『エイリアン通り』(エイリアンストリート)は、成田美名子による日本の漫画作品。『LaLa』(白泉社)にて1980年12月号から1984年7月号にかけて連載された。また連載の前後には「予告編」(1980年11月号)、「シャール通信4」(1984年8月号)「特別編フィリシア」(1984年9月号)「シャール通信5」(1984年12月号)も掲載された。単行本は、同社の花とゆめコミックスから全8巻。作者にとっては、初めての長期連載作品であり、「良い意味でも悪い意味でも自分の若さが集約された作品」との位置づけがなされている。また本作は大ヒット作品になり、作者を一躍人気作家の仲間入りさせた。題名は、舞台がアメリカ、また登場人物が全員在米外国人であることにちなむ(alien―異邦人。但しポリティカル・コレクトネスにより、20世紀後半以降はこの呼称は使われずforeignerとなる)。舞台は1979年から1982年にかけてのロサンゼルス。謎の美少年シャールの豪邸に、フランスからの留学生ジェラールが転がり込む。シャールの家はイギリス出身の執事、日本出身の少女、アラビア美女、同じくアラビアの美青年などが出入りする不思議な家であったが、やがてジェラールはふとしたきっかけから、謎に包まれたシャールの悲しい出自を知ることになる。本作は8巻全体で一つの物語であると同時に、各巻それぞれが完結した一つのエピソードともなっている。『エイリアン通り総集編第1集』に掲載された著者のインタビューによると、本作はもともと舞台をイギリスに設定するつもりであったが、「多国籍まんがになりそうだった」「アメリカの方が話が沢山思いつきそうだった」という理由で、舞台はアメリカに変更されたという。ロサンゼルスという街については、アメリカを舞台にするのならロサンゼルスだと最初から思っていたと語っている。構想は『あいつ』執筆時にはかなり固まっており、その時点で3話までの話は出来上がっていたとのこと。キャラクターとして最初に出来たのは客演のルシフィンを除けばセレムであるが、セレムは本来、『天の神話 地の神話』に出す予定のキャラクターであり、本作の為に創造されたキャラクターという意味ではシャールが最初であったという(次いで翼、ジェラール、バトラーの順)。シャールの外見はC・L・ムーアの「ノースウェスト・スミス」シリーズに登場するヤロールというキャラクターが元になっていると著者は回想している。なお、主要キャラクターに設定されている誕生日は、実際に成田がそのキャラクターの設定を固めた日付とのこと。また連載開始前に、1日に4本ないし5本の映画を見てアイデアを練るという時期があったことが、本作のサブタイトル等に影響しているという。例えば第2話のヒントになったのは、グレゴリー・ペックが出演した『マッケンナの黄金』であるとされる。成田は単行本8巻において、自らの作品は全て同一の世界における物語であることを明かしている。実際、『CIPHER』から『ALEXANDRITE』、『NATURAL』から『花よりも花の如く』といったスピンオフ作品が生まれているが、『エイリアン通り』に登場したキャラクターについては、1984年のシリーズ完結時点では別作品に出す予定は無いとしており、これまでの所、主要キャラクターが別作品に登場した例は無い。一方、他の作品からは前述のルシフィンが『みき&ユーティ』以来の登場となった他、第6話では次作の主人公であるサイファ(ロイ・ラング)が1コマだけ登場している。また作中に姿を現わしてはいないが、第4話でシャールにマンションを貸し、日本語を教えたのは『みき&ユーティ」の山崎という設定である。。本作品は1985年に、住友生命のテレビコマーシャルに使用された。このコマーシャルは成田自身が設定画を作成し、更に原画及び原画彩色まで手がけたものであった。背景はニューヨークのマンハッタン島で(ブルックリン橋が描かれている)、最初のシーンは防波堤の上に黒のジーンズに白のトレーナー、赤い上着と帽子、ハイカットの生成り色のコンバース・オールスターという出で立ちで座り、やがて立ち上がって帽子を投げるシャールで、次に黒の燕尾服とマントを着たシャールがバラの花を背負って現れる。設定画は『エイリアン通り総集編第2集』に収録されている。
出典:wikipedia
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