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トロンプ級軽巡洋艦

トロンプ級軽巡洋艦 (Tromp class cruiser) は「デ・ロイテル」 (De Ruyter) に引き続き、オランダ海軍が第二次世界大戦前に東インド植民地艦隊向けに竣工させた軽巡洋艦である。一番艦はオランダで竣工し、日本軍と戦ったものの、二番艦「ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク」は艤装半ばにして本国を脱出し、イギリス式の武装を搭載して就役したために姉妹で武装が異なるという稀有な艦歴を持つクラスである。艦形状は典型的な長船首楼型船体である。艦首形状はクリッパー・バウを採用しており、艦首に連装砲塔を背負い式に二基、その後方に箱型の艦橋があり、構成は航海艦橋・戦闘艦橋・測距儀の順である。航海艦橋の外側には船体幅一杯までの艦橋があり、狭い湾内を航行する時に艦橋の端から艦長が、障害物を操舵員に指示するための物である。その上に二段の探照灯台、戦闘艦橋と続くのは他国の巡洋艦と一緒である。煙突の両脇には「くの字」型のクレーンがあり、艦橋と煙突の間の艦載艇スペースから海上に艦載艇を下す。煙突の後方にはカタパルトが一基、水上機2機が置けるスペースが有り、格納庫は無く露天であった。その後方には後部測距儀を中心として4cm(70口径)連装機関砲が五角形状に集中配置された。そして後ろ向きに連装主砲塔2基が背負い式で配置された。トロンプの主砲は新設計の「1938年型Marks 11 15cm(50口径)砲」を採用した。スウェーデンのボフォース社設計のこの砲は自由装填方式を採用しており、どの角度からでも装填が出来た。仰角は対空戦闘を考慮され最大60度から-10度までであった。旋回角度は艦首方向を零度として左右共に150度に旋回でき、動力は電動、非常用に人力が選択出来た。揚弾薬機は電動式である。重量46.7kgの徹甲弾を仰角45度で最大射程27,400mまで飛ばせた。ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルクはイギリスで完工させた折に主砲に「Mark V 10.2cm(45口径)高角砲」を採用している。14.6kgの砲弾を仰角44度で15,020m、最大仰角80度で9,450mの高度まで到達できた。単装砲架は左右方向に180度旋回でき、俯仰は仰角80度、俯角5度で発射速度は毎分10~15発だった。これを連装砲架で5基10門を搭載した。他に、対空砲として同じくボフォース社の「1936年型4cm(56口径)機関砲」を採用したのは両艦ともに同一である。この砲は重量2.1kgの機関砲弾を高度10,180 m先まで飛ばす事が出来た。他にはエリコン社の20mm機銃を単装砲架で6丁装備した。他に53.3cm水上三連装魚雷発射管を船体中央部に2基装備した。ボイラーはヤーロー式重油専焼三胴水管缶4基でパーソンズ式ギヤードタービン2基と組み合わせて機関出力56,000馬力、速力32.5ノットを達成した(公試時は33.7ノット)。燃料は満載1,300トンで12ノット/6,800海里の航続性能を得た。

出典:wikipedia

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