マトウダイ目(学名:)は、硬骨魚類の分類群の一つ。2亜目6科で構成され、マトウダイ・カガミダイなど16属32種が記載される。マトウダイ目の魚類はすべて海水魚で、インド洋・太平洋・大西洋など世界中の海に幅広く分布する。主に大陸棚や大陸斜面にかけての海底付近に生息する底生魚のグループで、多くの種類は水深100-300mの範囲、あるいはさらに深度を下げた深海で生活している。マトウダイ目の仲間は体高が大きく、著しく左右に平たい側扁した体型をもつ。口は斜め上を向き、上顎を大きく突き出すことができる。背鰭・臀鰭・胸鰭の鰭条が分枝しないことが、本目魚類に共通する特徴である。背鰭は5-10本の棘条と22-36本の軟条で構成され、ヒシマトウダイ科を除き尾鰭は11本の分枝鰭条からなる。腹鰭の棘条の有無は科によってさまざまで、軟条は5-10本。第4および第5鰓弓に鰓の開口部をもたない。鋤骨に歯を備える一方、口蓋骨の歯を欠く。眼窩蝶形骨をもたず、後擬鎖骨は頭蓋骨と癒合する。椎骨は30-44個。マトウダイ目にはNelson(2006)の体系において、Cyttoidei 亜目およびマトウダイ亜目の2亜目の下、6科16属32種が認められている。かつて本目に所属していたヒシダイ亜目 Caproidei の1科2属11種は、現在ではスズキ目の内部に含められるようになっている。本目が単系統群であるかどうかは長く議論の的とされていたが、ヒシダイ類を除外することによって単系統性を確立したものと考えられている。マトウダイ目はこれまでスズキ目に極めて近いグループであると考えられてきたが、2000年代に入ってからの分子生物学的解析により、むしろタラ目との類縁が深く、互いに姉妹群の関係にある可能性が示唆されている。約7200万年前の白亜紀後期の地層から、本目魚類の最古の化石(Cretazeidae 科)が見つかっている。Cyttoidei 亜目は1科1属3種で構成される。かつてはマトウダイ科に所属する1属であったが、Tyler(2003)の検討に基づき独立の亜目とされた。Cyttidae 科は1属3種。大西洋南東部からインド洋、西部太平洋にかけて分布する。マトウダイ亜目 Zeioidei には5科15属29種が所属する。オオメマトウダイ科 は4属10種からなる。南極海を含めたほぼ全海洋に分布するが、特に多いのは南アフリカからオーストラリア南部にかけての海域である。生息水深は400-1,800mの範囲で、本目の中では特に深い。体高が極めて高く、眼は非常に大きい。最大で50cmにまで成長する。腹鰭は1本の棘条と5-7本の軟条からなる。ベニマトウダイ科 は2亜科3属4種で構成される。腹鰭には棘条がない。ソコマトウダイ科 は3属7種からなる。アオマトウダイ属と "Capromimus" 属はかつてマトウダイ科に所属していた。ヒシマトウダイ科 は2亜科3属3種からなる。細長い鱗が特徴である。マトウダイ科 は2属5種を含む。成魚では背鰭の鰭膜が著しく長く伸びるものがいる。マトウダイは「バトウ・マト(西日本各地)」「クルマダイ(北陸地方)」など様々な地方名をもち、食味が良いことから食用魚として漁獲される。
出典:wikipedia
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