円周率の無理性の証明(えんしゅうりつのむりせいのしょうめい)は、円周率が無理数であること、すなわち円周率の小数展開が無限に続き、しかも循環しないことの証明である。円周率が無理数であること自体はよく知られた事実であるが、その証明を目にする機会はあまりない。知られている中で最も簡単な証明は、初等的な微分積分学のみを用いるものである。円周率は古代から考察の対象とされ、無理数であることは紀元前4世紀のアリストテレスが予想していたが、証明されたのは二千年以上後のことである。1761年、ドイツの数学者ランベルトは、正接関数の無限連分数表示を用いて、初めて円周率の無理性を示した。その証明は現代的にはやや不満の残るものであったが、1794年にフランスのルジャンドルは厳密な証明を与え、さらに も少なくとも無理数であることを発見した。したがってルジャンドルは の無理性よりも強い結果を示した。20世紀には、初等的な微分積分学の知識のみを用いた証明が発見された。そのうち最もよく知られたものは、カナダ出身のニーベンが1947年に発表した証明である。それ以前の1945年にも、イギリスのが似た証明を与えている。彼女はそれを公表しなかったが、後にジェフリーズの著書に収録された。1949年、日本の岩本義和は、ニーベンのアイデアを用いて が無理数であることの初等的な証明を与えた。1978年、フランスのアペリーは全ての立方数の逆数和が無理数であることを示した(アペリーの定理を参照)。この値は、リーマンのゼータ関数の "s" = 3 における値 "ζ"(3) である。同様の手法で、彼は全ての平方数の逆数和すなわち "ζ"(2) も無理数であることを示した。この極限は formula_5 に等しい、という事実をすでにオイラーが示していたので(バーゼル問題を参照)、これはルジャンドルが示したことと同値である。すなわち、アペリーの証明は が無理数であることの別証明になっている。本節では、ニーベンの証明を紹介する。原論文は必要最低限の記述しかないが、ここではいくらか解説を加えている。円周率 は、正弦関数 sin "x" の正の零点の中で最小のものとする。証明は背理法による。 は有理数である、すなわち、formula_6("a
出典:wikipedia
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