


エダケカビ科(Thamnidiaceae)は、接合菌門接合菌綱ケカビ目に含まれる分類群である。広義にはケカビ科に含める考えもある。ケカビ類は、よく発達した多核の菌糸からなる菌糸体を形成し、大きな胞子嚢を立ち上がる柄の先端につけるのを基本的な構造とする菌類である。さらに、小胞子嚢や分節胞子嚢などの、より特殊化した無性生殖器官をつけるものもある。エダケカビ科は、小胞子嚢をもつ種を含むものとして建てられた分類群である。この科を最初に認めたのはBrefeld(1881)である。エダケカビ("Thamnidium")を代表として、大型の胞子嚢と、小胞子嚢を同時に生じるケカビ類を含めるものである。その後、ケカビ目の科がいくつも追加されたので、科の範囲にはいろいろな変遷がある。この科の典型的な定義は、Lendner(1908)によるもので、それによると、この科に含まれるのは、胞子形成する柄の上に次のような二通りの異なったタイプの胞子嚢をつける。後者が小胞子嚢であるが、胞子を一つしか含まない小胞子嚢は、分生子と区別が難しい。これをこの科に含めるかどうかで判断が分かれる。また、同一種であっても、大胞子嚢を形成しないことは往々にして見られる。とすれば小胞子嚢のみをつける型のものもここに含めることも可能となる。そのような点からも、この科の範囲に対する解釈が分かれる。広義の場合、小胞子嚢をもつケカビ目すべてをこれに含める。その場合、クスダマカビやコウガイケカビもこの科に含まれる。しかしそれ以外の特徴から、これらは独立科と見なす場合が多い。最も普通な扱いでは、科の特徴として次のようなものを挙げる。おおよそ以下のような属がこの科に含められる。ほとんどが腐生菌で、糞から発見されたものも多い。次のものはこの科に含めることも別科とすることもある。上記のように、ケカビ目の分類体系において、この科は長く重要な位置を占めた。ところが、分子系統などの情報が集まるにつれ、上記のような無性生殖器官および有性生殖器官の形態による分類体系が真の系統を反映していないことが明らかになった。そのため大規模な体系の見直しが行われている。そんな中、エダケカビがケカビ科入りするという説が浮上した。そうなると、エダケカビ科そのものが存在しなくなる。2013年でもこのような体系が提唱されている。今後の変動はあるかもしれないが、この科の名は消える可能性が大きい。
出典:wikipedia
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