ」が発売されている。2014年に発売されたPS3用ソフト『キングダム ハーツ HD 2.5 リミックス』には、『ファイナル ミックス』版がHDリマスターされて収録されている(音声は日本語)。元がPSP用のゲームだったものをPS3で出すにあたり、多岐に渡り変更が加えられている。詳細は当該項目を参照のこと。主人公はテラ、ヴェントゥス、アクアの3人で、シナリオもそれぞれ3本独立して存在する。ゲームの序盤に操作するキャラクターを選択し、そのキャラクターのシナリオを進めていくことになるのだが、巡る世界は共通でも主人公によって出会う人物や訪れる場所、戦うボスキャラクター等が異なっており、全てのシナリオをクリアすることでストーリーの全容が明らかになる構成をとっている。セーブデータは個別に作られるが、1つのシステムファイルによって管理されており、クリアすることで総合的な進行度が表示される。また、各キャラクターのシナリオ中には「ゼアノートレポート」というアイテムがそれぞれ異なる種類が手に入る。これをキャラクターごとに全種集めた状態で各シナリオのラストボスを倒してエンディングを迎えると、本作の最後の戦いが描かれる「ラストエピソード」がプレイ可能になる。これまでのシリーズのバトルスタイルを踏襲しながらコマンドを自由にカスタマイズ出来るようになっており、戦略の自由度が広がっている。システムの変化に伴いコマンド欄はデッキコマンド3つと「たたかう」コマンドで構成されている。バトルにおける「技」に該当するコマンドに成長要素、カスタマイズ要素、収集要素を持たせたようなシステムが特徴。ディレクターの野村曰く、『COM』『すばらしきこのせかい』を経て発展させたシステムで、「やっと完成形に近いシステムが出来上がった」とのこと。ボードゲーム形式のミニゲーム。プレイすることによってコマンドのレベルを上げたり、レアなバトルコマンドやシュートロックコマンドを入手することも可能。ルールやシステムは『いただきストリート』にかなり近い。『358/2 Days』のようにマルチプレイが可能なワールド。協力してアリーナミッションを攻略するアリーナモード、プレイヤー同士で対戦するVSアリーナモード、コマンドボード、ランブルレーシングの4つのモードがある。ソロプレイ用のオフラインも存在する。ゲームによって得られるメダルはメダルショップで景品と交換できる。『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス』("KINGDOM HEARTS Birth by Sleep FINAL MIX")は、海外版『バース バイ スリープ』をベースとして追加要素を搭載した英語音声版。2011年1月20日発売。2010年9月16日に正式に発表され、これは北米版と欧州版の発売からわずか1週間ほどでのタイミングであった。海外版で追加された追加要素の他に、さらなる『ファイナル ミックス』版独自の新要素が加わっている。なお、初回生産特典として、「DDFFキャラクターデータダウンロードカード」が封入。これに記されたプロダクトコードにより、『ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー』において『KH』のコスチュームのクラウドが使用可能になる。選ばれし者のみが手にする「キーブレード」とキーブレードを操る「キーブレード使い」、そしてキーブレード使いを導く「キーブレードマスター」。KHの物語が始まる10年前、テラ、ヴェントゥス、アクアの3人はキーブレードマスターを目指し、師であるマスター・エラクゥスの元、「旅立ちの地」で修行の日々を送っていた。テラとアクアのマスター承認に際し、執り行われた承認試験を発端に3人の運命は大きく動き出す。マスター・エラクゥスと招かれたマスター・ゼアノートの立ち会いで行われた承認試験は、アクアのみ承認という結果に終わる。試験後、ゼアノートは己の闇を指摘され思い悩むテラに「心の闇を消すのではなく力で制せ」と助言を与え、直後に失踪し連絡が途絶える。それに前後して元キーブレードマスターであるイエン・シッドの連絡を受けて、光のプリンセスたちが「生命に精通しない者『アンヴァース』」の脅威に晒されていることを知ったエラクゥスは、テラとアクアにアンヴァースの討伐と失踪したゼアノートの捜索を命じる。一方ヴェントゥスは、突如現れた仮面を被った謎の少年ヴァニタスの「二度とテラと会えなくなる」という言葉を聞き、任務に発つテラを追って禁を犯して外の世界へ飛び出す。ヴェントゥスを追うようにアクアも出発するが、彼女には任務の他に「テラが闇に堕ちないよう監視する」役目も与えられていた。アンヴァースを倒しながら世界を回る中でテラは闇との向き合い方に、アクアは見え隠れするテラの闇の痕跡に苦悩し、ヴェントゥスはテラに会えないことで不安を募らせる。3人はやがてレイディアントガーデンで再会を果たすも、テラはアクアがエラクゥスの命令で自分を監視していたことにショックを受け、2人を置いて立ち去り、さらにはゼアノートの策略によって懐柔されてしまう。ヴェントゥスはテラを追うが、自身が闇に堕ちたと感じたテラはそれを拒み、仮面の少年ヴァニタスの狙いがヴェントゥスであると知ったアクアもまた、ヴェントゥスの身を案じてエラクゥスの元へ帰るようにと言い残しレイディアントガーデンを去る。3人は再びそれぞれの足で各地を巡り、次第にゼアノートとヴァニタスの思惑を明らかにしていく。ヴェントゥスとヴァニタスの衝突によりχブレード(キーブレード)を誕生させ、かつてのキーブレード戦争を再現するというのがゼアノートの長年の計画であった。ゼアノートはテラとヴェントゥスを利用してマスター・エラクゥスを亡き者にし、同時に闇の力で旅立ちの地を破壊、テラを闇に引きずり込むべく「キーブレード墓場」の決戦へと誘う。時を同じくしてヴェントゥスはヴァニタスの挑発により、アクアはイエン・シッドの情報を元に、それぞれの思いを胸にキーブレード墓場を目指した。キーブレード使いの運命を刻みし場所、キーブレード墓場。テラ、ヴェントゥス、アクアは己が友のためにゼアノートと対峙する。オリジナル版キャスト(日本語) / 『ファイナル ミックス』版キャスト(英語)の順。
出典:wikipedia
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