東京都交通局7000形電車(とうきょうとこうつうきょく7000がたでんしゃ)は、1954年(昭和29年)に登場した東京都交通局の路面電車(都電)。本項では2016年に改造された7700形についても記述する。1954年に、前扉・中扉という扉配置で登場した。大きく3つのグループに分けられ、杉並線を除く各線に配置された。扉の下に見通し窓があり、前面が二枚窓と言う点は共通である。1954年に製造されたグループで、新造車と車体更新車がある。正面窓は運転台側が一段で、反対側は二段窓の二枚窓である。ボディは全く同じだが、細かく分けると以下の3タイプに分かれる。東京都電は全廃の予定だったが、27・32系統の存続が決まり、路線縮小の中で、製造年の新しい3次グループは次第に荒川電車営業所に集められた。そして、1972年11月の墨田・江東地区の路線廃止後、柳島車庫から一部の車両が転属し、7055 - 7089のうち31両(7079・7080・7085・7088は廃車のため欠番)が残った。残存した車両は6000形や7500形と共通で運用された。1974年(昭和49年)10月1日、27・32系統を統合し荒川線に改称。さらに、1978年(昭和53年)のワンマン化に向け、1977年(昭和52年)から31両全車をアルナ工機(現・アルナ車両)製の新造車体へ更新した。運転台マスコンなどの電装品、台車やブレーキなどの主要機器はすべて流用された。「日本車輌名古屋」銘のマスコン機器などに種車の名残を留める。同時に車両番号は新たに付番され、7001 - 7031に揃えられた。よって現行の車両番号は2代目となる。なお、新番号は改造順ではなく旧番号の若い順から付番された。新造車体は更新車ながら前面1枚窓・直線基調の軽快なデザインで、その後日本各地に登場した広島電鉄3500形等の路面電車に影響を与えた。また、ホームの嵩上げによるステップ廃止と、車内への車椅子スペース設置といったバリアフリーへの対応が先進的と評価され、1978年鉄道友の会のローレル賞を受賞した。1986年(昭和61年)から、7500形の車体更新に合わせた冷房化改造、および塗装変更(写真参照)、LED式車内旅客案内表示器の新設、集電装置をビューゲルからパンタグラフに換装するなどの改造が行われた。8501への代替などで1991年(平成3年)1月に7011が、同年3月に7006が廃車された。7011は市川市に保存され、7006は江東区の施設に置かれている。1992年(平成4年)6月、8502と8503の導入により7009と7028が改造の上、モ3500形として豊橋鉄道に譲渡。1993年(平成5年)7月、8504と8505の導入で7000形の最後の非冷房車2両(7012と7014)が廃車された。そのため、荒川線では7504(7500形)のみが非冷房車となった。この2両は、当初都電博物館の展示物として保存を構想されていたが、資金難のため断念され解体された。2000年(平成12年)4月28日には7017と7021がモ3500形の増備車として豊橋鉄道に譲渡された。2002年(平成14年)から、前面行先表示器の1枠化(ワンマン表示を撤去)、車内旅客案内表示器と降車用ボタンの更新などを含めた再更新工事が施工された。前面と側面の行先表示器は従来の幕式からLED式に交換されたが、車両によって書体が異なっている。また、7001・7019・7020・7022・7025の5両の集電装置をシングルアーム式パンタグラフへ換装したが、2011年度に行われた8500形への転用に伴い、7020(後述の追突事故により廃車)を除く4両が再び菱形パンタグラフ(7500形の廃車による発生品)に戻された。2005年(平成17年)、7022(旧7076)の塗装を車体更新時(非冷房車当時)のものに復元。同時に除雪用ラッセルの取付対応工事も施された。2007年(平成19年)5月26日から6月10日まで、9000形の登場を記念して7001・7008・7010の3両の車体に花電車のラッピングが施された。側面には「平成19年 新しく懐かしく レトロ車両 都電荒川線が変わります」のメッセージが掲げられていた。また、車番表示も書体を変更し、ドア上部にのみに施されていた。2013年(平成25年)11月9日、7001がツーマン時代(車体更新前)の赤帯塗装となった。更新車体と赤帯塗装の組み合わせはこれが初である。2016年(平成28年)4月現在も10両が在籍し、今なお8800形とともに荒川線で最多の車両数を占める。1955年12月の新製配置以来荒川電車営業所を離れたことがない車両は7001(旧7055)が唯一である。しかしながら、すでに台車などは新製から60年以上経過しており、更新車体も新製から40年近く経過していることから廃車が進行している。1955 - 56(昭和30 - 31)年に新製されて以来、約60年の長きにわたって使用される間に各部の更新が行われており、新製当初からの部材はマスコンカバー・マスコンハンドル・台車外枠などごく一部に限られている。2016年3月に東京都交通局は、同年5月より7000形に大規模な改修を行った7700形車両を導入することを発表した。これは7000形の車体や冷暖房装置・放送装置などは再利用し、室内のシートの更新や降車ボタンの新設、乗降扉の拡大や東京都交通局内の若手職員らによる「荒川線アピールプロジェクトチーム」の発案によるモダンレトロな塗装の採用などで、車体デザインの見直しを図るのと同時に、車体新造前から使用され製造後60年を経過する下回りを、8900形と同一の台車とVVVF制御装置を搭載して一新し、エネルギー効率を向上と乗り心地の改善を図って新車並みの設備にアップデートしようというものである。合計で8両がこの改修を受ける予定である。1両あたりの改造費は1億3000万円。これらの改造は京王重機整備北野事業所で行われ、更に以下のように改番されている。同年5月15日に7701号車を使用した試乗会が実施された後、同年5月30日より、7701号車が営業運転を開始している。同年8月11日より7702号車、8月20日には7704号車が営業運転を開始した。7703号車からは、車体塗色が緑色基調から青色基調に変更されている。
出典:wikipedia
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