尾流雲(びりゅううん、Virga)とは、多くの雲種にみられる雲の副変種の1つ。雲の高度にかかわらず、雲から大量の雲粒が落下すれば見られるので、巻積雲、高積雲、高層雲、層積雲、積乱雲、積雲、乱層雲の計7種に見られる。雲の下から筋状や柱状の白っぽい霧のようなものが垂れ下がったように見える。雲の先端が地上に達していないのが特徴。地上に達すれば、降水雲となる。雨、雪、霰などの降水が雲から落下する途中で、地上に達しないうちに蒸発・昇華したときに発生する。降水現象の1つとして捉えられる場合もある。降水条(こうすいじょう, Fall streaks)とも言う。尾流雲の場合は、地上で降水が観測されなくても、上空を飛行する航空機などは降水を受ける可能性がある。尾流雲は、降水雲と同様に、虹が見られることがある。尾流雲が発生している場合、氷晶や水滴が蒸発する際に周囲の大気から熱を奪う。そのため、尾流雲の先端部分の上付近では空気が冷やされて下降気流が発生する。この下降気流はダウンバーストの1種であり、乾燥した大気の上に湿った大気があるときに発生するので「乾いたダウンバースト(ドライ・ダウンバースト)」と呼ばれている。地上のレーダーでは高い高度の尾流雲を観測できない場合があり、航空の安全を脅かすことがあるため注意しなければならないとされる。アメリカなどでは、尾流雲を伴った急激な下降気流によって空気が圧縮されて逆に温度が上がるヒートバースト()も観測されており、猛烈な突風を発生させることが知られている。また、高積雲などの高度が高い雲では、尾流雲が発生すると、雲がある大気の層が下降気流によって引き下げられて雲が消散してしまうことがある。
出典:wikipedia
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