浦和フットボール通信(うらわフットボールつうしん、英語名 "Urawa Football Funzine")は、埼玉県さいたま市で発行されているフリーペーパー形式の同人誌(ファンジーン)である。Jリーグ・浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)の本拠地のさいたま市では、2006年、財団法人さいたま市産業創造財団が主催するさいたま市ニュービジネス大賞で、村田要 、椛沢佑一の2名が提案した『「レッズフリーペーパー「浦和フットボール通信」〜街とレッズを虹色にするフリーペーパー〜」』の企画がコミュニティビジネス賞の奨励賞を受賞した。これを契機に2007年2月、さいたま市のインキュベーションシステム(新事業設立支援制度)を利用して「浦和フットボール通信社」が設立され、村田が代表取締役、椛沢が編集長にそれぞれ就任した。事務所はさいたま市浦和区の「インキュベータ案産館」内に置かれた。2007年3月2日には、「埼玉師範学校の全国制覇から70年目のキックオフ」という宣言文が巻頭に掲載された創刊号が発行され、翌3日のJリーグ2007年シーズン開幕戦には、浦和レッズの主催試合が行われる埼玉スタジアムの最寄り駅にあたる浦和美園駅前などでの街頭配布も開始された。以後、現在まで月刊誌として、原則として毎月1日の発行が続けられている。なお、AFCチャンピオンズリーグの準々決勝、浦和レッズ-全北現代モータース戦に先立ち、2007年9月にはSpecial(特集)号が発行された。当初の企画書、あるいは創刊号の宣言文でうたわれた通り、サッカー、特に浦和レッズが話題の中心となっている 。1ヶ月間の浦和レッズの成績や試合内容、さらに今後の展望に関する意見や提案、相手チーム本拠地への応援観戦ツアー参加の募集など、主にサポーターからの視点を中心にした提言や情報提供がなされている。浦和フットボール通信ではサッカー以外のタウン情報も取り上げているが、通常のタウン情報誌とは違い、あくまでも「サッカーを中心とした地域文化の形成」という視点の維持が主眼に置かれ、その方針の元に浦和駅前や北浦和駅前などの商店街紹介、浦和レッズを除く浦和地域のサッカーチーム(高校・少年など)の動向情報が紹介されている。なお、同誌を持参した客に対して割引サービスなどを実施する紹介店舗がある点では一般タウン情報誌との共通性も見られる。定期連載コラムの執筆陣には、当初は朝日新聞の論説委員を務め現在もテレビ朝日系の報道番組「スーパーJチャンネル」に出演する轡田隆史が加わっていた。轡田は埼玉県立浦和高等学校サッカー部出身で、浦和フットボール通信では「サッカーを中心とした街作り」についての提言を続けた。また、現在はサッカーを含め幅広い社会評論を行う小田嶋隆が連載を続けている。なお、さいたま市にはJリーグ加盟クラブとして、浦和レッズと同じ1部(ディビジョン1)に所属する大宮アルディージャがあるが、こちらは旧大宮市地域を中心とした活動を行っている事もあり、通常の浦和フットボール通信では扱われない。ただし、さいたまダービーなどを前にした時期には、特集で大宮アルディージャが取り上げられる事がある。浦和レッズは2007年シーズンにおける主催試合の年間観客動員数が108万6668人、J1リーグ戦での1試合平均入場者数は4万6667人という、Jリーグで最も人気の高いクラブとなっている。そのため、浦和レッズを主題とした雑誌はいくつか存在しており、新規参入組の浦和フットボール通信は他誌との差別化を図っている。浦和レッズ関連の雑誌として広く知られているのは、クラブが自ら製作し、公式戦の主催試合に合わせて発行する「浦和レッドダイヤモンズ・オフィシャル・マッチデー・プログラム」(MDP)である。MDPは試合が行われるスタジアムで定価300円で販売され、試合前に読まれる事を想定して、前節や前々節の試合解説や当日の試合展望、選手・クラブスタッフのインタビューに重点を置くのに対し、浦和フットボール通信はフリーペーパーとして無料で配布されている。クラブ関係者以外へのインタビューに力を入れ、「レッズやサッカーを支える浦和の人々」に光を当てている。浦和レッズは主催試合開催スタジアム内での浦和フットボール通信配布を許可していないが、浦和フットボール通信社は観客の多くが通る最寄り駅(浦和駅、浦和美園駅など)で同誌の無料配布を試合開始前に行い、購読希望者が容易に手に取れるような工夫を行っている。また、商業誌としてはフロムワン発行(発売はアスペクト→朝日新聞出版)の「浦和レッズマガジン」が2006年3月に創刊されている。浦和レッズの公式雑誌をうたい、選手のインタビュー記事を軸にしながら、他チームに所属する元浦和レッズ関係者へのインタビュー、練習場やユース・レディースチームのレポートなども加わっている。大きな版形を利用した美しい写真も掲載し、さいたま市内をはじめとした全国の書店において定価600円で販売している。一方、浦和フットボール通信では、浦和レッズの紹介にも力を入れつつ、浦和レッズの主催試合を観戦する地域住民にとって有意義な生活情報を提供し、サッカーと日常生活の融合に視点を置いている。また、浦和レッズサポーター以外への読者拡大を図り、埼玉県内のコンビニエンスストアでの配布も行っている。浦和レッズを主題とした雑誌としては、Jリーグのリーグ戦が開始された1993年に「アールズ・ラ・ボンバ」が創刊されたが、続く「RED WIN」とともに休刊に追い込まれた過去がある。浦和フットボール通信では本誌をフリーペーパーとし、タウン情報の要素を強めてスポンサー企業からの広告収入で企業経営を行う方式を採った。現在これは順調に機能し、同誌の定期発行が続いているが、収入が限られるため、ページ数などの情報量はかつての2誌よりも少ない。
出典:wikipedia
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