大仙市(だいせんし)は、秋田県の南東部に位置する市である。2005年(平成17年)3月22日に、大曲仙北地域の8市町村が合併し誕生した市である。東京23区より広い面積を有する。県中央部に広がる出羽山地から、国内有数の穀倉地帯である横手盆地北部の仙北平野、さらに奥羽山脈の真昼山地までの広範囲にわたって位置する。そのため、1つの市ではあるが8つの地域ごとに多種さまざまな文化や自然を見せる。そのうち、大曲地域は市の中心部である。大仙市役所本庁が置かれ、国や県の各行政出先機関も大曲地域に集中して存在する。合わせて交通の要衝であり、地域の主要な道路と鉄道が集中する。そして毎年8月には、雄物川河川敷運動公園にて全国花火競技大会が行われ、全国各地から数十万人の人々が訪れる。その他の地域には農業地帯と自然が広がる。仙北平野には区画整備された広い穀倉地帯、市の東部には和賀山塊南端の原生自然、市の西部には出羽山地のなだらかな丘陵と森がそれぞれ広がる。なお、市の名前である「大仙」の由来は、「大曲市」と「仙北郡」のそれぞれの頭文字である「大」と「仙」をとったものである(「日本の合成地名一覧#地名の一部を組み合わせた合成地名」の記事参照)。この名称は、公募・選考され、大曲仙北合併協議会の臨時協議会で決定された。大仙市は、東を奥羽山脈真昼山地、西を県中央部に広がる出羽山地、南を雄物川と横手川に挟まれた角間川町、北を大石岳山頂から少し南下した付近を境界とする。市西部の出羽山地の山々と市東部の奥羽山脈が、横手盆地北部の仙北平野を囲んでいる。市の南部から北西部へと一級河川の雄物川が流れる。また、雄物川の支流で一級河川の玉川は、市の北部から中央部まで流れ、神宮寺地区の神宮寺岳付近で合流する。市中央部および東部の平野では、真昼山地を水源とする斉内川や川口川、丸子川などの河川が流れ、斉内川は長野地区で玉川へ、川口川は堀見内地区で丸子川に合流した後、雄物川へ、それぞれ合流する。市南部の角間川地区では、横手市から流れる横手川が雄物川と合流。楢岡川は南外地域を流れ、同地域南楢岡付近で雄物川と合流する。市北西部の丘陵地帯では、心像川や土買川などが土川地区を流れ、刈和野地区で雄物川と合流。荒川は協和上淀川地区で淀川に合流し、秋田市雄和との境界で雄物川と合流する。大仙市内の最高峰は、大仙市東部の太田地域にある小杉山(1,229m)であるが、この周辺は真昼山地・和賀山塊の一部であり、同時に真木真昼県立自然公園に指定されている。小杉山の他に薬師岳や白岩岳などの標高の高い山々が連なり、また、真木渓谷などの渓谷が形成されている。これに対して、市西部は出羽山地のなだらかな丘陵が広がっている。大仙市中心部の大曲・神岡・南外地域にまたがり、大平山(姫神山)がある。東北地方の夏と冬に吹く季節風は、市の東部に位置する奥羽山脈の山々にぶつかる。これにより太平洋側気候と日本海側気候が分けられる。そのうち大仙市の気候区分は日本海側気候に分類される。夏は太平洋側からの季節風は遮られ、晴れの日が多い。また、やませ(東風)も奥羽山脈によるフェーン現象により高温化し、日照時間は長く気温は上昇する。そのため特に平野部(仙北平野)では真夏日や熱帯夜になることがある。冬は日本海側から吹く湿った冷たい風が、秋田平野を越え出羽山地の山々にぶつかりながら横手盆地を経て奥羽山脈に至る。そのため降雪量が多く気温は低い。また日照時間は少ない。冬場は湿潤な気候であるが、大雪が降る場合は乾いた雪が降り積もる。市全域が豪雪地帯であり、特に旧協和町地域は特別豪雪地帯に指定されている。"合併以前のそれぞれの市町村のページも参照"2005年(平成17年)3月22日 - 大曲市と仙北郡6町1村(神岡町・西仙北町・中仙町・協和町・南外村・仙北町・太田町)が合併し発足。構成8地域の中で協和地域、西仙北地域、南外地域の3地域が合併前より「過疎地域」に指定されており、合併後は大仙市全域が過疎地域(過疎とみなされる市町村)の指定となっている。地名変更は以下のとおり。大仙市の市旗などに使用されているシンボルマークは「Daisen」のDをデザイン化したもの。「"おおきなせなかに 夢を乗せ 未来に羽ばたく元気なまち"」これは大曲仙北合併協議会にて新市建設計画をまとめた際に、そのイメージ・目標としたもの。第13回大曲仙北合併協議会で正式決定。なお「おおきなせなかに」は、全合併市町村の頭文字をとったものである。大仙市の市役所および支所は以下の通りである。大曲地域を除く市内7つの地域自治区のそれぞれに支所を設置している。(大曲地域所管)大仙警察署が大仙市内全域を管轄する。また、以下の交番等を設置している。大仙市内の消防業務は大曲仙北広域市町村圏組合消防本部が担当する。(管轄地域は大仙市・仙北市・美郷町で消防本部は大仙市に設置されている)なお中仙分署は角館消防署(仙北市)の分署となる。また、消防団として、8つの支団から成る大仙市消防団が設置されている。合併以前は大曲市外九ヶ町村清掃事業組合が管理する大曲市外九ヶ町村清掃センターが事業を行っていたが、現在大仙市内のごみ処理は大仙美郷クリーンセンターで行っている()。大仙美郷クリーンセンターの隣に、県が管理する南部流域下水道事務所「大曲処理センター」がある。大仙市は、地方自治法第91条の規定に基づき市議会を設置している。なお、大仙市議会の議員の定数は28人であり、市議会定例会は年4回開かれる。大曲地域には以下の通り、秋田地方裁判所および秋田家庭裁判所の支部、大曲簡易裁判所が設置されている。江戸時代、雄物川の流域である大曲地区、角間川地区、刈和野地区、そして北部から流れる玉川の流域である長野地区は舟運が栄えた。その面影は今も残っている。また、協和地域では久保田藩の指導で荒川鉱山や宮田又鉱山の開発が進められた。そして現在の大仙市域東部(仙北平野)では新田開発が行われ、田沢疏水等の開発が進められた。明治・大正時代になると鉄道が開通し沿線の地域は発展していった。特に大曲地区は大曲仙北地域の中心都市となり、今日の大仙市の中心部を形成している。昭和の初期に入ると田沢疏水が完成。今日の日本有数の穀倉地帯を形成するに至った。また荒川鉱山と宮田又鉱山は最盛期を迎えたが、その後荒川鉱山は1940年(昭和15年)に、宮田又鉱山は1965年(昭和40年)に閉山した。戦後、大曲市となった大曲地区中心部には娯楽施設やデパートなどの商業施設が建設され、地域の中心的存在が強まっていった。また大仙市東部の仙北平野では土地改良が進み、穀倉地帯を形成し米の生産地となった。しかし最近では人口の減少や高齢化が表面化してきており、農業などの産業への影響が出始めている。今日の大仙市における産業は、以下のようになっている。大仙市は地方自治法第202条4第1項の規定に基づき、以下の8つの地域自治区を設置している。大曲や刈和野、協和境などの地区は、古くから県南部の交通の要衝であった。出羽国を縦断する羽州街道(現:国道13号)を基軸に、四ツ屋・長野を経て角館城へ向かう角館街道(現・国道105号)、角間川を通り県南へ通じる沼館街道、さらには刈和野街道など、県南各地を結ぶ街道が交差していた。近代に入り鉄道が整備されると、奥羽本線と生保内線(現:田沢湖線)、秋田と盛岡・仙台・東京を結ぶ秋田新幹線「こまち」が開業している。奥羽本線は国道13号と並走するように南北に縦断する。また、盛岡とを結ぶ田沢湖線は大曲駅を起点として国道105号と並走し北上する。なお、秋田新幹線「こまち」は大曲駅でスイッチバックを行う。太田地域で岩手県和賀郡西和賀町と接しているが、大仙市内に車で県境を越えられる道路は存在しない。秋田自動車道は市の西部の丘陵地帯を南北に縦断する。市内には協和、西仙北、大曲の3つのインターチェンジが存在する。2006年には本荘大曲道路の一部である大曲西道路が開通し、大曲ICと国道13号大曲バイパスが結ばれた。国道13号が市のほぼ中央を南北に縦断し、また国道105号が市中南部の花館地区で、国道341号と国道46号が市北西部の協和上淀川地区で国道13号とそれぞれ交差し、市を東西に横断する。市内を走る主要地方道は、秋田県道28号秋田岩見船岡線および起終点がほかの市町にある秋田県道10号本荘西仙北角館線と秋田県道11号角館六郷線を除いて、すべてが大曲地域もしくは神岡地域または仙北地域を起終点としている。また、県道10号、県道11号、県道28号を含めたすべての主要地方道が、国道13号、国道46号、国道105号のいずれかと市内で接続・交差している。協和地域は018(秋田市などと同一MA)、それ以外が0187である(仙北郡美郷町(金沢地区をのぞく)と共通)。ただし、0187の地域のうち、中仙地域だけは仙北市と同一のMA(角館MA)となっており、中仙地域とそれ以外の地域の相互通話の場合は市外局番が必要である(大曲MAの市内局番は60〜89、角館MAの市内局番は30〜59である)。協和地域の市内局番のうち、881の局番は秋田市下浜・河辺・雄和でも使用され、889、892、895、896の各局番は秋田市中心部でも使用され、893についてはひかり電話用局番として使用されている。894については、現時点では協和地域のみで使われている。
出典:wikipedia
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