スターキャッスル (Starcastle)はアメリカ合衆国のロック・バンド。主に1970年代後半に活動したプログレッシブ・ロック・バンド。その音楽性の類似から、「アメリカのイエス」と称された。1969年、イリノイ大学の学生、ギターのスティーヴン・ハグラー、ドラムスのマイク・キャッスルホーン、そしてベースのポール・タスラーの3人がバンド「St. James」を結成。その後、マイク・キャッスルホーンの交通事故死、ポール・タスラーの兄であるスティーヴ・タスラーの加入などがあり、幾度かのメンバーチェンジが行なわれた。また、ポール・タスラーが脱退し、後任にゲイリー・ストレーターが加入した。この頃、バンド名を「Mad John Fever」として、スティックス、マイク・ブームフィールド、ブルー・オイスター・カルトなどとツアーを行なっている。1973年にREOスピードワゴンのファーストアルバムでボーカルを担当していたテリー・ルトゥレルが加入し、プロ・デビューに向けた活動を開始。それまでテリー・ルトゥレルが参加していたバンド Sea Daddy からマシュー・スチュワートも同時期に加入した。1974年にバンド名を「ペガサス」に改名して、ストローブスのツアーの前座を行なったが、既に同名のバンドが存在していることが発覚したために、バンド名を「スターキャッスル」に変更した。この頃にゲス・フー、エルヴィン・ビショップ、ロキシー・ミュージック、モントローズ、シャ・ナ・ナなどのツアーに同行して前座を行なっている。1974年8月にデモ・テープ「レディ・オブ・ザ・レイク」を制作。1975年、「レディ・オブ・ザ・レイク」が地元のラジオ局「WGPU」で頻繁にかけられ、同時にクラブでの演奏も数多くこなしていくようになり、マーキュリーやCBSといった幾つかのレコード会社からも注目される。同年8月、エピック・レコードと契約し、デビュー・アルバムのレコーディングを開始する。1976年1月、バンドと同名のアルバム「StarCastle」でデビュー。この時点でのメンバーは、1977年5月、セカンドアルバム「Fountains of Light / 神秘の妖精」をリリース。さらに同年、サード・アルバム「Citadel / 星の要塞」をリリースするが、商業的に成功する事はなかった。日本では「アメリカのイエス」、「イエスのパクリ」としてラジオでジョークで放送される程度に終わった。1978年、音楽性を大幅に変更した4作目のアルバム「Real to Reel / リアル・トゥ・リール」をリリースしたが、これも商業的に失敗。デビュー以来の不動であった6人のメンバーの中からテリー・ルトゥレルとハーブ・シルトが脱退するに至る。一時はスティーヴン・ハグラーをボーカリスト兼任とし、その後に新たなボーカリスト、ラルフ・ゴールドハイム(元・Timberline)が加入してライヴ活動を行なっていたが、更にはスティーヴン・ハグラーとスティーヴ・タスラーが脱退し、1980年頃に活動を停止した。デビューから活動停止までのこの間、スターキャッスルは積極的にライヴ活動を行っており、ゲイリー・ライト、カンサス、スティックス、ボストン、サンタナ、テッド・ニュージェント、ヴァン・ヘイレン、エレクトリック・ライト・オーケストラ、ジェスロ・タル、UK、ジェントル・ジャイアント、ジャーニー、フォリナー、ピーター・フランプトンなどのバンドとツアーをしている。しかし、いつも前座であり、メイン・アクトのバンドとなった事は一度もない。1982年にリーダー格であるゲイリー・ストレーターによりスターキャッスルの再結成が企画されるが、デビュー時の他のメンバーが誰ひとりとして再結成に興味を示さず、ゲイリー・ストレーターとラルフ・ゴールドハイムの2人以外は全くの別メンバーという編成にてライブ活動が行われる。この頃に、活動の拠点を地元のイリノイ州からカリフォルニア州に移している。その後にゴールドハイムが脱退し、後任にジョージ・ハープをボーカリストに迎えてライヴ活動を継続。しかし、レコード会社も興味を示さず、レコード発売には至らずに再度の解散となった。(この頃のライヴは、ハード・ポップな演奏をしているブートレッグ・ビデオで確認することができる)。その後もストレーターは何度となくスターキャッスルの再結成をしようとし、1996年には自らインターネットのニューズグループで再結成を宣言したものの、それも軌道に乗らずに頓挫し、ストレーターはしばらくの間、沈黙してしまう。2003年、ストレーターは再度、スターキャッスルの再結成を宣言し、レコーディングを開始した。このレコーディングには旧メンバーのゲスト参加の他、(リック・ウェイクマンの長男)やアニー・ハズラム(元ルネッサンス)が参加している。2004年、ストレーターがすい臓癌の為に、一時、レコーディングが中断。4月にはストレーターの為のベネフィット・コンサートが開催され、ストレーターを含めたオリジナル・メンバーにて4曲が演奏されている。これがストレーターのスターキャッスルでの最後の演奏となり、彼は同年に死去(51歳)。製作中のアルバムが断念されたが、残りのメンバーにて制作が継続された。2007年3月、予定を大幅に遅れて新作アルバムが「Song of Times」のタイトルにてリリースされた。この直後に、ストレーターの追悼と新作発売記念を兼ねたライブが催されている。旧メンバー(キーボード奏者のハーブ・シルトを除く)が集結し、オリバー・ウェイクマンのゲスト参加もあって、ライブは大成功に終わった。その後のスターキャッスルの活動は何ら伝わってこないままであった。事実上、この時点で活動停止・解散と思われている。2010年9月に久々の公式発表があった。1980年代に活動していた時の未発表音源を2011年の早い時期にCDとして発売するという企画である。録音メンバーはゲイリー・ストレーター、ブルース・ボッツ、ジョージ・ハープ、スコット・マッケンジーの4人。しかし、2015年現在、このアルバムは発表されていない。一方、1979年にスターキャッスルを脱退したキーボード奏者のハーブ・シルト(ハーバート・シルト Herbert Schildt)は、その後にイリノイ大学でコンピュータ・サイエンスの学位を取得し、コンピュータ・コンサルティング会社を設立。そして、コンピュータ・プログラミングなどに関する多数の教則本を著し、コンピュータ教育界の第一人者として世界で広く知られるに至る。日本においても翻訳された「独習C++」、「独習C」などの著書はプログラミング入門書、教材として広く読まれている。また、オリジナル・メンバーのスティーヴ・タスラーは2004年にソロ・アルバム「Alive Beyond Recognition」を発表している。ゲイリー・ストレーターは2002年にソロ・アルバム「Eleven to the Fourth Twice」を発表している。ライヴ盤
出典:wikipedia
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