


一円紙幣(いちえんしへい)とは、日本銀行券(日本銀行兌換銀券を含む)の1つ。日本銀行券の一円紙幣には、旧一円券、改造一円券、い号券、A号券の四種類が存在する。戦前・戦中そして終戦直後(昭和20年まで)に発行された紙幣のほとんどは金本位制の廃止や新円切替などによって失効しているが、日本銀行発行の一円紙幣に限り発行された全てが現在も有効券となっている。ただし兌換銀券は額面一円の不換紙幣として使用できる。大黒天が描かれていることから「大黒札」と呼ばれている。図案製作者はイタリア人のエドアルド・キヨッソーネである。発行から120年以上経た現在も有効である。日本の有効な貨幣のなかで最古。「兌換銀券」と書かれているものの、現在では不換紙幣としての扱いになるため、銀貨と交換することはできない。「日本銀行券」の文字の透かし(横書きで右から左に読む)がある。日本語と英語で兌換文言が書かれている(此券引きかへ尓銀貨壹圓相渡可申候也 NIPPON GINKO Promises to Pay the Bearer on Demand 1 Yen in Silver)。記番号は漢数字となっている。法的には有効であるものの、現在は実際には古銭的価値が評価され、数万円以上で取引されている。大黒旧券には紙幣の強度を高めるためにこんにゃくが混ぜられ、そのため虫やネズミに食害されることが多々あったためにこの一円紙幣を含めた「改造券」が発行された。表面には日本語で、裏面には英語で兌換文言が書かれている(此券引きかへ尓銀貨壱圓相渡可申候也 NIPPON GINKO Promises to Pay the Bearer on Demand One Yen in Silver)当初は記番号が漢数字だったが1916年からはアラビア数字となった。黒透かしが採用されている。1897年から銀本位制から金本位制に移行したが、兌換されるべき1円金貨が製造されなかったので、金本位制にはそぐわなかったものの、い一円券の登場まで改造一円券がそのまま使用され続けた。「兌換銀券」と書かれているものの、現在では不換紙幣としての扱いになるため、銀貨と交換することはできない。現在でも法的には有効であるものの、特に漢数字記番号のものは古銭的価値が評価され、1万円以上の値がつくことがある。時代は第二次世界大戦に突入し、あらゆるものが戦争に駆り出され紙幣もコスト削減から粗悪な作りになっていった。1944年からは記番号が省略された。通称は「中央武内1円」である。民間によってデザインされ、大日本印刷や凸版印刷などの民間企業でも印刷された。透かしが入っていない。
出典:wikipedia
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