ロイヤル・カリビアン・インターナショナル (Royal Caribbean International) は、1969年設立の米国船会社。親会社は業界第二位のロイヤル・カリビアン・クルーズ。カリブ海を拠点にカジュアル・ファミリー向けのクルーズが中心となり、2015年10月現在、23隻の客船を保有する。1991年以降は船名に「オブ・ザ・シーズ」と付けている。同じロイヤル・カリビアン・クルーズの傘下には、ワンランク上のサービスを提供するセレブリティ・クルーズ (Celebrity Cruises) がある。そのほかアザマラ・クルーズ ()、プルマントゥール・クルーズ () とその子会社 CDF クロワジィエール・デ・フランス () がある。日本の総代理店はミキ・ツーリスト。日本語での予約サイトを運営しており、変動する料金や客室の空き状況、最新の日程を簡単に検索することができる。(下記外部リンクから参照)1968年にノルウェーの船舶運航業者3社の共同出資によってロイヤル・カリビアン・クルーズライン Royal Caribbean Cruise Line として設立された。1970年に新造船ソング・オブ・ノルウェーを就役させ、1972年までに同級三隻の船隊を整備した。ソング・オブ・ノルウェー級は1万8千総トン級で乗客定員700名程度と、当時のクルーズ産業の需要に合わせた無理のない規模の客船であった。その後同級三隻のうち二隻を1978年、1980年に船体延長して2万3千総トンに大型化。1982年には3万7千総トンのソング・オブ・アメリカが就役。当時同船はノルウィージャン・クルーズ・ラインのノルウェー、キュナードのクイーン・エリザベス2、P&Oラインのキャンベラ、オリアナ、ホランド・アメリカ・ラインのロッテルダムに続く世界第六位の大きさのクルーズ客船であった。1988年に当時世界最大、最初からクルーズ客船として建造されたものでは世界で初めて7万総トンを超えたソブリン・オブ・ザ・シーズを就役させ世界の注目を集めると共に営業的に大成功を収めた。ただし、船舶過剰を懸念してその後の建造は4万8千総トンのノルディック・エンプレスとなり、他社から購入した4万総トンのバイキング・セレナーデを船隊に加えた。同時期にライバル社カーニバル・クルーズ・ラインは7万総トン級のファンタジー級の毎年連続建造で8隻を整備し、折からのクルーズ需要の急増の波に乗って1996年には世界初の超10万総トンクルーズ客船カーニバル・デスティニーを就役させるなど積極的な船隊拡大を行い、ロイヤル・カリビアン社は企業規模としてはカーニバル社の後塵を拝する結果となった。それに対抗して、1992年と93年にソブリン級の2・3番船を就役させるとともに1995年からビジョン級6隻を整備して1998年までに7万トン級のいわゆるメガシップ(当時の呼称の一つ)9隻を整備した。しかし細部仕様が2ないし3隻単位で異なっており徹底的な統一仕様を重視したカーニバル社の船隊に対しては営業効率の面では今ひとつ及ばなかった。クルーズ市場が拡大する中で企業規模の拡大が希求されており、1997年にはギリシア資本のプレミアム・クルーズラインであるセレブリティ・クルーズを買収し伊コスタ・クルーズと蘭ホランド・アメリカ・ラインを買収したカーニバルに対抗した。2003年には業界第三位の規模を有するP&Oプリンセス・クルーズとの合併交渉に臨み(合併会社は世界最大のクルーズ運航社となる予定であった)、契約にまで至ったもののカーニバル社がより好条件での横槍を入れる事態となった。結局契約は破棄されプリンセス・クルーズはカーニバル・コーポレーションと合併。このためロイヤル・カリビアン・クルーズは多額の違約金を受領したものの永続的に業界第二位の立場に甘んじる結果となった。こういった歴史的経緯のため、近年の同社のクルーズ客船はより美しい船舶デザイン・全ガスタービン電気推進など新規技術の積極的投入・耳目を集める大型船の建造などにより差別化と市場アピールを図る傾向が見られる。クルーズ船の種類として、1999年11月にデビューした当時として世界最大のボイジャークラス(13万8千トン)のクルーズ船が中心となるが、2007年より16万トンのフリーダムクラスが登場した。2009年11月13には22万トンのオアシスクラスが基地となるフロリダに到着し、12月4日から本格的な営業運航を開始した。約9万トンのレディアンスクラスは、ボイジャークラスと前後して建造され、パナマ運河を通過できる大きさの最大級である。同級は環境に配慮してガスタービン発電・ポッド型電動推進として建造された。これにより従来ディーゼル主機によって発生していた煤煙や窒素酸化物を大幅に減らす事が可能になったが、昨今の燃料価格の暴騰により採算性が悪化する結果となった。そのため低燃費なディーゼル発電機を一基追加し中速域までガスタービン発電機を稼働させる事なく運航可能とするための工事が予定されている。この他にもビジョンクラス(7万トンクラス)などがある。運航エリアはカリブ海が中心となるが、アラスカ、ヨーロッパ、パナマ運河やメキシコ、カナダニューイングランド地方、カリフォルニア、バミューダにも定番クルーズがある。船内は多彩な設備を備え、華麗なショーや、数々のレストラン、盛りだくさんのイベントが用意されている。エンターテイメント、施設利用料、食事3食もクルーズ料金に含まれている。その他、別料金にてオプショナルツアーなども申し込むことができる。船内設備は豪華であるが、カジュアル向けのクルーズであるために低価格が魅力。それゆえ、スタッフのサービスレベルは至って普通であり、ホテルで言えば3つ星クラスといったところ。きめ細かなレベルの高いサービスは望んではいけない。クアンタムクラスはオアシスクラスに次いで世界で2番目の大きさを誇る。マイヤー・ヴェルフトが建造を手掛けており、設備に関してレディアンスクラスと似た特徴を持つ。このクラスには、「ノーススター」と言われる41メートルの長さを持つクレーン型展望カプセルや、スカイダイビングシミュレーター「RipCord by iFLY」、船後方にあるパノラマ型の窓を利用したプロジェクションマッピングを楽しめるラウンジ「Two70°」など、これまでのクラスには無いさまざまな設備を搭載している。世界最大の規模を持つクラス。STXヨーロッパが建造。オアシス・オブ・ザ・シーズとアルーア・オブ・ザ・シーズの名前は、USAトゥデイ上でコンテストを行い名付けられた。ボイジャー・オブ・ザ・シーズ級を船体中央で延長した船型となっている。船の全長は大きくなったがボイジャー級と準同型と言える。パナマ運河の通航が不可能なボイジャー級を補完する目的も含めて建造されたパナマックス・マックス級の船級。ボイジャー級と同じポッド型電動推進器を二基備える。ガスタービン発電機二基とガスタービン排気を熱交換機に通した蒸気タービン発電を主発電力として用いた世界初のクルーズ客船である。機関容積・重量の軽減小型化という利点を重視し採用された方式であるが、近年の燃料油の恒常的高騰により収益性の悪化を招いている。そのため、中速巡航域までガスタービンを稼働させる事なく運航可能とするためのディーゼル発電機(発電出力11.2MW)を一基追加する改装工事が計画されている。同社のクルーズ客船で初めてポッド型電動推進装置を用いた船級である。三基の推進装置の内中央の一基は固定、両舷の二基は360度旋回式となっている。ヴィジョンクラスは、以下のラプソディクラス、グランジャークラス、レジェンドクラスに分けられる。同級二番船のエンチャントメント・オブ・ザ・シーズは2005年に船体中央に22mの延長部を挿入し、全長を301.5mに、総t数を80,500tに拡大する工事を受けた。この拡大工事は技術的にも営業的にも成功であったが、経費超過のため僚船グランジャー・オブ・ザ・シーズに施行する計画は中止された。本級は同社で初めてディーゼル電気推進方式を採用したクルーズ客船である。これにより、船内振動や騒音の低減と経済性の両立が実現された。またレジェンド級は巡航速力24ktとクルーズ客船としては高速で、速度性能を活かしたクルーズプランが可能である。航洋性を重視したスリークな船型も特徴となっている。同級一番船のソブリン・オブ・ザ・シーズは2008年に系列子会社のプルマントゥール・クルーズに移籍した。ソブリン・オブ・ザ・シーズは最初からクルーズ客船として建造された船舶では世界で初めて7万総tを超えた船である。2010年1月、ハイチ大地震に見舞われた直後、リゾート客を乗せたリバティ・オブ・シーズがハイチ北部のプライベートリゾート地に寄港。国内で行方不明者の捜索、被災民の救済が行われている最中の出来事だけに批判を受けることとなった。会社側は、地震があった時だからこそ現地の雇用を維持し地域経済を支えなければならないこと、船に支援物資を載せていたこと、救援資金として100万ドルを寄付していることを主張したが、総じてアメリカ国内ではネガティブな報道ぶりとなった。
出典:wikipedia
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