『鉄腕バーディー DECODE』(てつわんバーディー デコード、TETSUWAN BIRDY DECODE)は、ゆうきまさみの漫画『鉄腕バーディー』を原作とした日本のテレビアニメおよび小説。英語表記は原作の "BIRDY THE MIGHTY" とは異なり、"TETSUWAN BIRDY" が使用されている。第1期は2008年7月から9月まで放送され、平成20年度(第12回)文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門において審査委員会推薦作品のひとつに選出された。第2期は「鉄腕バーディー DECODE:02」(てつわんバーディー デコード ゼロツー)と題して、2009年1月から3月まで放送された。監督を赤根和樹、キャラクターデザインをりょーちもが担当。原作漫画はセルフリメイク作品であり、リメイク前の旧作を原作としたOVAが1996年に発表されているため、本作は『鉄腕バーディー』2度目のアニメ化作品となる(OVAの詳細は鉄腕バーディー#OVAを参照)。謎の古代兵器「リュンカ」の強奪犯を追って地球にやって来た連邦警察のアルタ人女性警察官・バーディーと、彼女の失敗により致命傷を負い、体の修復を待つ間の措置としてバーディーの体に意識を移された地球人の少年・千川つとむの2人を主人公とした「二心同体」のSFアニメ作品。原作をベースとして登場人物や「二心同体」などの基本的な設定は踏襲しているものの、「バーディーが地球に来る理由」やオリジナルキャラクター等原作と異なる点は多く、完全なオリジナルストーリーとなっている。原作とは異なる展開とした事については、漫画に忠実にしようとすると漫画を一番わかっているゆうきの不満が出やすそうである事と、進行中のものに無理矢理最終回を作ると物語が破綻する事が理由として挙げられている。このため、ストーリーについてはストーリー原案をアニメスタッフが作成し、原作者であるゆうきに提言を求める形で作成されており、一方、「ゆうきの漫画が原作である統一感」を持たせるため、オリジナルキャラクターについても一旦ゆうきがラフデザインを作成し、それを元としてキャラクターデザインがおこなわれている。赤根は『バーディー』の魅力がSFとしての設定の面白さよりも人間関係や人間の描写にあると捉え、こうした部分をしっかりと描くために「つとむのほのかな恋の話」を第1部の題材とし、アニメオリジナルヒロインである中杉小夜香を登場させている。そして第2期では、バーディーの幼馴染みであるナタルをオリジナルキャラクターとして登場させ、第1期での率直に恋心を表へと出したつとむ達に対し、大人として背負っている物がある故になかなかうまく行かないバーディーとナタルとの関係を描いている。アニメ化自体は、放送局も決まらない段階から「鉄腕バーディー THE MOVEMENT〜アニメ化プロジェクト〜」として原作掲載誌である『週刊ヤングサンデー』(小学館)2006年49号にて発表されており、ゆうきの旧友出渕裕が関わることが決定されていた。第1期の放送にあわせて漫画・アニメ双方の設定などを収録した『鉄腕バーディー ARCHIVE』が出版された。これには出渕によるSF考証が掲載されている。なお第1期の放送直前に『週刊ヤングサンデー』は休刊したため、原作は『ビッグコミックスピリッツ』に掲載誌を移し、『鉄腕バーディーEVOLUTION』と改題の上で連載を継続している。(原作については鉄腕バーディーを参照)謎の古代兵器「リュンカ」の強奪犯を追って未開の惑星、地球にやってきた連邦警察のアルタ人女性捜査官バーディー・シフォン=アルティラは、犯人を探し出すためグラビアアイドル有田しおんとして活動していた。そしてついに犯人を探し出すが、追いつめる中で誤って地球人の高校生千川つとむを殺してしまう。地球よりも進んだ連邦の技術を使ってつとむの体は修復されることとなるが修復には時間が必要であり、その間の措置としてつとむの意識はバーディーの体に移され、バーディーとつとむは1つの体に2人の意識が存在する「二心同体」となる。その後なんとか犯人を倒したバーディーであったが、その代償として長年のバディ(相棒)であったロボットのテュートを失い、リュンカの手がかりも失う。つとむは、クラスメートで世界的企業の会長家令嬢・中杉小夜香と親交を深めていく。小夜香は通院先からの帰路、乗った車が大破する交通事故に遭ったものの奇跡的に傷一つ負わず、翌日には退院した。その後は病弱であった体も丈夫になり、嗜好も変わるなど人が変わったようになった。それは瀕死の重傷であった小夜香に、カペラがリュンカを寄生させたためであった。夏休みに小夜香がつとむ達を別荘に誘って出かけるが、周囲の山村が突如壊滅する事件が発生する。バーディーはその状況からリュンカの関与を疑う。その後「リュンカは人に付く」との情報を得て、小夜香への寄生を疑いはじめる。夏休み最終日に、つとむは小夜香とデートに出かけ、告白とキスをされる。デートの最中に、バーディーはつとむの体をコントロールし小夜香の汗をハンカチで拭く。これを試料として分析した結果、小夜香への寄生が確定するが、捕獲のためには小夜香を殺害しなければならず、そのことをつとむに知らせることができずにいた。バーディーが遂につとむに告白した矢先、つとむの体の再生が完了し、バーディーとつとむの二心同体は解消される。ただ一人の家族である祖父を奪われ、また無意識のうちに家政婦までも手に掛け、居所を失ってしまう小夜香は、知らずして敵の懐中に落ちる。救いたい一心で小夜香の元へ駆けつけるつとむ。そして、リュンカの覚醒を感じ、そこへ向かうバーディー。このときバーディーは、小夜香を助ける唯一の方法を知る。リュンカと戦うバーディーの態度から、それに気付いたつとむは、小夜香にキスをしてリュンカを自分の体へと移動させ、バーディーに自分をもう一度殺させた。人々が姿を消し、都市が廃墟となった事件は、地球人が真相を知ることなく、決着した。しかし、小夜香は交通事故以降の記憶を、つとむへの恋心も含めて喪失し、遠戚の元へと向かうため転校する事となる。そしてつとむは再びバーディーと二心同体での生活を送る事となった。第1期終盤から1か月後。体の修復を待ちながら、以前と同じ二心同体の生活を続ける学生のつとむと捜査官のバーディー。有田しおんとしての活動も含め、忙しい日々が続く。前と違うのは、壊滅した街と被害を受けた人々が現実に存在することだった。脱走したリュンカ事件の首謀者達を捕えるべくバーディーは奔走するが、思わぬ人物と遭遇することになる。それはバーディーの幼馴染で、地球人として生活しているナタルだった……。ナタルはごく普通に地球の生活にとけ込んでいた。再会を喜ぶ二人。だがナタルの父、ダスクはリュンカ事件の首謀者の逃走を手助けしていた。一方そんな事はしらず一人目の容疑者の隠れ家を見つけだしたバーディーは身柄を確保しようとするが、すでに容疑者は何者かに殺害されていた。バーディーは唯一のてがかりである擬態チップをたよりに二人目の容疑者を発見、追跡するがその途中またも何者かに容疑者が殺害されてしまう。そして、その容疑者を殺害したのはあのナタルであった。ナタルは彼らが持ち運んだリュンカによって目の前で友人を殺されたこと、地球人を大量に殺したことを恨み彼らに対する復讐を開始したのである。原作において二心同体となって以降のバーディーは常に地球に留まり、宇宙船の通信を介して連邦と連絡をとっていたが、本作では直接連邦に一時帰還し捜査等に関わるシーンがある。また、普段はつとむの姿で活動し自ら行動するのは犯罪者相手か入浴する時に限られていたが、後述の芸能活動などのこともあり、髪型を変え地球人女性に変装し活動することが多くなった。その他、A-1 Picturesの所在地である杉並区阿佐ヶ谷周辺が多く登場する。第二期において、バーディーの過去が描かれるが、その際のアクションシーンでは、意図的に荒く「1970年代のアクション作品のような懐古的な作画」がなされており、過去の記憶データであるような効果的な演出がなされている。次回予告のナレーションは第1期は「有田しおん」、第2期は前半を「幼少時のバーディー」、後半は「現在のバーディー」が行っている。2008年9月24日より毎月1枚ずつ発売。各巻とも同日に通常版と完全生産限定版の2種類がリリースされる。1期の限定版には本編ディスクの他に「TETSUWAN BIRDY "DECODER"」と題された特典ディスク(DVDまたはCD)・りょーちも書き下ろしのスリープケース・ゆうき描き下ろしの1ページ漫画「鉄腕バーディーえんこーど」が同梱される。「鉄腕バーディーえんこーど」は原作単行本のおまけ漫画「こんなバーディーはいやだか?」と同じ様に、作中のキャラクターとゆうきが掛け合う物が多い。2008年11月20日 - 2009年3月25日(全7回)、WEBラジオ『鉄腕バーディー DECODE:R(デコード アール)』が、公式サイトにて、不定期に配信された。千葉紗子と入野自由をパーソナリティとして、スタッフや担当声優をゲストに迎えてのトークやリスナーからのお便りの紹介などを行う。『鉄腕バーディーDECODE あの日の小夜香へ』のタイトルで、アニメ第1期のノベライズ作品がガガガ文庫より発表されている。アニメで脚本を担当した浅川美也が執筆、イラストはりょーちもとうっけが担当している。2009年2月18日発売。タイトルの示す通りに、本作独自のヒロインである小夜香に焦点を当てた作品となっており、第1期の出来事を、小夜香とバーディーそれぞれの視点から書いている。本編4章にプロローグとエピローグを加えた6章構成で、さらに本編4章はそれぞれ幾つかの節から成っている。節名はその節が誰の視点であるかを示しており、原則として「小夜香」と「バーディー」が交互となっている。また、あとがきとして、「鉄腕バーディーえんこーど」(DVD付録のゆうきによる1ページ漫画)の出張版が掲載されている。
出典:wikipedia
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