シェイク・ムザファ・シュコア(英:Sheikh Muszaphar Shukor、1972年7月27日 - )はマレーシア生まれの整形外科医、宇宙飛行関係者。初めて宇宙へ行ったマレーシア人であり、宇宙でラマダーン(断食月)を過ごした初のイスラム教徒でもある。シェイク・ムザファ・シュコアはクアラルンプールに生まれ、インド・カルナータカ州のカストゥルバ医科大学に学んだ。その後マレーシア・スランゴール州のマレーシア国民大学修士課程に在籍し整形外科学を修める最中、マレーシア人の宇宙飛行士を誕生させようとするマレーシア国立宇宙局の国家計画「アンカサワン宇宙飛行計画」に参画することとなる。2008年現在は医療技官としてマレーシア国民大学に勤務する傍ら、副業としてモデル業も行っている。アンカサワン宇宙飛行計画(Angkasawan spaceflight program、Angkasawanはマレー語で宇宙飛行士を表す)とは、マレーシア人の宇宙飛行士を養成し宇宙へ送り込まんとする、マレーシアの国家計画である。この計画の狙いは国威高揚・国民の鼓舞・ロシア及び他国からの技術吸収にあった。事の発端は2003年、ロシアのプーチン大統領のマレーシア訪問時、マハティール首相(いずれも当時)と交わされた合意にある。マレーシア空軍がロシアからスホーイSu-30戦闘機(納入時の名称はSu-30MKM)18機を購入する見返りとして、マレーシア人1名を国際宇宙ステーションに派遣することを許諾したのである。この合意に基づき2003年からマレーシア国内で行われた公開選考試験には11,000人以上の応募があり、2006年初頭、シュコアと他3名の選考通過者がまず選出された。ロシアの星の街での初期トレーニング完了後、シュコアと軍歯科医のファイズ・カリードが選抜され、ロシアでの18ヶ月間の訓練プログラムに入った。最終的に、シュコアが乗組員に選ばれ、カリードはバックアップクルーに回ったただし、シュコアの飛行日程が正式発表された際、彼はアメリカ航空宇宙局 (NASA) から"spaceflight participant"(宇宙飛行関係者)と表現された。これは正式な宇宙飛行士ではなく、有償で宇宙飛行に参加する一般人に対する呼称であったため、ロシアの駐マレーシア大使が「彼は正式な訓練を受けた宇宙飛行士だ」と反論する一幕もあった。2007年10月10日、シュコアは国際宇宙ステーション第16次長期滞在クルーのユーリ・マレンチェンコ、ペギー・ウィットソンと共に、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からソユーズ有人宇宙船(ソユーズTMA-11)で出発した。国際宇宙ステーションでのシュコアは、被曝線量計を携帯して生活し宇宙での個人被曝量の調査を行った他、宇宙における癌細胞・微生物の成長と特性に関する実験、タンパク質の結晶化に関する実験を行った。同年10月21日に第15次長期滞在クルーのフョードル・ユールチキン、オレッグ・コトフと共にソユーズTMA-10で帰還した。シュコアはイスラム教徒(ムスリム)であり、イスラム教の戒律と宇宙での活動にどう折り合いをつけるのかが問題となった。浮上した問題には以下のようなものがあるシュコア自身はこれらの問題に関して、「私はイスラム教徒だが、最も優先すべきは宇宙での任務遂行だ」としながらも、「宇宙でもムスリムとしての責任を果たしたいし、断食にも臨みたい」と、戒律遵守の姿勢を見せた。これを受けてマレーシアのファトワ協議会(the Islamic National Fatwa Council)はイスラム教徒の宇宙活動に関する見解を纏めた18ページのガイドブックを発表し、数々の疑問に答えた。
出典:wikipedia
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