バイオハザードシリーズ(、欧米では: ")は、カプコンから発売されているテレビゲームの一シリーズ。主なジャンルは「サバイバルホラー」で、派生作品によっては、「サバイバルガンシューティング」「サバイバルアクション」「サバイバルシューター」などと銘打たれたものも含まれている。1996年にPlayStationで発売されて以来シリーズ化され、携帯アプリも含めて様々なハードで商品展開されている人気タイトル。移植作品を含めた、2015年9月30日時点のタイトル数は101作品にも及び、全世界でシリーズ累計6,600万本以上を売り上げている。この実績は、本作と並ぶ同社の代表作である『ストリートファイター』シリーズ、『モンスターハンター』シリーズ、『ロックマン』シリーズ、『デビルメイクライ』シリーズを上回る。本作以前にも「ホラーゲーム」と呼ばれる作品は発売されていたが、本作のヒットにより一ジャンルとして確立され、一般へ広く浸透した。同社では本作のヒットをきっかけに、基本システムを流用した他のシリーズ作品として『ディノクライシス』シリーズ、『鬼武者』シリーズ、『デビルメイクライ』シリーズなどの作品群も発売している。映画のワンシーンのような第三者視点からキャラクターを操作する、いわゆるラジコン操作であったため、初期はユーザーから戸惑いの声も多かったが、シリーズ作品や同システムの他作品の定着につれ、薄れていった。数あるアクションゲームの中でも肉体損壊及び流血描写の過激さや登場するモンスターたちのグロテスクさは群を抜いており、ソフトのパッケージには「このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています」といった主旨の注意書きが印字されている(ただし日本国内では画質が進化するにつれ、過激なシーンは抑えられるようになった)。商品展開としてドラマCD化・小説化・漫画化などが行なわれており、登場人物や世界観をゲームと同一としたフルCGアニメ映画も製作されている。また、ゲーム上の設定を一部取り入れた実写映画が公開されており、こちらもシリーズ化されている。ジャンルとしては『1』から『0』までのシリーズは探索を重視したホラーであるが、『4』以降はホラーに加えてアクション要素が強くなっている。なお、表記については基本的に大文字表記で『BIOHAZARD』(『1』~『3』、『5』~『7』等)だが、作品によっては『biohazard』(『0』、『4』等)、『Biohazard』(『アンブレラクロニクルズ』)などと表記が異なるものもある。企画段階のコンセプトは「PlayStation向けに作る実験作」であり、会社の指示も「30万本売れればいい」「とことんマニアックなゲームを作れ」というものだった。カプコン第4開発部(当時)の三上真司が新規にプロジェクトチームを立ち上げ、完全新作のホラーアクションゲームの制作を決定。いわゆるビッグタイトルの続編ではなかったことから、経験豊富な人材を揃えることが出来ず、三上はゲーム制作に情熱のある新人やマニアックな創造性を持っている人物をスタッフとして次々に引き込んでいくことになる。神谷英樹によると「要所は経験のある人がおさえていたんだけれども、でもかなり若いチーム」。当初は「刀を持った主人公が街を歩く」ゲームとして制作されており、背景もキャラクターもフルポリゴンにする予定だったが、スペック的に不可能だったため、数度仕様を変更。最終的には背景は静止画のレンダリングCG、キャラクターはポリゴンという組み合わせになるが、試行錯誤を繰り返す中で徐々にプロジェクトチームのモチベーションが低下していく事になる。この時、三上からチームのモチベーションを上げてくれという依頼を受けて新たにチームに参加した竹内潤がプログラマに依頼して「銃を持った主人公がゾンビを撃つ」場面を制作。結果、チームのモチベーションが上がるどころか、ゲームの方向性が剣劇からガンアクションへと180度転換することになった。なお、竹内によると三上は早い段階から映画的表現を追求しており、ポリゴンでは映画的な表現が難しいと悩んでいたという。映画的な表現・恐怖感を煽る試みの最大の成功例は同社発売の既作品で、洋館を舞台としたホラーRPG『スウィートホーム』のドアを開くシーンを導入したことであり、実際はローディング時間をごまかすために導入したものだったが、結果このドアシーンはバイオハザードのお約束となり、このローディングは以後の続編にも導入されている。デザイナーの集団脱走など紆余曲折あったが、1996年3月にPlayStationで発売。ミリオンセールスを記録し、一躍社会現象となった。なお、メーカーが「サバイバルホラー」というゲームジャンル名を初めて使用したのは『バイオハザード』であるが、これによって定義された形式のゲームの始祖は、フランスのインフォグラムの『アローン・イン・ザ・ダーク』シリーズとされている。同作は『バイオハザード』に大きな影響を与えたと言われており、『バイオハザード』のゼネラルプロデューサーを務めた藤原得郎は雑誌インタビューの中で、『アローン・イン・ザ・ダーク』について「結果として参考にはしました。表現方法のひとつ、という形ですね」と影響を認めている。『バイオハザード』の特徴として挙げられることの多い「視点固定式のポリゴン描写システム」や「キャラクターのラジコン式操作方法」、「アイテムをパズル的に組み合わせてゲームを進行」などといったゲームシステムや映画的演出は、『アローン・イン・ザ・ダーク』で既に使われていた。同ジャンルの歴史については「サバイバルホラー#歴史」も参照のこと。日本国外における多くの国では、『バイオハザード』シリーズは『RESIDENT EVIL』(レジデント イービル)という「身近に潜む恐怖」「邪悪なる居住者」といった意味のタイトルになっている。これは既に、『BIOHAZARD』という名称が日本国外において商標登録されていた理由による。中国語版では、中国の場合は『バイオハザード』を中訳した『生化危机』、台湾では『Resident Evil』を中訳した『悪霊古堡』となっている。日本国外(特に北米)では難易度の高いゲームが好まれるため、内容面においては、下記のような変更が行われている。その他、各海外版について。【各ハード略字】 ※発売日は国内版のもの。PS=PlayStation、PS2=PlayStation 2、PS3=PlayStation 3、PS4=PlayStation 4、PSP=PlayStation Portable、PSV=PlayStation Vita、GA=ゲームアーカイブス、SS=セガサターン、DC=ドリームキャスト、N64=NINTENDO64、GC=ニンテンドーゲームキューブ、Wii=Wii、Wii U=Wii U、GBC=ゲームボーイカラー、DS=ニンテンドーDS、3DS=ニンテンドー3DS、X360=Xbox 360、XOne=Xbox One、PC=パソコン、doc=iアプリ、au=EZアプリ、SB=Vアプリ(または現在のS!アプリ)、iOS=iOS (アップル)(iPhone,iPod touch,iPad)、AC=アーケード注:『ガンサバイバー3』は、異なるゲーム『ディノクライシス』シリーズを題材にしており、バイオハザードシリーズには含まれない。『1』から『3』までや『0』などの初期シリーズは、ウィルスやB.O.W.などの生物兵器の存在がアンブレラ社や合衆国政府などによって世間から隠蔽されているため、世界観は現実に近い展開を見せていたが、『4』以降はアンブレラ社が崩壊して流出したB.O.W.やウィルス、それらに相当する生物を使ったテロが頻発するようになり、B.S.A.A.などの国連の機関やテラセイブなどの民間ボランティア組織がそれらの被害に対処している設定となり、一般人も含めてB.O.W.やウィルス兵器の存在が認知されている独自の世界観となっている。さらに、シリーズ中でたびたび発生するバイオハザードの元凶も『0』までは一貫してt-ウィルスであったが、『4』以降はプラーガやウロボロス、t-Abyss、C-ウィルスといったt-ウィルスとはまったく別のウィルスや生物が元凶となることが増加し、そのバイオハザード自体も人為的に引き起こされるバイオテロのような展開が主流となってきている。ゲーム版を原作とする映画版は、『II』に登場するジル・バレンタインをはじめとする人物の名前が共通しているだけであり、ゲーム版とストーリーや世界観などを共有していない(いわゆるパラレルワールド設定)。『I』の序盤及び『II』の序盤辺りはゲーム版と同じく、B.O.W.や、ウィルス兵器の存在は隠蔽されているため、現実世界に近い展開を見せているが、『I』や『II』の中盤以降はT-ウィルスが研究所、更に外に漏れ、それによってバイオハザードが起こったことが切っ掛けでT-ウィルスが世界中に拡散、それらに地球環境を破壊され、人類の殆どがアンデッドに変わり、文明社会が崩壊したこちらも独自の世界観となっており、それでもなお、ウィルス兵器の研究を続けるアンブレラ社と主人公達が闘いを繰り広げている設定になっている。ゲームシリーズでは、T-ウィルスだけに留まらず、他にも様々なウィルスによってバイオハザードが引き起こされているのに対し、こちらは基本的に一貫してT-ウィルスによってバイオハザードが引き起こされている。いずれもアメリカ映画で、続きもののシリーズ作品。2015年10月22日から同年11月1日まで『BIOHAZARD THE STAGE』のタイトルで、EX THEATER ROPPONGIで上演された。脚本・演出はヨリコ・ジュン、主演は矢崎広。本作は『5』と『6』の間で、西暦2010年8月の話を描いたストーリーとなっている。2016年2月にはDVDが公式サイト限定で発売された。2016年9月30日から11月26日まで『ミュージカル バイオハザード 〜ヴォイス・オブ・ガイア〜』のタイトルで赤坂ACTシアターと梅田芸術劇場メインホールで上演。脚本・演出はG2、主演は柚希礼音。※実写映画版のみ記載本項では、シリーズに頻出している敵クリーチャーを紹介している。記載されていないクリーチャーについては、各作品別の記事を参照のこと。本項では、2作品以上登場しているものについて紹介している。特に記述の無いものは、全作品に登場。ゲーム中で入手できる書物。基本的には日記、または何らかの書類の形式となっている。謎解きのヒント、敵の情報、ストーリーの背景などの事項が書かれている。『1』で入手できる「飼育係の日誌」は、T-ウィルスに感染した人間の経過が巧みに表現されたもの。このファイルの最後に記された「かゆい、うま」という文章は、『ブレス オブ ファイア』シリーズなど同社作品でも小ネタとして用いられたほか、2009年にgooの「よく見かけるけど意味がわからないインターネット用語ランキング」で第1位となった。また、他社作品にも影響を及ぼしており、スクウェア・エニックスのDSソフト『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト』ではこのネタを借用したとうかがえるシーンがある。『3』では、特定の順番でファイルを入手するか全ファイルを入手した後、順番通りにファイルを見ていくと、最後のファイルが「ジルの日記」に変化する。プレイヤーの現在の体力や状態を表す。心電図のような形式で表示され(『4』以降のシリーズでは、廃止されている)、以下のパターンがある。『アウトブレイク』ではこれに加え、ウィルス感染度を示すウィルスゲージが表示される。詳しくは、バイオハザード アウトブレイクを参照。『3』『4』『5』『6』に登場するミニゲーム。シリーズ共通のやりこみ要素の一つとして、ナイフ以外の武器を使わずにクリアするナイフクリアが挙げられる。このナイフクリアは元々、開発陣の意図していないやりこみ要素の為、クリア特典などは特に設けられていない。本来、小火器やボウガンといった、目標と一定の距離を保ちつつ脅威を排除することが可能な中距離射程の武器を使用することが一般的なプレイスタイルとなる本シリーズにおいて、近接戦闘に特化して更に攻撃力の低いナイフのみを使用するという制約を加えると、戦闘は必要最小限度の物に終始しなくてはならず、シナリオ進行や移動ルート、攻撃法といった些細な部分に至るまでの一切の無駄を省く徹底したプレイを心掛ける必要があり、当然ながら難易度は跳ね上がる。『4』や『5』においては、ボス戦で強制的に使用武器が変更されたり、特定の武器を使用しないと倒せないボスの存在など、シリーズ伝統のやりこみ要素の一つに数えられるナイフクリアは実質不可能となっている。PlayStation(PS)での初代『バイオハザード』発売以降、様々な機種に移植や関連シリーズの発売がなされてきたバイオハザードだが、その度に製作者の口から出た発言が波乱を生み続けている。まず一作目がPSで発売された時、「セガサターン(SS)はポリゴン能力が低く、移植が不可能」と発言されたが、結果的にPS版と比べクオリティは著しく劣るもののSSにも移植されている。続いて二作目はPS・SSの両機種で同時発売と謡っていたものの、当時のSSは既にドリームキャスト(DC)への移行が始まっていた。そのためSS版は発売中止とし、後にセガとのプロジェクト(開発協力)として『バイオハザード CODE:Veronica』を製作することになった。また『CODE:Veronica』の発売と同時期に『2』と『3』もPS版に新しい要素を加えてDCで発売された。『CODE:Veronica』に関しては、当時ゲーム開発部門を統括していた岡本吉起が、発売当時の雑誌のインタビューで他機種に「移植はしない」と発言していた。しかし、セガの家庭用ゲーム機事業の撤退が決まった2001年春に、追加要素を加えた「完全版」がDCとPlayStation 2(PS2)の2機種で同時発売され、実質的にPS2への移植がなされた。DC版はPS2版に比べて定価が1000円安く、隠し要素の出現条件などの仕様が有利に設定されているなどの配慮があった。これより少し前の話として、『バイオハザード0』は、発表当初はN64でのリリースが予定されていた。これはN64末期に『2』の移植が発売された後に最新作(番外編)としてリリースされるはずだったが、N64からGCへの市場の移行が進められた事もありN64版の開発を中止、日本国内におけるGC用ソフトとして発表された最初のタイトルとなった。また、この時はGCへのシリーズ独占供給計画は発表されていない。PS2が発売されてしばらくして、『バイオハザード4』は公式にPS2で開発されていることが公表された。その内、開発中止となったバージョンの一つが形を変えて、PS2ソフト『デビルメイクライ』として発売された。しかし2001年9月13日、任天堂の新型ゲーム機のゲームキューブ(GC)発売前日にバイオハザードの生みの親である三上真司によって、GCだけに今後のバイオハザードシリーズの新作を独占供給していく事業計画が発表され、PS2向けの『4』は開発中止となった。三上は「ゲーム製作にストイックな任天堂に感銘を受け、決断した」と語っており、この席には任天堂の宮本茂まで招きその決意の強さを示した。以降、GCへのバイオハザードのプラットフォーム化の一環として、初代『バイオハザード』が任天堂の技術協力の元、GCでリメイクされ、『2』『3』『CODE:Veronica(完全版)』も移植された。そして完全新作として、『0』『4』を発表した。また、任天堂への供給を決定した背景として、当時開発チームを集めてアンケートを行った結果、個人的にPS2を所持している者の大多数がゲーム機としてよりDVD再生機として使っていた(ゲームソフトよりDVDを多く所有している)という事実により、PS2への見切りを付けたという裏話もある。GCでの独占供給以降、売り上げ低下が懸案事項となった同シリーズだが、三上は「他の機種でバイオハザードの新作が発売されたら腹切りますよ」と、当初の公約の継続を力強く宣言していた。「公約破棄」は移籍発表の時点から囁かれており、実際に『ガンサバイバー4』や『アウトブレイク』がPS2で出される度に公式発表で「正統シリーズはGC独占」と念を押していた(ただし、『アウトブレイク』は「ネットワーク版」としてGC移籍前から発表済み)。しかし、2003年頃からバブル期に行った不動産投資の失敗、大作ソフトが軒並み散々な結果に終わったことからカプコンの業績が悪化し、「GCでは独占するが、次世代機では分からない」といったような弱気な発言が見受けられるようになった。そして2004年の秋、表向きは「より多くの人にプレイする機会を供給したい」という理由ではあったが、GC版『4』が発売されるよりも前にPS2への移植が発表された。このことはGCというハード自体が末期であったことを考慮する必要がある。その後PCへの移植も発表された。2007年4月6日発売の週刊ファミ通4/20号においてWii版『4』が発売されることが告知されたが、その誌面上で5年ぶりに三上が公式の場に現れ、GC版『4』とPS2版『4』を買ったユーザー双方に対し謝罪のコメントを述べた。以降は、PlayStation 3(PS3)・Xbox 360の2機種向けに『バイオハザード5』、Wii向けに『クロニクルズシリーズ』やGC版の移植作品など、様々なハードにシリーズ作品が供給されるようになった。
出典:wikipedia
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