ハッブル体積（ハッブルたいせき、Hubble volume）とは、宇宙膨張の後退速度が光速未満となる宇宙の体積である。ハッブル球(Hubble sphere)、ハッブル球殻とも。宇宙物理学では、現在のハッブル体積は、地球を中心とした共動半径formula_1の球面の内側の領域である。formula_2 は光速、formula_3は"現在"のハッブル定数である。一般に、ハッブル体積という言葉は、formula_4程度の体積からなる任意の空間を指す。距離formula_1はハッブル距離あるいはハッブル半径として知られている。それは標準宇宙模型()では138億光年と推定されており、formula_2と宇宙の年齢()の積より、やや大きい値である。このため、それぞれの銀河の後退速度は、ビッグバン以来一定であるという仮説を外挿すると、formula_7は宇宙の年齢を示す。実際のところ、後退速度は、最初のうちは重力により減速し、現在はダークエネルギーにより加速している。ゆえに、formula_7は、たんなる宇宙の年齢の近似値である。2006年のエイプリルフールにarXivに投稿された論文は、この近似式を元にしている。ハッブル距離は宇宙の事象の地平線よりも内側にあり、ハッブル距離よりも外側にある天体も地球から観測されている。

出典:wikipedia