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ジゴキシン

ジゴキシン(Digoxin、商品名:ジゴシン)とはジギタリス属植物であるケジギタリス ("Digitalis lanata") の葉から抽出される強心配糖体である。作用はジギトキシンより強く、作用時間が長い。ジゴキシンのアグリコン(非糖部)に相当する化合物はジゴキシゲニン (Digoxigenin) である。糖部であるジギトキソース (Digitoxose) は呈色反応であるKeller-Kiliani反応に対して陽性を示す。ジゴキシンは細胞膜に存在するNa/K-ATPaseを阻害することによって細胞内Na濃度の上昇をもたらす。結果、Naを細胞へ取り込み、代わりにCa排出する経路として存在するNa-Ca-交換体が抑制され、心筋細胞内Ca濃度の増加を引き起こし、心筋の収縮力の増加(陽性変力作用)、心拍数の減少(陰性変時作用)及び心筋における神経興奮伝導速度の低下(陰性変伝導作用)を引き起こす。主に狭心症及び心房細動に対して用いられる。副作用として嘔吐、不整脈などがある。半減期は約36時間であり、臨床において通常1日1回125または250µgを投与する。消化管吸収は良好であり、経口、静注、筋注での投与が可能である。腎排泄型の薬物であり、P-糖蛋白質(P-glycoprotein)により血中から尿細管へと分泌・排泄される。そのため腎障害の患者に対する投与は不適である。ジギトキシンは有効血中濃度範囲が狭く、臨床で用いる際には薬物治療モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring、TDM)が必要となる。2008年4月、米国食品医薬品局(FDA)は、マイラン製薬のジゴキシン製剤についてを実施すると発表した。一部の錠剤で厚さが2倍有り、含有量が2倍であるので一部の患者でジゴキシンの毒性が見られた。2009年3月31日にも、FDAは別のジェネリック医薬品メーカーCaraco Pharmaceutical Laboratories, Ltd.が製造したジゴキシン錠を自主回収すると発表した。『Caraco社は全米でジゴキシン錠全ロットの自主回収を実施する。その理由は錠剤の大きさの変動幅が大き過ぎる為である。』同日発表されたCaraco社の記者発表を以下に引用する。

出典:wikipedia

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