


エイリアン(Alien)は、映画『エイリアン』シリーズ及び『エイリアンVSプレデター』シリーズに登場する架空の地球外生命体の通称。一般的には「エイリアン(Alien)」という名称で通っているが、劇中の英語では「ゼノモーフ(Xenomorph、日本語の字幕や吹き替えの台詞では「異星人」)」(という名称が使われることもある。1979年のシリーズ第1作『エイリアン』が公開されるまで、本来のエイリアンという単語は「異邦人」「外国人」の意味であったが、それと前後して本来の生息環境ではない人間の世界に入り込んだ「異星人もしくは異星生物」を指す表現としても使われるようになった。一方、ゼノモーフについてはジェームズ・キャメロンが『エイリアン2』で採用した語であるが、他の映画作品で「特殊生物」の英訳に用いられるなど、用例が広がっている。なお、地質学におけるゼノモーフは他形(鉱物#外形による分類を参照)を意味するが、キャメロンは『エイリアン2』の後になって地質学で使われている用語であることを知ったと語っている。強酸性の体液や宇宙空間等の真空中でも生存できる(ただし作品により異なる)強靭な身体組織、優れた運動能力、強い生存本能から、『エイリアン』においては「完璧な生命体」と称され、何らかの生物兵器として作られた可能性が示唆されている。シリーズを通してこの生命体を生物兵器に利用しようと目論む企業「ウェイランド・ユタニ」が暗躍し、それを阻もうとするエレン・リプリーの苦闘が描かれた。『エイリアン』では、エイリアンという生物種と人類が遭遇するのは宇宙に進出し、恒星間航行を行うようになった遠い未来での事である。一方、『エイリアンVSプレデター(AVP)』シリーズでは、紀元前数千年頃には既に存在しており、異星人プレデターの手で地球に持ち込まれていたと設定されている。このため、両シリーズはエイリアンと遭遇する時系列設定が矛盾する一種のパラレルワールドとなっている。彼らはハチ目の一部やシロアリといった社会性昆虫のように真社会性を有する動物であって、血縁を共有し数種の異なる特徴と役割を備えた個体群でコロニーが構成される「巣」により生存と繁殖を営む。産卵を担う1頭の女王個体「エイリアン・クイーン」を中心に、「働きアリ」や「兵アリ」に相当する多数の非繁殖個体が分業することで繁栄する。2014年時点で、シリーズ中においてエイリアンにオスが存在するという描写はなく、『エイリアン4』ではクイーンが他の個体と一切接触することなく産卵していた。このことから、彼らは有性生殖を行わず、単為生殖のみで繁殖すると思われる。また彼らは一部の刺胞動物のポリプに似て次世代個体の再生産を直接おこなわず、寄生体を産み付けるための「フェイスハガー」という中間体の段階を持つ。クイーンが産む卵、エイリアンエッグからは、エイリアンの幼体そのものではなく、フェイスハガーが孵化する。クモのような多数の脚で宿主となる生物の顔面を文字通り把握、付着し、尾のような器官でその首を絞め、宿主を昏睡状態に陥らせる。次に宿主の口へ産卵管のような器官を挿入し、エイリアンの幼生を体内に産み付ける。この「体内」が宿主となる人間の食道なのか肺なのかは明確に描写されないが、おおよそ胸部中央に位置した箇所である。フェイスハガーに顔面を拘束された生物は、鼻や口などを塞がれ自力での呼吸が不可能な状態に陥るが、挿入した器官を使ってフェイスハガー自身が酸素を送り込むため窒息はせず、昏睡状態のままとなる。その後、しばらくすると役割を終えたフェイスハガーは死亡し宿主から離れる。宿主は昏睡状態を脱するまでに至るが、その間に宿主の体内で養分の吸収を開始した幼生はやがてヘビのような姿をした「チェストバスター」と呼ばれる形態に成長する。充分に成長したチェストバスターは宿主の胸部に破口を穿ち体外に脱出、その際のダメージで宿主は死亡する。チェストバスターは餌となる動物を補食しながら脱皮を繰り返し急速に成長、変態して四肢を備えた成体たるエイリアンへと成長する。エイリアンは宿主の性質を受け継ぐため、成体にも様々な種類が存在し、多種多様な能力を持っている。成体になったエイリアンは睡眠をとる。『エイリアン』では脱出艇のパイプに紛れて、『2』では巣の中で眠っていた。『3』や『4』の描写から、宿主と通常の獲物の区別がつくようであり、特にクイーンの宿主は殺さない。成体の生物的特徴には、以下の様なものがある。設定上は身長200cm・体重160kgこの他、ゲームや玩具などで寄生した生物の特徴を取り込んだバリエーションや、変異体などが多数登場する。便宜上ここに記述する。ただしこれらの生物がエイリアンの試作型なのか、過渡期にあたる存在なのか、完全に異なる種なのか、『プロメテウス』が公開された2012年時点では関係性は一切不明。第1作のエイリアン成体のスーツ原型は、デザインを手掛けたH・R・ギーガー自ら製作している。当初はデザインのみの参加のつもりが、アメリカのスタジオで制作されたモデルがイメージとかけ離れているという理由でロンドンでの撮影に志願した。第1作におけるギーガーによるデザイン過程は画集『ギーガーズ・エイリアン』に詳しい。ギーガーはエイリアンの体表を透明な皮膚で覆うことを希望していたが、撮影に耐える十分な強度のある素材が無かったため断念している。また首廻りの管状の器官には、日本製の灯油ポンプが流用されており、プロップから作られた精巧なコピーを仔細に観察すると、元の灯油ポンプに刻印された文字とJISマークが確認できる。没になったが、ロン・コップによるクトゥルフをモチーフとしたタコ頭の初期デザインも存在する。『2』にギーガーは参加せず、キャメロン監督の意見を多数反映してスタン・ウィンストンのチームがエイリアン・エフェクトを担当した。ウィンストンはこの後に『プレデター』2作に参加するが、『プレデター2』でプレデターのコレクションとして後頭部の長く伸びたエイリアンそっくりの頭蓋骨を登場させたため、後年プレデター対エイリアンというクロスオーバーが展開する事になる。『2』でウィンストンのチームに参加していたアレック・ギリスとトム・ウッドラフ・ジュニアは独立して「アマルガメイテッド・ダイナミクス」を設立。ギーガーの指示も採り入れつつ『3』のエイリアン・エフェクトを手掛ける。以後『AVP2』まで実際の造形は同社が行っているため、成体エイリアン後頭部の曲線や、2作目までより一回りサイズアップしたフェイスハガーの質感と、顔にしがみつく指の配置などはほぼ一貫している。ウッドラフは担当全作で実際にスーツを着用しエイリアンを演じている。全身像が映される場合、第1作でブレットを連れ去るエイリアンはワイヤーで吊るされているが、『3』ではゴー・モーションやデジタル合成が試みられており、『4』以降ではフルCGによるエイリアンが登場している。『2』のメイキング映像ではフェイスハガーを走らせる様々な工夫も紹介されている。1995年に日本で放送された進研ゼミ中学講座のテレビCMにて、マスコットキャラクターとしてエイリアンが使用された。CMは複数のバリエーションが存在し、登場するのはいずれもエイリアン・ウォーリアー(一部シーンでは従来のものとはデザインが違う描写もある)。登場するエイリアンは言葉を喋らず映画同様に描写されているが、中学生(他は全員人間)として日本の中学校に通う描写がなされた。CM内容は「教室での授業中、自分の体液で床が溶け、階下の教室へ落下する」「チャイムが鳴る中、教師より一歩先に教室に入ったことで遅刻扱いにならず勝ち誇る」「ニワトリ小屋の作業をサボっていたが、校長が現れた途端にニワトリの世話に精を出す」など映画の設定を基にしたコミカルなものとなっている。
出典:wikipedia
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