西ギリシャ( / )は、ギリシャ共和国の広域自治体であるペリフェリア(地方)のひとつ。首府の港湾都市パトラ(パトラス)は、ギリシャ第三の都市である。人口は753,267人(2005年)。ギリシャ中央部のイオニア海側に位置している。北はアンヴラキコス湾のほとりでイピロスに接し、沖合にはイオニア諸島(レフカダ島・ケファロニア島・ザキントス島)が連なる。行政区画である西ギリシャ地方()は、「地理的な地方」としての「中央ギリシャ」(本土)と「ペロポネソス」(ペロポネソス半島)にまたがっている。北の本土側と南のペロポネソス側は海によって隔てられており、ギリシャ最長の橋(世界有数の斜張橋)であるリオ・アンディリオ橋(リオン・アンティリオン橋、全長 2,880m)が両者を結ぶ唯一の陸上交通路となっている。ペリフェリアは3つの行政区に区分されており、本土側(「中央ギリシャ」西部)にエトリア=アカルナニア県、ペロポネソス側(ペロポネソス半島西北部)の北東側にアハイア県、南西側にイリア県がある。アルバニア国境付近からギリシャ本土西部を南北に貫くが影響を及ぼす。地域の中央部には、イオニア海のパトラ湾およびコリンティアコス湾が細い海域を形成し、本土側とペロポネソス半島側が隔てられている。海域の最も狭い部分はリオ=アントリオ海峡(幅1,850 mほど)である。西ギリシャ地方の本土側には、ギリシャ最大の湖であるトリホニダ湖(96.8km²)をはじめ、(13.6km²)、(13.2km²)、(10.0km²)など多くの湖がある。ピンドス山脈から南へ流れ下るアヘロオス川(アケロース川、217km)はギリシャ第二の長さを持つ大河である。アヘロオス川を堰き止めていくつかのダムがあり、特にクレスマタ・ダムがつくる(湖はエヴリタニア県(中央ギリシャ地方)との間に広がる)は、ギリシャ最大の人造湖である。ほかに本土側の川としては、東部を流れパトラ湾に注ぐがある。西ギリシャ地方のペロポネソス側には、北東部に2000m級の山地が広がっている。(ヘルモス山、2,341m)は、西ギリシャ地方の最高峰である。このほか、(2,224m)や(1,926 m)がある。主要な川としては、北部に、南部に(110 km)がある。夏は暑く、冬は温暖である。地中海性気候であるが、エリマントスやパナハイコ、アロアニアといった北ペロポネソスの山岳部では高山性の気候も示す。夏季には、沿岸部(右表のパトラを含む)では晴天が続くが、山間部では部分的に曇天や降雨がある。冬季には、平野部においては気温が10℃前後になるが、山岳においては降雪もよく見られる。西ギリシャ地方最大の都市は、ペロポネソス側の北部のパトラ湾奥部に位置するパトラ(アハイア県パトラ市。都市人口160,400人、2001年国勢調査、以下同じ)である。パトラは、アテネ(およびピレウス)、テッサロニキに次ぐギリシャ第三の都市である。本土側では、南部内陸のアグリニオ (エトリア=アカルナニア県アグリニオ市、44,030人)が最大の人口を有する。このほか人口1万人を超える都市は、ペロポネソス側では西南部の(イリア県ピルゴス市、23,274人)や(イリア県市、18,261人)、北東部の(アハイア県市、21,061人)がある。また、本土側南部の沿岸部にはメソロンギ(12,225人)がある。西ギリシャ地方は、以下の3つの行政区(、ペリフェリア構成地区)から構成されている。これらの地区は、2010年の地方制度改革(カリクラティス改革)以前は自治体としての県(ノモス、)であった。2011年1月1日にノモスが廃止されて行政区となった。中央ギリシャ地方には、基礎自治体である市(ディモス)が19ある。道路・鉄道の路線一覧のうち、〔 〕内の地名はペリフェリア外を示す。ペロポネソス側では、パトラから東へコリントスを経由してアテネ方面へ向かう GR-8、パトラから南へピルゴスに向かう GR-9 が幹線をなしている。パトラ・ピルゴスの諸都市を結んで半島北東部を半周する高規格の高速道路「オリンピア高速道路」(A8, A9)が計画・建設中である。2004年には、パトラ郊外のと対岸のの間にリオ・アンディリオ橋(リオン・アンティリオン橋)が開通した。本土側では、アンティリオからメソロンギ、アグリニオといった都市を経由し、イピロスの首府をヨアニナに至る GR-5 が南北の幹線となっている。同様のルートで「イオニア高速道路」(A5)が建設中である。東の中央ギリシャ地方方面へは、コリンティアコス湾岸にレヴァデアへ至る GR-48、アグリニオからピンドス山中のクレマスタ湖を経由してラミアに至る GR-38 が主要な道路である。鉄道はペロポネソス側のみで運行している。かつては本土側にもメソロンギとアグリニオを結ぶ路線があったが、廃止されている。19世紀から20世紀にかけて、ピレウス・パトラ・ペロポネソス鉄道会社(のちに国有化されギリシャ国鉄の一部となる)がペロポネソス半島に狭軌(軌間1,000mmの「メーターゲージ」)の路線を敷設した。アテネとパトラを結ぶ路線については、アテネ - キャト(コリンティア県)間の標準軌新線への付け替えが行われている。また、パトラスとリオの間にはプロアスティアコス(近郊電車)が運営されている。パトラ港はギリシャの主要港湾の一つである。国際貿易港であると共に、イタリアとを結ぶ国際航路の拠点となっている。このほかに多くの港湾があり、パトラ湾・コリンティアコス湾の対岸同士を結ぶ航路や、イオニア諸島とを結ぶ航路がある。アラクソス空港はパトラから南西へ45kmの地点にある。アクティオ空港はペリフェリアの北端に位置し、プレヴェザやレフカダ島に近接している。ペロポネソス側南西部には、オリンピアの考古遺跡(イリア県アルヘア・オリンビア市)があり、ユネスコ世界遺産に登録されている。ペロポネソス側北東部の(ヘルモス山)やその山麓の渓谷、本土側メソロンギの潟湖、アンヴラキコス湾など豊かな自然は、エコツーリズムの対象となっている。
出典:wikipedia
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