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コニャック (コミューン)

コニャック (Cognac) はフランスのシャラント県にある町(コミューン)。この町の住民はコニャセ()と呼ばれる。コニャックはアングレームとサントの間を流れるシャラント川の両岸に跨って広がっているが、市域の大部分が左岸に集中している。一方で右岸はサン・ジャック(聖ヤコブ)地区と呼ばれることで有名である。またコニャックはサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の途中に位置する。9世紀以降、コニャックは要塞として防備が固められていた。百年戦争の期間中、コニャックは周辺の地域を巡る戦闘と条約で、その支配権が幾度となくフランスとイギリスとの間で奪い合われた。フランソワ1世は出生地であるコニャックの町に対して、シャラント川沿岸での塩の交易権を与え、これによってコニャックは経済的に繁栄し、その後ワインやブランデー生産地の中心として発展していくことになる。中世の街並みを残したヴュー・コニャック("Vieux Cognac")地区はシャラント川沿いにトゥール・サン=ジャックからサン=レジェ教会まで伸びている。この地域には丸石を敷いた狭い通りが走り、15世紀から18世紀の間に建てられた多くの貴重な建物が並んでいる。これらの建物の壁面は豪華に装飾されており、ガーゴイルや、フランソワ1世のシンボルであるサラマンダーが彫られている。上記のほか、ロマネスク様式の古城や教会が数多く点在している。コニャックの名前はブランデーやオー・ド・ヴィー(無色のブランデー)にも付けられ、世界的に知られている。コニャックの名前を持つ酒類は、コニャック周辺の特定の地域で生産されなければならないとされており、またコニャックと名づけられるには厳格な基準を満たさなければならない。コニャック周辺の経済はブランデー生産によるところが大きい。これに関連して以下のような産業が集まっている。農地はワイン製造には適しておらず、これはこの地域が低地で晩霜害が起こりやすいためである。そのため穀物の栽培が行われている。ところが近年、ワイン製造者の間でヴァン・ド・ペイ・シャレンテ("vin de pays charentais")というテーブルワインを、異なる品種のブドウを使い、コニャックと同じ製造法で造ることが増えている。これは主作物の生育の見通しがはっきりしないため、その影響を抑制するために行われている。このほかにも観光産業も大きく発展してきている。またコニャックはフランス空軍の第709訓練基地の拠点となっている。

出典:wikipedia

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